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クルマは2年ごとに車検を受けないと、公道を走行できません。ただし、クルマによっては登録してから3年後に車検を受ける場合もあります。 適切な頻度で受けられるように車検のサイクルについての知識を深めましょう。この記事では、車検の頻度が3年のクルマや、初回車検の費用の目安について紹介します。 車検の有効期限が初回3年のクルマ 車検の有効期限が初回3年のクルマは、自家用乗用車と自家用軽自動車です。 もともと自家用乗用車の初回車検は、新車で登録してから2年後でしたが、昭和58年に3年へ延長されました。 ここでは、車検の有効期限が初回3年のクルマの詳細を紹介します。 自家用乗用車(普通・小型) 自家用乗用車とは、人の移動のために利用される、定員10人以下のクルマのことです。買い物や通勤など日常で使用しているクルマであり、普通車(3ナンバー車)や小型車(5ナンバー車)が該当します。 普通車と小型車の規格は、以下のとおりです。 排気量 ボディサイズ 普通車 2,001cc以上 全長4,701cm以上×全幅1,701mm以上×全高2,001mm以上 小型車 660cc〜2,000cc以下 全長4,700mm以下×全幅1,700mm以下×全高2,000m以下 ただし、自家用乗用車でも、レンタカーは新車で登録してから2年後に初回車検を受けます。個人が所有する自家用乗用車とは初回車検の時期が異なることに留意してください。 自家用軽自動車 自家用軽自動車とは、黄色のナンバープレートが取り付けられている、人の移動のために利用されるクルマのことです。自家用乗用車と同様に普段の日常で使用されているクルマであり、以下の規格が定められています。 排気量 ボディサイズ 軽自動車 660cc以下 全長3,400mm以下×全幅1,480mm以下×全高2,000mm以下 出典:軽自動車検査協会「軽自動車の規格のはじまり」 新古車は3年よりも短くなることに注意 新古車とは、試乗車や展示車として使うため、もしくは販売ノルマ達成のために販売店やディーラーが自社名義で登録しているクルマです。新車の場合は購入時点で名義を登録するため、そこから3年が車検の有効期間になります。しかし、新古車の場合は購入より前に名義が登録されているため、買ってから初回車検までの期間が3年よりも短くなってしまいます。 たとえば、以下の新古車を2024年4月に購入しても、初度登録年月日から3年後の2026年10月25日までに受ける必要があります。 ・初年度登録月日:2023年10月25日・車検満了日:2026年10月25日 新古車の初回車検は、購入してからぴったり3年後ではないことに留意してください。 2回目以降の車検は2年ごとに受ける 自家用乗用車の2回目以降の車検は、2年ごとに受けます。たとえば、2024年4月30日に初度登録をした場合、クルマの車検のサイクルは以下のとおりです。 ・初回車検:2027年4月30日まで・2回目の車検:2029年4月30日まで・3回目の車検:2031年4月30日まで・4回目の車検:2033年4月30日まで・5回目の車検:2035年4月30日まで・以降も2年ごと 自家用乗用車の初回車検は3年、以降は2年ごとと覚えておきましょう。 初回の車検の有効期限が1年・2年のクルマ クルマによっては、新車で登録してから1〜2年後に初回車検を受ける場合もあります。 初回車検の有効期限が1年のクルマの一例は、以下のとおりです。 自家用 ・貨物自動車 ※8t以上・大型特殊貨物自動車 ※8t以上・幼児専用バス ※定員10人以下・マイクロバス ※定員11人以下 運送事業用 ・旅客自動車(バス、タクシー、ハイヤー)・貨物自動車 ※8t以上 初回車検の有効期限が2年のクルマの一例は、以下のとおりです。 自家用 ・貨物自動車 ※8t未満 以降1年ごと・軽貨物自動車 以降2年ごと・特種用途自動車 以降2年ごと(貨物用の一部は初回車検が1年)・大型特殊自動車 以降2年ごと(貨物用の一部は初回車検が1年) 運送事業用 ・旅客自動車(軽自動車) 以降2年ごと・貨物自動車 ※8t未満 以降1年ごと レンタカー ・乗用車(普通・小型・軽自動車) 以降1年ごと 事業用や使用頻度が多いクルマは、自家用乗用車より走行距離が延びやすく、部品の消耗が早い傾向にあります。そのため、新車で登録してから1〜2年後に初回車検を受ける必要があり、自家用乗用車と車検のサイクルが異なります。 3年目の車検の特徴 3年目の車検は初回車検にあたり、異常がないケースが多いため、整備しなくても車検に通ることがほとんどです。ただし、クルマの使い方や状態によっては、多くの部品交換を業者に提案される可能性があります。 たとえば、以下のような部品があげられます。 交換部品・箇所 交換時期の目安 エンジンオイル 3,000〜5,000km(3ヶ月〜6ヶ月)に1回 エンジンオイルフィルター エンジンオイル交換2回のうち1回 バッテリー 2〜3年に1回 ブレーキフルード 2年に1回 ブレーキパッド 3万km〜5万kmに1回 スパークプラグ 1万5,000km〜2万kmに1回 クーラント液 2年に1回 エアコンフィルター 1年に1回 ワイパーゴム 1年に1回 提案された部品を交換しておけば、良好なコンディションで運転できるうえに、クルマの故障を防げます。売却時に高値がつく可能性も高くなるでしょう。 業者に提案されたとはいえ、部品の劣化は車検に響くわけではないため、交換を見送ることも可能です。しかし、以下のような状態では保安基準を満たしていないため、交換もしくは整備しなければ車検に通りません。 ・タイヤの溝の残量が1.6mm以下・ライト類の球切れ・オイル類の漏れ 3年目の車検の費用の目安 3年目の車検の費用の目安は、以下のとおりです。 ・軽自動車:5万5,940円〜9万5,940円程度・5ナンバー車:7万円4,050円〜13万4,050円程度・3ナンバー車:9万8,450円〜15万2,250円程度 車検費用の内訳や各クルマのシミュレーションをみていきましょう。 費用の内訳 車検の費用は「法定費用」と「整備費用」の2つに分けられます。法定費用は以下の3つで構成されており、どこの業者に依頼しても金額は変わりません。 ・自動車重量税(2年分)※車輌重量や年式で異なる・自賠責保険料(24ヶ月または25ヶ月分)・印紙代 一方、整備費用には以下3つがあり、車検を依頼する業者やクルマの状態で金額が変わります。 ・車検基本料・部品代・工賃 なかでも車検基本料は、業者によって数万円程度の差があります。各業者ごとの車検基本料の目安は、以下のとおりです。 ・ディーラー 3万円〜8万円程度・整備工場 2万円〜6万円程度・カー用品店 1万円〜4万円程度・ガソリンスタンド 1万5,000円〜3万円程度・車検専門店 1万円〜3万円程度 費用を抑えたい場合は、車検基本料を低く設定している業者に車検を依頼するとよいでしょう。 ただし、車検基本料が低く設定されている場合、最低限の項目しか整備を実施しないケースがあります。愛車のコンディションを良好に保ちたい場合は、ディーラーや整備工場に依頼しましょう。 シミュレーション 3年目の車検の費用がどれくらいかかるのか、シミュレーションしてみましょう。各車種の目安の金額は、以下のとおりです。 【軽自動車】N-BOXやタントなど ■法定費用自動車重量税:6,600円自賠責保険料:1万7,540円印紙代:1,800〜2,300円 ■整備費用車検基本料:1万円〜5万円程度部品代:1万5,000円程度工賃:5,000円程度 ■合計:5万5,940円〜9万6,440円程度 【5ナンバー車】アクアやノートなど ■法定費用自動車重量税:2万4,600円 ※車種によって変動自賠責保険料:1万7,650円印紙代:1,800〜2,300円 ■整備費用車検基本料:1万円〜7万円程度部品代:1万5,000円程度工賃:5,000円程度 ■合計:7万円4,050円〜13万4,550円程度 【3ナンバー車】VOXYやステップワゴンなど ■法定費用自動車重量税:3万2,800円 ※車種によって変動自賠責保険料:1万7,650円印紙代:1,800〜2,300円 ■整備費用車検基本料:1万円〜8万円程度部品代:1万5,000円程度工賃:5,000円程度 ■合計:8万2,250円〜15万2,750円程度 参考:国土交通省「2023年5月1日からの自動車重量税の税額表 /三井住友海上「自賠責保険 保険料例(本土用)」/国土交通省「登録・検査手数料一覧表」 3年目の車検は、エコカー減税の対象になるケースが多く、重量税が減免または減税されます。愛車がエコカー減税の対象かどうかは、こちらからチェックしてください。 まとめ 初回車検が登録から3年後のクルマは、自家用乗用車と自家用軽自動車です。初回車検以降は、2年ごとに車検を受けます。 ただし、新古車の場合はすでに登録されているため、初回車検は購入してから3年後ではありません。新古車の初回車検は、初度登録日から3年後のため間違えないようにしましょう。 また、クルマの使い方や状態によっては、初回車検時に部品交換を多く提案されるケースがあります。提案された部品をすべて交換しないと車検に通らないわけではないため、交換目安やクルマの状態に応じて判断しましょう。
2023年1月4日より車検証が電子化されます!みなさんご存じでしたか?今後は紙の車検証は廃止されICカードタイプになります。ところで、車検証が電子化されると私たちのカーライフはどのように変わるのでしょうか。この記事では紙から電子車検証への切替方法と電子車検証のメリット・デメリットについて解説します。 ※軽自動車の車検証は1年遅れの2024年1月4日から電子化が始まります 電子車検証とは まず、電子車検証がどのようなものかを解説します。 サイズが小さくなる 電子車検証はA6サイズ相当の厚紙にICタグを貼付したものです。A6サイズと聞いてもあまりピンとこないですよね。文庫本と同じサイズで、免許証や保険証などのカードサイズほど小さくありません。 券面に記載される文字情報が少なくなる サイズが小さくなることにより、券面に記載される文字情報は少なくなります。必要最小限の記載事項を除き自動車検査証情報はICタグに記録されます。ICタグに入っている情報については汎用のICカードリーダーや読み取り機能付きスマートフォンで参照可能です。また、紙の車検証同様二次元コードも印字されますが、「自動車検査証の有効期間」の確認はICカードで読み取る必要があります。 券面記載事項およびICタグ格納情報 券面記載事項 ・自動車登録番号/車両番号・車台番号・交付年月日・使用者の氏名又は名称・車名・型式・型式・自動車の種別・長さ/幅/高さ・車体の形状・原動機の型式・燃料の種類・総排気量又は定格出力・自家用・事業用の別・用途・乗車定員/最大積載量・車両重量/車両総重量・軸重(前前・前後・後前・後後)・初度登録年月/初度検査年月・車両識別符号(車両ID)※車輌ごとに不変の番号として電子化に伴い付与 ICタグ格納情報 ・自動車検査証の有効期間・所有者の氏名・住所・帳票タイプ・使用者の住所・使用の本拠の位置 ICタグの格納情報はどうしたら見ることができるの? 券面記載事項については問題ありませんが、気になるのはICタグの格納情報の閲覧方法ですよね。どうしたら確認できるのでしょうか。ICタグに格納された車検証情報は「車検証閲覧アプリ」から閲覧できます。 車検証閲覧アプリのダウンロード方法はこちらから アプリは国土交通省が提供するため、安心して利用できます。IC格納情報についてはアプリからPDFファイルとして出力可能です。アプリの操作に不安な方はPDFファイルを印刷して保管しておきましょう。 紙の車検証から電子車検証に切り替えるにはどうしたらいいの? 2023年1月4日から車検証が電子化されるといっても、どのように切り替えればいいのかわからず不安な方も多いのではないでしょうか。 なんと、特に何もする必要はありません。次回車検時に紙から電子車検証に切り替わります。それまでは紙の車検証のままで問題ありません。 電子車検証のメリットは? 電子車検証になることで車検業者に大きなメリットをもたらすといわれていますが、ここでは一般ユーザーのメリットについて詳しくみていきましょう。 車検にかかる時間が短縮される クルマの所有者は車検証に記載してある「有効期間の満了する日」までに車検を受けて、車検証を更新しなければいけません。紙の車検証の場合は車検業者(※ユーザー車検除く)が点検をして問題ない場合、運輸支局などへ出頭し新しい車検証を交付してもらうという流れでした。しかし、電子車検証に切り替わるタイミングで車検時の運輸支局等への出頭を不要とする制度とシステムを導入します。そのため、今まで数日かかっていた車検の期間が最短1時間ほどになるといわれています。 有効期限をスマホのプッシュ通知でお知らせしてくれる みなさんは、自分のクルマの車検有効期限を把握していますか?新車で普通車を購入した場合は購入してから3年後、2回目以降は2年後と簡単に覚えられますが、中古車だと把握が難しいですよね。クルマを購入したお店や以前車検を受けた会社からハガキなどでお知らせが届く場合が多いと思いますが、今後は車検証閲覧アプリで車検証を読み取り通知設定をオンにしておくとお知らせが届きます。有効期間の満了の60日前、30日前に、事後通知として1日後の最大3度通知してくれます。うっかり防止のためにも、ぜひプッシュ通知はオンにしておきましょう。 リコール情報をスマホで確認できる 自分の所有しているクルマがリコール対象の場合、アプリで確認できます。閲覧できる情報は、次回検査手続きにおいて改善措置のご案内を行うリコール情報、そして有効期間の更新ができない可能性があるリコール情報です。当該車両にかかるすべてのリコール・不具合情報を確認する場合は、販売店などに問い合わせる必要があります。 車検証の住所変更や名義変更などがオンラインで可能になる 紙の車検証では、結婚や引っ越しなどで車検証に記載してある情報に変更がある場合は運輸支局などに行き更新手続きが必要でした。しかし、電子車検証になると国土交通省による「ワンストップサービス(OSS)」を利用することでオンラインからの更新が可能になります。また、システムは原則24時間365日いつでもどこでも使用できます。 OSSを利用するためには、以下のものが必要です。 ■パソコン(OS:Windowsのみ、ブラウザ:Microsoft EdgeもしくはGoogle Chromeのみ)■マイナンバーカード(電子証明書付き)■ICカードリーダ、または読み取り可能なスマートフォン OSSについてはこちらから ※2022年12月現在 高知県は対象外 ICタグ空き領域の活用や車検証閲覧アプリのAPI連携機能を設ける可能性がある 電子車検証のICタグには車検証の有効期限、氏名や住所など更新される可能性が高い情報のみが格納されますが、まだまだ空き領域があります。その空いている領域を活用した新たなサービスが展開される可能性があるのです。また、車検証閲覧アプリについても2023年1月4日の段階ではできることが少ないです。しかし国土交通省は今後API連携の可否や方法について検討する旨を電子車検証特設サイトの「よくあるご質問」に記載しています。車検証の電子化によって、クルマユーザーはさまざまな場面で高い利便性を感じられるのではないでしょうか。 電子車検証のデメリットは? オンラインで各種手続きができることや、車検証閲覧アプリのメリットについて解説しましたが、デメリットはないのでしょうか。ここからは電子車検証の注意点をみていきましょう。 スマホやPCが使えないと車検証の有効期限が確認できなくなる 更新される情報がICタグに格納されるため、車検証の有効期限についてはスマホやPCが使えないと確認できなくなります。スマホを持っていてもIC読み取り機能が搭載されていないものは情報を読み取ることができません。PCの場合もICリーダーがついていないものは別途読み取り用の機械を購入する必要があります。ただし、紙の車検証と電子車検証の併用期間である制度開始から最低3年間は従来の車検証と同等の情報が記載されている「自動車検査証記録事項」が渡されます。こちらを確認すれば全ての情報を閲覧できます。 ICタグが壊れる可能性がある ICタグは紙と違い、汚れや傷、高温、湿度、強い衝撃などがかかることにより情報を読み取りできなくなる場合があります。また、経年劣化により故障することも考えられます。もしICタグが壊れてしまった場合は、ナンバーの地域を管轄する運輸支局もしくは自動車検査登録事務所で再発行手続きが必要です(普通自動車の場合)。グローブボックス内での保管は問題ないそうですが、長時間直射日光が当たるダッシュボード上に乗せないように気をつけましょう。 完全なペーパーレスになるわけではない 電子車検証と聞いて電子情報のみで管理されるようなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、基本情報は券面に記載されているため、電子車検証に切り替わっても、A6のICタグが貼付された厚紙の車検証はクルマの運転時に携帯する必要があります。 車検手数料が100〜400円値上げされる 2023年1月1日より車検手数料が100〜400円値上げされます。また、車検証紛失や破損などで再交付する場合、1件あたりの手数料が300円から350円に引き上げられます。情報の管理コストは低減しますが、ICタグを搭載する費用をまかなうための値上げになるようです。 システムメンテナンス時はアプリの使用やOSSが利用できない 原則的に24時間365日利用できますが、システムメンテナンスが入る際やトラブルが起きた際は一時的に利用できなくなります。不測の事態に備えるため、最新の情報をPDFに出力しておくことをおすすめします。それでも不安な方はPDFファイルを紙に印刷しておきましょう。 まとめ 2023年1月4日から車検証が電子化されますが、一般ユーザーは特に手続きする必要はありません。自動車検査証の有効期間を車検証の券面で確認できなくなるため注意しましょう。しかし、車検証閲覧アプリの車検証有効期間お知らせサービス(プッシュ通知)を設定すれば有効期間の満了の60日前、30日前に、事後通知として1日後の最大3度通知してくれるため便利です。上手に車検証閲覧アプリを活用しましょう。 最後に電子車検証についてのメリット・デメリットをまとめます。 <メリット> ・車検にかかる時間が短縮される ・有効期限をスマホのプッシュ通知でお知らせしてくれる ・リコール情報をスマホで確認できる ・車検証の住所変更や名義変更などがオンラインで可能になる ・ICタグ空き領域の活用や車検証閲覧アプリのAPI連携機能を設ける可能性がある <デメリット> ・スマホやPCが使えないと車検証の有効期限が確認できなくなる ・ICタグが壊れる可能性がある ・完全なペーパーレスになるわけではない ・車検手数料が100〜400円値上げされる ・システムメンテナンス時はアプリの使用やOSSが利用できない
万が一車検の有効期限が切れると公道を走行できなくなります。車検の時期を忘れないようにするために、受ける頻度やスパンを確認しておきましょう。 ただし、クルマの種類やナンバーによって車検を受けるサイクルが異なる点に注意が必要です。この記事では、車検は何年ごとに受けるのか、事前に確認しておくことについて紹介します。 車検を受けられる期間 車検の有効期限は定められているものの、実施する期間は法律で定められていないため、いつでも受けられます。 ただし、次回の満了日は車検を取得した日から2年間です。あまりにも前倒しで受けてしまうと有効期間が短くなります。 期間に対する車の維持費用(車検費用)の観点から見ると、車検の有効期間が短いことは損失といえるでしょう。車検を受けるタイミングとしては、有効期限の1ヶ月前からがおすすめです。 また、車検は基本的に数日〜1週間程度かかります。愛車を預ける期間を短くしたい場合は、1日車検を実施している業者に依頼するとよいでしょう。 自家用車は何年ごとに車検を受けるのか 買い物や通勤など、日常で使用している自家用車は新車で登録してから3年後、以降は2年ごとに車検を受けます。たとえば、購入した新車が2024年4月30日に初度登録された場合、3年後の2027年4月30日までに初回車検を受けなければなりません。 初回車検以降は2年ごとになるため、2回目の車検は2029年4月30日までに受ける必要があります。また、自家用の軽自動車や250cc超のバイクも同様のサイクルです。 なお、レンタカーも自家用車に該当します。カーリースは所有している場合と同様に、新車で登録してから3年後、以降は2年ごとに車検を受ける必要があります。ただし、レンタカーは新車で登録してから2年後、以降は1年ごとに車検を受けます。同じ自家用車とはいえ、車検のサイクルが異なることに留意してください。 8ナンバー車は何年ごとに車検を受けるのか 8ナンバー車は、自家用車とは異なり新車で登録してから2年後に初回車検を受ける必要があります。8ナンバーとは、特殊な装置を持つクルマにつけられるナンバーのことです。 たとえば、以下の特殊用途自動車が8ナンバーに該当します。 ・パトカー・消防車・救急車・キャンピングカー 初回車検以降は、自家用車と同様に2年ごとに車検を受けます。 貨物車は何年ごとに車検を受けるのか 貨物車は、1ナンバーと4ナンバーで車検のサイクルが異なります。貨物車とは貨物を運送するクルマで、トラックやライトバンなどが該当します。1ナンバーは普通貨物車、4ナンバーは軽貨物車です。 1ナンバーの普通貨物車は、新車で登録してから2年後に初回車検があり、以降は1年ごとに車検を受けなければなりません。 一方、4ナンバーの軽貨物車の場合は、新車で登録してから2年後に初回車検を受ける点は同じものの、以降は2年ごとに受けます。 貨物車でも、ナンバーごとに車検のサイクルが異なることに留意してください。 登録から10年以上経過した中古車も車検頻度は同じ 新車で登録してから10年以上経過した中古車でも、車検の頻度は変わりません。以前までは、登録してから10年以上経過した自家用車は、1年ごとに車検を受ける必要がありました。しかし、1995年に道路運送車両法の変更により、現在では経過年数を問わず初回車検以降は2年ごとに車検を受けます。 また、車検と似ている点検として「法定1年点検」があります。法定1年点検とは、公道を安全に走行するための定期点検のことです。ディーラーや整備工場で受けられる点検で、サイクルは以下のとおりです。※自家用車の場合 1年目:法定点検2年目:法定点検3年目:初回車検4年目:法定点検5年目:車検6年目:法定点検7年目:車検 車検を受ける年ではなくても、クルマのコンディションを把握できるため、故障を未然に防げるでしょう。法定1年点検は、新車・中古車を問わず、道路運送車両法第48条で定められている義務です。 出典:道路運送車両法「第48条」 次回の車検前に確認しておくこと 準備が不十分なまま車検を受けると、再車検を受けなければならないケースがあります。スムーズに車検を受けるためにも、事前に準備をしておきましょう。 ここでは、車検前に確認しておきたいポイントを解説します。 必要書類はそろっているか まずは、車検に必要な書類を揃えましょう。車検に必要な書類は以下の2点です。 ・車検証・自賠責保険証明書 紛失している場合は車検までにそろえる必要があるため、以下を参考に各場所で再発行しましょう。 車検証 普通車:運輸支局軽自動車:軽自動車検査協会 自賠責保険証明書 加入している保険会社の窓口もしくは郵送 また、電子的に納税確認を行えるようになったため、納税証明書の提示は不要です。しかし、納税してから反映されるまで2〜3週間程度かかるため、自動車税の納付後にすぐ車検を受ける場合は納税証明書が必要です。 なお、自動車税の納税証明書は自動車税事務所で再発行します。軽自動車の納税証明書は、市町村役場で再発行できます。 明らかに車検に通らない状態ではないか 保安基準を満たしていないと車検に通らないため、事前にクルマの状態を確認しましょう。たとえば、タイヤに溝があるかどうかや、ヘッドライトが点灯するかどうかなどを確認します。マフラーを切断していたり、車体からタイヤやホイールがはみ出していたりする違法改造は車検に通りません。 保安基準を満たしていない状態で車検を受けると、指摘箇所を直してから再車検を受ける必要があります。再車検は時間や費用が余計にかかるため、スムーズに車検を受けるためにも、クルマに明らかな不備がないかを確認しましょう。 なお、明らかに保安基準を満たしていない状態の場合、車検の依頼を受け付けてくれない業者もいるため注意してください。 車検切れのクルマを車検に出す方法 車検切れでは公道を走行できないため、仮ナンバーを取り付けて車検業者までクルマを持ち込む必要があります。仮ナンバーは、取り付けることにより一時的に公道への走行が許可されるナンバープレートです。 仮ナンバーは、役所で申請した当日に入手できます。ただし、仮ナンバーを取得するには自賠責保険が必要です。自賠責保険も切れている場合は、加入してから仮ナンバーを取得しましょう。 また、車検業者に積載車でクルマを引き取りに来てもらう方法もあります。積載車はクルマ全体を荷台に乗せて走行するため、仮ナンバーの取得が不要です。車検業者によっては引取料を設けているケースもあるため、事前に問い合わせて金額を確認しましょう。 なお、車検が切れた状態で走行すると、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。※自賠責保険も切れていると1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金 違反点数は6点加算されるため、30日間の免許停止処分が下ります。累計点数や前歴によっては免許取消処分が下るため、車検が切れたら公道を走行しないようにしましょう。 参考:道路運送車両法「第58条」「第108条」 まとめ 車検は満了日の1ヶ月前から受けられます。1ヶ月以上前に受けると、車検の有効期限が短くなるため注意が必要です。 また、車検はクルマによって受けるサイクルが異なります。 クルマの種類 初度車検 初度車検以降 自家用車 初度登録から3年後 2年ごと 8ナンバー 初度登録から2年後 2年ごと 4ナンバー 初度登録から2年後 2年ごと 1ナンバー 初度登録から2年後 1年ごと 愛車のサイクルを把握して、車検を切らさないようにしましょう。 なお、車検が切れた場合は公道を走行できません。車検切れの状態で公道を走行すると、罰則や行政罰を受けることになるため、正しい方法でクルマを持ち込みましょう。
クルマを運転する際は、運転免許証を携帯しなければなりません。運転免許証を紛失したからといって不携帯で運転すると、反則金が科せられます。 運転免許証を紛失してしまうと、キャッシングや銀行口座の開設などに悪用されるリスクもあるため、なるべく早く再発行手続きをしましょう。この記事では、運転免許証を紛失したときに起こり得るトラブルや対応方法、再発行手続きなどについて詳しく解説します。 運転免許証を紛失したときに起こり得るトラブル 運転免許証を紛失すると、クルマを運転できないだけではなく、さまざまな問題が発生します。運転免許証を紛失したときに起こり得るトラブルについて、具体的に紹介します。 悪用される 運転免許証を紛失すると、悪用される可能性があります。たとえば、第三者が本人になりすまして、クレジットカードを発行したり銀行口座を開設したりするケースがあります。 発行されたクレジットカードがキャッシングや買い物に利用されると自分に利用料金が請求されます。また、開設された銀行口座が犯罪に利用されるリスクもゼロではありません。 不正利用や犯罪に巻き込まれる可能性があるため、紛失した場合はなるべく早く対処しましょう。 「免許証不携帯」として反則金を科される 運転免許証を紛失したままクルマを運転すると「免許証不携帯」に該当し、3,000円の反則金が科せられます。 紛失していることに気づかずに運転をした場合も反則金が科せられるため、出発前に運転免許証があるかどうか必ずチェックしましょう。なお、違反点数は加算されません。 参考:道路交通法「第95条」・警視庁公式Webサイト「反則行為の種別及び反則金一覧表」 運転免許証を紛失したらすぐに行うべきこと 運転免許証を紛失した際、すぐに警察署や信用情報機関へ届け出れば、悪用を防げる可能性が高くなります。続いて、運転免許証を紛失したらすぐに行うべきことを紹介します。 警察に遺失物届を提出する 運転免許証を紛失したら、なるべく早く警察署で「遺失物届」を提出しましょう。遺失物届とは、紛失したものが届けられた場合に、遺失者が連絡を受け取れるようにするための届出のことです。 紛失した日時や場所、特徴などを遺失物届と照らし合わせて、合致すれば警察署から連絡が届きます。自治体によっては、Web上からの遺失物届提出も可能です。すぐに警察署へ出向けない場合は、こちらから遺失物届を提出しましょう。 また、遺失物届を提出すれば、クレジットカードを悪用された際に不正利用であることを主張できます。ただし、遺失物届出は遺失したことを証明するものではありません。紛失したものの代わりや、効力を止めるわけではないことに留意してください。悪用を防ぐためにも、なるべく早く警察署で遺失物届を提出しましょう。 信用情報機関に報告する 運転免許証を紛失したら、すぐに信用情報機関に報告しましょう。信用情報機関とは、個人のクレジットカードやローンなどの情報を管理している機関のことです。 クレジットカードの発行やローンの契約などは、信用情報機関のデータをもとに審査します。紛失した旨を報告することにより、クレジットカードの発行やローンの契約の申請があった場合に、悪用を防ぐことが可能です。 信用情報機関は以下3つがあるため、各社に報告しましょう。 ・株式会社日本信用情報機構(JICC)・株式会社シー・アイ・シー(CIC)・一般社団法人全国銀行個人信用センター(KSC) 紛失した情報は5年で自動的に削除されるものの、運転免許証が見つかったり再発行をしたりした場合は報告を取り消す必要があります。 運転免許証の再発行手続きの方法 運転免許証は、必要書類を揃えて所定の場所で手続きすると再発行が可能です。しかし、前述のとおり運転免許証がない状態でクルマを運転すると「免許証不携帯」に該当します。再発行の際には、公共交通機関を利用したり、家族や知人のクルマで送ってもらったりして手続き場所に出向きましょう。 ここからは、運転免許証の再発行手続きの方法について詳しく解説します。 必要書類 運転免許証の再発行手続きに必要な書類は、以下のとおりです。 1.運転免許証再交付申請書2.運転免許証紛失・盗難てん末書3.申請用写真(縦3cm×横2.4cm)4.身分証明証 5.手数料 2,250円※1と2は窓口で入手可能 必要書類として揃える写真は、身分確認用として使用されます。運転免許証用の写真は、手続き時に撮影することに留意してください。 また、身分証明証はマイナンバーカードやパスポート、健康保険証や社員証などが該当します。地域によっては、顔写真がついている身分証明証がない場合、2点以上の書類の提示を求められる場合があるため、事前に確認しておきましょう。 なお、運転免許証のICチップに記載されている情報を保護するため、暗証番号として4桁の数字を2組設定する必要があります。スムーズに再発行するためにも、事前に数字を決めておきましょう。 手続きの流れ 手続きの流れは以下のとおりです。 1.申請書類を記入して窓口へ提出2.運転免許証の暗証番号を設定3.運転免許証用の写真を撮影4.運転免許証を再交付 運転免許証の再発行手続きは、住所を管轄する以下の場所で行います。 ・運転免許センター・運転免許試験会場・警察署 地域によっては手続きする場所が限られているケースがあるため、事前に管轄の警察署の公式Webサイトを確認しましょう。 主要都市における再交付可能な場所は以下のとおりです。 都道府県 場所/受付時間 東京都 府中運転免許試験場鮫洲運転免許試験場江東運転免許試験場 平日 8:30〜16:00 神奈川県 運転免許センター平日 8:30〜11:00 13:00〜15:30 神奈川県内の警察署(横浜水上警察署を除く)平日 9:00〜12:00 13:00〜16:00 愛知県 運転免許試験場、東三河運転免許センター平日 8:45〜12:00 12:45〜15:00 23警察署・5幹部交番平日 9:00〜11:00 12:00〜16:00 大阪府 門真運転免許試験場、光明池運転免許試験場平日 8:45〜12:00 12:45〜14:30 各警察署(大阪水上警察署及び関西空港警察署は除く)平日 9:00〜17:00 福岡県 福岡自動車運転免許試験場北九州自動車運転免許試験場筑豊自動車運転免許試験場筑後自動車運転免許試験場 平日 9:00〜10:30 14:00〜15:00 基本的に当日に運転免許証が再交付され、手続きにかかる時間は1時間程度です。ただし、警察署で手続きすると後日窓口で受け取らなければならない場合があります。地域によっては、郵送で交付されることもあります。 すぐに運転免許証が必要な場合は、運転免許センターや運転免許試験会場で手続きするとよいでしょう。 また、場所によってバラつきがあるものの、再発行手続きは平日の限られた時間でしか受付してもらえません。加えて、運転免許証の再発行は代理人での申請が不可です。必ず本人が手続きに出向いてください。 なお、盗難や紛失によって運転免許証を再交付する場合、記載されている12桁の最後の番号が変わります。一度も再交付されていない場合は「0」、交付されるたびに「1」「2」と数字が増えます。これは悪用を防止するためのルールで、破損や汚損で番号を目視できる場合には番号が変更されません。 運転免許証を紛失しないための対策 運転免許証は、スマホとセットにして持ち歩くとよいでしょう。仮にスマホを落としても、GPS機能で位置情報を特定できるため、運転免許証と一緒に見つかる可能性があります。カードホルダー付きのスマホケースに切り替えて、運転免許証の紛失を防ぎましょう。 また、運転免許証は財布とセットにした方が効率的ではあるものの、GPS機能がないため一緒に持ち歩くことはあまりおすすめできません。一緒に持ち歩く場合は、GPS機能が内蔵されたカードや紛失防止タグなどのグッズを、財布の中に入れておくとよいでしょう。 自宅や愛車の鍵が付いているキーケースと、運転免許証をセットにすることもおすすめできません。自宅の鍵が付いている場合、運転免許証に記載されている住所をもとに、何者かに自宅に侵入され事件に巻き込まれる可能性があります。 愛車の鍵が付いている場合は、クルマを盗難されるリスクもあるでしょう。盗難や車上荒らしに遭った際に運転免許証を盗まれる可能性があるため、車内に保管しておくのも危険です。 自分の身を守るためにも、運転免許証の持ち歩きには十分に気をつけましょう。 まとめ 運転免許証は身分証明証になるため、紛失すると悪用されるリスクがあります。不携帯の状態でクルマを運転した場合は、反則金が科せられるため注意が必要です。 紛失したらクルマは運転せず、まずは警察署に遺失物届を提出し、その後すぐに信用情報機関に報告して悪用のリスクを防ぎましょう。 また、必要書類を揃えて運転免許センターや警察署などで手続きすると、再発行できます。ただし、運転免許センターや警察署では平日しか手続きできません。代理人による再発行手続きも不可であるため、本人が平日の日中に出向かなければならないことを把握しておきましょう。
自動車重量税は、車を所有している方が支払わなければならない税金の1つです。どのような基準で税額が決まるのか、詳細を知らない方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、自動車重量税の計算方法や納付のタイミング、エコカー減税などについて紹介します。 自動車重量税とは 自動車重量税とは、車輌重量や経過年数などに応じて課せられる国税のことです。以前は、道路特定財源として道路の保全のために設けられていたものの、現在では地方税や市町村税と同様に国の一般財源として使われています。 自動車重量税は、新車登録時や車検時に必要な法定費用であり、数年分をまとめて納付します。納付しないと公道を走行できないため、注意しましょう。 自動車重量税の計算方法 自動車重量税は車輌重量に応じて税額が変わり、0.5tごとに年間4,100円増えます。軽自動車の場合は、重量を問わず年間3,300円です。 たとえば車輌重量が1.5tの場合、1年分の自動車重量税は以下のように計算します。 4,100円×3(0.5t×3)=1万2,300円 また、自動車重量税は車の経過年数に応じて変わります。新車で登録してから13年経過すると0.5tごとに年間5,700円上がるため、1.5tの年間の税額は1万7,100円です。 さらに、18年経過すると0.5tごとに年間6,300円上がるため、年式が古いほど税額が高くなる仕組みです。愛車の自動車重量税を把握したい場合は、国土交通省が提供している「次回自動車重量税額照会サービス」で税額をチェックしましょう。 自動車重量税の減税 環境性能が優れている車には「エコカー減税」が適用されるため、本来の自動車重量税より税額が安くなります。続いて、自動車重量税の減税について紹介します。 エコカー減税とは エコカー減税とは、環境性能が優れている車に対して、自動車重量税の減税を行う制度のことです。環境への負荷が低く、排ガス性能や燃費性能がよい車への乗り換えを促す目的で、2009年に設けられました。 エコカー減税は令和5年4月30日で廃止される予定でしたが、半導体不足により3年間の延長が決定されたため、令和8年4月30日まで減税を受けることが可能となりました。ただし、適用基準が段階的に引き上げられているため、自動車重量税を抑えたい場合は少しでも早く車を購入するとよいでしょう。 税率 エコカー減税は、車を新車登録した時期によって適用される税率が異なります。適用期間ごとの具体的な税率は、以下のとおりです。 1.令和5年5月1日〜令和5年12月31日に新車登録 税率 車の種類 100%減税 ・電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車・プラグインハイブリッド車・クリーンディーゼル車・ガソリン車(令和12年度燃費基準90%または120%達成) 50%軽減 ・ガソリン車(令和12年度燃費基準75%達成) 25%軽減 ・ガソリン車(令和12年度燃費基準60%) 2.令和6年1月1日〜令和7年4月30日 税率 車の種類 100%減税 ・電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車・プラグインハイブリッド車・ガソリン車(令和12年度燃費基準90%または120%達成)・クリーンディーゼル車(令和12年度燃費基準90%または120%達成) 50%軽減 ・ガソリン車(令和12年度燃費基準80%達成)・クリーンディーゼル車(令和12年度燃費基準80%達成) 25%軽減 ・ガソリン車(令和12年度燃費基準70%)・クリーンディーゼル車(令和12年度燃費基準70%達成) 3.令和7年5月1日〜令和8年4月30日 税率 車の種類 100%減税 ・電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車・プラグインハイブリッド車・ガソリン車(令和12年度燃費基準100%または125%達成)・クリーンディーゼル車(令和12年度燃費基準100%または125%達成) 50%軽減 ・ガソリン車(令和12年度燃費基準90%達成)・クリーンディーゼル車(令和12年度燃費基準90%達成) 25%軽減 ・ガソリン車(令和12年度燃費基準80%)・クリーンディーゼル車(令和12年度燃費基準80%達成) 参考:国土交通省公式Webサイト「エコカー減税(自動車重量税)の概要」 たとえば、令和12年度燃費基準を120%達成している新車のガソリン車の購入時は、自動車重量税は0円です。車検時でもエコカー減税の要件を満たしている車には、上記の税率が適用されます。 自動車重量税の納付のタイミング 自動車重量税は、新車登録時や車検を受けるタイミングで2年分をまとめて納付します。※新車登録時は3年分 たとえば、1.5tの車検を受ける場合、2年分の2万4,600円を納税する必要があります。 新車登録は、ディーラーや自動車販売店、車検は整備工場が代行してくれるケースがほとんどのため、自分で納税する必要はありません。自動車重量税は車の購入費用や車検費用に合算されており、注文書や見積書に税額が記載されています。 自動車重量税が還付されるケース 廃車する際に行う「永久抹消登録」の手続きにより、自動車重量税が還付されます。自動車重量税の還付金は、車検の残存期間分を月割りにして、3ヶ月程度で指定口座に振り込まれます。 ただし、車検の残存期間が1ヶ月未満の場合は月割り計算ができないため、還付を受けられないことに留意してください。 また、還付金は自動的に指定口座に振り込まれるわけではありません。運輸支局で申請をしないと自動車重量税が還付されないことに注意しましょう。 まとめ 自動車重量税は、車輌重量や経過年数に応じて課せられる税金で、新車登録時や車検時にまとめて納付します。0.5tごとに年間4,100円が増額され、経過年数が13年を超えた場合は5,700円増額、18年は6,300円増額と年式が古い車ほど税額が上がる仕組みです。 また、環境性能が優れている車に対しては、自動車重量税が減税される「エコカー減税」が適用されます。自動車重量税の税額も考慮して、車を選びましょう。
クルマには交換が必要なパーツがあります。走行によって摩耗したり、樹脂やゴム製のパーツは、熱や紫外線を受けて劣化します。しかし、パーツの供給は生産終了からおよそ10年といわれているため、いずれ新品の入手ができなくなります。 特に“旧車”と呼ばれている古いクルマだと、パーツを入手するのがより難しいといわれています。 そこでこの記事では、旧車のパーツが入手困難な理由とパーツの入手方法について詳しく紹介します。 旧車のパーツが入手困難な理由 1台のクルマには、約3万個のパーツが使われているといわれています。中には他の車種との共用品もあれば、逆に外観が同じ車でも、製造年月日で変更されているパーツもあります。これら全てのパーツを、自動車メーカーや自動車パーツ製造会社が、いつまでも保有し続けることはできません。また、日本には自動車メーカーに保管期間を定める法律はなく、自動車会社ごとに判断されています。 一般的に、クルマの生産終了から10年程度であれば、ほとんどのパーツの入手が可能といわれています。逆に生産終了から10年以上経過すると、自動車メーカーからパーツを入手できなくなることもあります。 “旧車”という言葉に明確な定義はないものの、生産終了から10年以上が経過している車種を指すことが多いです。パーツの生産年数を踏まえて考えると、ほとんどの旧車の新品パーツはすでに入手できない状況にあります。一方で、発売から何十年も経過した旧車だと、さまざまな箇所に故障がみられ、パーツの交換に迫られる場合が少なくありません。そのため、旧車オーナーにとって、パーツの入手方法は維持するための大きな課題の1つだといえます。 旧車パーツの入手方法 自動車メーカーの在庫が無くても、旧車のパーツを入手する方法があります。 ここからは、旧車のパーツを入手する方法とその特徴を紹介します。 ①ネットオークションで競り落とす まずは手っ取り早く、ネットオークションで探してみましょう。オークションは、入札によって価格が競り上がるため、希少価値の高いパーツや人気の高いアフターパーツなどは高額になりがちです。逆に需要が小さければ、格安で入手できる場合もあります。 ネットオークションは、欲しいパーツが出品されているとは限りませんので、定期的にチェックするとよいでしょう。 ②フリマアプリで購入する フリマアプリは、入札によって価格が競り上がる部分を除けば、基本的にネットオークションと同じです。そのため、常に欲しいパーツが見つかる訳ではありません。しかし、フリマ市場は拡大傾向にあるため、パーツ入手の最も有効な手段になるかもしれません。 ③SNSで売り手を探す SNSを活用して欲しいパーツの売り手を探すこともできるでしょう。あなたの情報が売り手に伝わりやすくなるよう、#(ハッシュタグ)に車種、メーカー名や部品名を付けましょう。直接売り手に届かなくとも、同じ車の愛好家があなたの情報を拡散してくれるかもしれません。 ④部品取り車を購入してパーツを取る 部品取りができるクルマを、丸ごと購入する方法です。車種やクルマの状態によっては高額になることもありますが、走行できない状態で長く放置されていたり、下位グレードで価値が低かったりするクルマであれば、比較的安価に入手できることがあります。ただし、購入したクルマの保管場所を確保する必要があるため、他の方法よりもハードルは高いといえるでしょう。 ⑤流用可能なパーツを購入する 車種が違っていても共通して使われているパーツもあります。エンジンやトランスミッションなどは形式が同じであれば、違う車種であっても流用が可能です。旧車パーツを探す際には同一車種に限定せず、共通して使われていそうな車種についても調べてみましょう。 ⑥アフターパーツを使う 純正部品が手に入らなくなってしまってもアフターパーツなら手に入るというケースは多々あります。具体的には、サスペンション、マフラー、フロントフェンダー、カーボンボンネット、シート、ステアリングなどです。旧車をカスタイズするユーザーも多いため、有効な手段といえるでしょう。 【最新アフターパーツ情報】純正形状の外板パーツもある 一部の旧車の純正形状の外板パーツを販売しているアフターパーツメーカーもあります。一般的なアフターパーツと異なり限りなく純正に近い形状のため、旧車オーナーにとっては大変心強い存在でしょう。形状だけではなく、素材も純正と同じスチールを使用していることが多いようです。 ⑧メーカーの復刻パーツを使う 現在、トヨタ、日産、ホンダ、マツダから一部の旧車の復刻パーツが発売されています。車種は限られますが、各メーカーで復刻パーツ生産を今後も推進していくことが予想されます。生産終了した純正パーツを入手できる絶好の機会のため、自分の探しているパーツが対象に含まれているかどうかをこまめにチェックするとよいでしょう。 各メーカーの復刻パーツ情報は下記サイトで確認できます。 トヨタ/GR HERITAGE PARTS日産/NISMO Heritage Partsホンダ/BEATparts ※ビートのみマツダ/CLASSIC MAZDA ※NAロードスター、FC/FD RX-7のみ まとめ 旧車のパーツが入手困難な理由とパーツの入手方法について紹介しました。 旧車のなかでも、発売から半世紀近くが経過する1970〜1980年代の古いクルマは、さまざまな箇所に錆や腐食が発生するため、維持し続けるにはパーツ交換が必須です。 ネットオークションやフリマアプリで手軽に取引できるようになったり、自動車メーカーの復刻パーツがはじまったりするなど、旧車のパーツを入手する方法がどんどん増えています。さまざまな方法を駆使すれば、より長く旧車に乗り続けることができるでしょう。
車検が切れたことをきっかけに車を廃車にすることを検討している方は、手続きの方法だけではなく費用についても確認が必要です。 業者に車を売却すれば、廃車にかかる手間や費用を抑えることが可能です。この記事では、車検切れの車の廃車方法や費用、廃車前の確認事項などについて紹介します。 車検切れの車でも廃車手続きは可能 車検切れの車でも、再車検を受けずに廃車手続きが可能です。ただし、自分で廃車手続きする場合は、車を解体業者に持ち込まなければなりません。 車検切れの状態では公道を走行できないため、解体業者に車を持ち込む際は仮ナンバーを取得して自走させたり、レッカー移動を依頼したりする必要があります。車を使用する予定がない場合は、車検が切れる前に廃車手続きをするとよいでしょう。 廃車手続きの種類 廃車には「永久抹消登録」と「一時抹消登録」の2種類があり、手続きの流れや必要書類が異なります。該当する種類の手続きの流れや必要書類を把握しておきましょう。 続いて、廃車手続きの種類を紹介します。 永久抹消登録 永久抹消登録とは、車を解体して完全に乗らなくなった場合にする手続きです。そのため、まずは解体業者に車のスクラップを依頼します。 業者での車の解体が完了したら、以下の書類を持参して車検証の住所を管轄する運輸支局で手続きします。 【普通車】1.印鑑証明書 ※発行から3ヶ月以内2.実印3.解体報告記録の日付と移動報告番号が記載されたメモ4.車検証5.ナンバープレート前後6.委任状 ※代理人が手続きする場合7.申請書 第3号様式の38.手数料納付書9.自動車税(環境性能割・種別割)申告書 ※7〜9の書類は運輸支局で入手可能 解体報告記録は車の解体後に業者から報告されるため、「移動報告番号」と「解体報告記録日」を必ず控えておきましょう。 また、軽自動車の場合は永久抹消登録ではなく「解体返納」が正式名称です。車の解体が完了したら以下の書類を揃えて、車検証の住所を管轄する軽自動車検査協会で手続きします。 【軽自動車】1.使用済自動車引取証明書2.車検証3.認印4.ナンバープレート前後5.申請依頼書 ※代理人が手続きする場合6.解体届出書7.軽自動車税申告書 ※5〜7は軽自動車検査協会で入手可能 使用済自動車引取証明書は、解体業者に車を引き渡した後に受け取れます。普通車と軽自動車では、手続きの流れに大きな違いはないものの、必要書類が異なることに留意してください。 また、車検証に記載の住所と印鑑証明に記載の住所が違う場合は住民票が必要です。万が一情報に相違がある場合には、忘れずに用意しましょう。 なお、永久抹消登録をした場合、本来は車検の残存期間に応じて自動車重量税が還付されます。しかし、車検切れの状態では残存期間がないため、自動車重量税の還付金はありません。 一時抹消登録 一時抹消登録は、一時的に車の登録を抹消するだけのため、再度登録すればふたたび公道を走行できます。自動車税の課税を止められるため、入院や海外出張などで長期間車を使わない場合に、一時抹消登録をします。 一時抹消登録の必要書類は、以下のとおりです。 【普通車】1.印鑑証明書 ※発行から3ヶ月以内2.実印3.車検証4.ナンバープレート前後5.委任状 ※代理人が手続きする場合6.申請書 第3号様式の27.手数料納付書8.自動車税(環境性能割・種別割)申告書 ※6〜8は運輸支局で入手可能 一時抹消登録した車は公道を走行できないため、運輸支局に出向く際は知人の車に乗せてもらったり公共交通機関を利用したりしましょう。 また、軽自動車の一時抹消登録の正式名称は「自動車検査証返納届」です。以下の書類を揃えて、軽自動車検査協会で手続きします。 【軽自動車】1.車検証2.認印3.ナンバープレート前後4.申請依頼書 軽第4号様式5.自動車検査証返納証明書交付申請書・自動車検査証返納届出書6.軽自動車税(種別割)申告書 ※4〜6は軽自動車検査協会で入手可能 車検切れの車の廃車にかかる費用 車検切れの車を自分で廃車にする場合は、以下の費用が発生します。 項目 金額 解体(スクラップ)費用 1〜2万円程度 レッカー費用 1〜3万円程度 ※けん引する距離によって異なる 仮ナンバー取得費用 750円程度 抹消登録手数料 0〜350円 バッテリー上がりや故障により車が自走できない場合は、レッカー業者にけん引を依頼する必要があるため、レッカー費用が発生します。 また、永久抹消登録は基本的に手数料が発生しません。しかし、車検証の住所と現住所が異なっていたり、所有者の氏名に変更があったりする場合は、変更登録が必要なため350円の手数料が発生します。 なお、廃車買取業者に車を売却する場合、解体費用は発生しません。車の引き取りを無料で実施している業者もいるため、レッカー費用や仮ナンバー取得費用がかからないうえに、車を持ち込む手間も減らせます。 廃車にかかる費用や手間を減らしたい場合は、廃車買取業者に車を売却するとよいでしょう。 車検切れの車を廃車にするタイミング 車検切れの車は、3月31日までに廃車にすることをおすすめします。4月1日以降に廃車にすると、自動車税の納税義務が発生するため、余分な税金を支払わなければなりません。 ただし、自動車税の全額をいったん支払う必要があるものの、廃車にすれば未経過分が月割りで還付されます。たとえば、6月に廃車にした場合は、残り9ヶ月分の還付金を受け取れます。 還付金を受け取れるとはいえ、車を使用していないのに経過分の自動車税を納税する必要があるため、なるべく早く廃車にしましょう。 車検切れの車を廃車にする前の確認事項 車検切れの車を廃車にするには、仮ナンバーの取得や自賠責保険の加入が必要です。自動車税を滞納していると、廃車にできないケースもあるため注意しましょう。 続いて、車検切れの車を廃車にする前の確認事項を紹介します。 仮ナンバーを取得する 車検切れの状態では公道を走行できないため、解体業者に車を持ち込む際は仮ナンバーを取得する必要があります。仮ナンバーとは、取り付けると一時的に公道への走行が許可されるナンバープレートのことで、役所で取得できます。 また、レッカー移動はけん引する車の前輪、または後輪を道路上に転がさなければなりません。レッカー移動とはいえ、公道を走行するためには仮ナンバーが必要なことを把握しておきましょう。 仮ナンバーを取得せずに、公道を走行した場合は無車検運行に該当します。無車検運行は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。 行政罰として、違反点数も6点加算されるため30日間免許停止です。累計点数や前歴の有無によっては、免許停止期間が延びるほか、免許取消になる場合もあります。 参考:道路運送車両法「第58条」「第108条」 なお、仮ナンバーは最長5日しか使用できないため、解体の段取りを組んでから取得するとよいでしょう。 自賠責保険を確認する 仮ナンバーを使って車検切れの車を解体業者に持ち込む場合は、自賠責保険が必要です。自賠責保険は、車検満了日の1ヶ月後に切れるように加入されています。そのため、車検が切れている場合は、自賠責保険の保険期間も満了しているでしょう。 自賠責保険が切れている状態で、仮ナンバーを取得せずに公道を走行した場合は、併合罪に該当します。併合罪に該当すると無車検保険の罰則より重い、1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金が科せられるため注意が必要です。 参考:刑法「第47条」「第48条」 なお、自賠責保険は月単位でしか加入できないため、仮ナンバーの使用期間分ではなく1ヶ月で契約する必要があります。 自動車税の滞納を確認する 自動車税を支払っていないと、車検切れの車を廃車にできない場合があるため、滞納していないかを事前に確認しましょう。 自動車税の滞納が1年分の場合は、廃車手続きが可能です。未納分の納付書は廃車手続きをしてから1〜2ヶ月程度で届きます。 ただし、2年分以上滞納している場合は、車が嘱託保存(しょくたくほぞん)状態になっているため廃車にできません。 嘱託保存とは、自動車税の滞納により税務署から車が差し押さえられている状態のことです。滞納分の自動車税を支払わないと、嘱託保存は解除されません。2年分以上滞納している場合は、自動車税をすべて支払ってから廃車にしましょう。 まとめ 車検切れの車でも、再車検を受けずに廃車にできます。ただし、車検切れの状態では公道を走行できないため、解体業者に車を持ち込む際は仮ナンバーを取得して自走させるか、レッカーを依頼しなければなりません。 仮ナンバーを取得する手間に加えて、解体費用やレッカー費用なども発生するため、車検が切れる前に廃車にするとよいでしょう。
車検証の住所変更をする際、引っ越す地域によってはナンバープレートを変更する必要があります。そのままにしておくと、罰金が科せられる可能性があることに注意が必要です。 この記事では、車検証の住所変更時にナンバープレートの変更が必要なケースや、具体的な手順などを紹介します。 車検証の住所変更時にナンバープレートの変更が必要なケース 運輸支局や軽自動車検査協会の管轄に変更があった場合は、車検証の住所変更時にナンバープレートの変更が必要です。たとえば、横浜市から川崎市に引っ越した場合、下記のように管轄が変わります。 ・横浜市:神奈川運輸支局・川崎市:川崎自動車検査登録事務所 神奈川運輸支局は「横浜ナンバー」、川崎自動車検査登録事務所では「川崎ナンバー」が配布されます。管轄の運輸支局や軽自動車検査協会がわからない場合は、下記のページで確認しましょう。 ・運輸支局・軽自動車検査協会 車検証の住所変更時にナンバープレートの変更が不要なケース 運輸支局や軽自動車検査協会の管轄に変更がない場合は、車検証の住所変更時にナンバープレートを変更する必要がありません。たとえば、横浜市から横須賀市に引っ越した場合です。 横浜市と横須賀市の管轄は、同じ神奈川運輸支局のため、ナンバープレートの変更が不要です。 ナンバープレートを変更しなかった場合の罰則 ナンバープレートを期限内に変更しないと、50万円以下の罰金が科される可能性があります。厳密にいうと、ナンバープレートではなく車検証の住所を15日以内に変更しなければなりません。 参考:道路運送車両法「第12条」「第109条2号」 また、住所を変更しないままだと、自動車税種別割の納付書が旧住所に届いてしまいます。旧住所に届くことにより、支払いが遅れる可能性があり、自動車税種別割に延滞金が発生することに注意が必要です。 リコールの案内も車検証の住所をもとに発送されているため、届かなくなる可能性があります。リコールの内容次第では、適切な対応を受けていないと車検に通りません。 さらに、リコール内容が原因で不具合が出たり事故を起こしたりした場合の責任は使用者にもあります。事故によって周囲の人や物に被害を与えた場合は、損害賠償責任を負うことにもなりかねません。 トラブルを避けるためにも、必ず期限内に手続きしましょう。 住所とナンバープレートの変更手続きの期限 車検証の住所とナンバープレート変更の手続きは、引っ越してから15日以内に行う必要があります。15日以内に行わなかった場合は、50万円の罰金が科される可能性があることに注意してください。 参考:道路運送車両法 「第12条」「第109条」 また、従来は住所変更した当日に運輸支局でナンバープレートを受け取る必要がありました。しかし、2022年1月4日からオンライン(OSS)でマイナンバーカードを用いて車検証の住所変更をした場合、ナンバープレートの交換が次回の車検時まで猶予される特別措置が導入されています。 ただし、オンラインで手続きするとはいえ、道路運送車両法で定められた期限を超えてはいけません。引っ越しをしてから15日以内に手続きしましょう。 流れとしては、次回の車検時までに旧ナンバープレートを返却して、交付された新ナンバープレートを取り付けます。業者に車検を依頼する場合は、「オンラインで住所変更をしたいため、ナンバープレートの変更が必要な旨」を伝えましょう。 車検証の住所とナンバープレートの変更手続き 車検証の住所とナンバープレートの変更手続きは、引越し先の住所を管轄する運輸支局で行います。軽自動車の場合は軽自動車検査協会で行うため、混同しないようにしましょう。 続いて、車検証の住所とナンバープレートの変更手続きの必要書類や手順、費用を紹介します。 必要書類 車検証の住所とナンバープレートの変更手続きをする際は、以下の書類が必要です。 【普通車】 自分で用意する書類 運輸支局で入手する書類 車検証 申請書 第1号様式 住民票(法人の場合は商業登記簿謄本) 手数料納付書 車庫証明 自動車税申告書 旧ナンバープレート 【軽自動車】 自分で用意する書類 運輸支局で入手する書類 車検証 申請書 軽第1号様式 住民票 申請依頼書(事前ダウンロードが可能) 旧ナンバープレート 参考:国土交通省 東北運輸局「住所変更等(変更登録)」軽自動車検査協会「必要書類」 クルマをローンで購入しており残債がある場合は、所有者であるローン会社の委任状も必要です。ローン会社に問い合わせて、住所変更の手続きにより委任状が必要な旨を伝えましょう。 また、普通車の住所変更には車庫証明書が必要です。車庫証明書は管轄の警察署で手続きします。交付までに3〜4日程度かかるため、時間に余裕を持って申請しましょう。 軽自動車の場合は、車庫証明書が不要です。ただし、自治体によっては変更手続き後に、管轄の警察署で「保管場所届出」を行わなければなりません。 届出が必要かどうかわからない場合は、管轄の警察署に問い合わせましょう。 手順 運輸支局で手続きする場合の手順を具体的に紹介します。 書類を作成する 窓口で以下を入手し、記入例を参考に書類を作成します。 ・申請書 第1号様式・手数料納付書・自動車税申告書 自動車登録番号や車体番号などを記入する必要があるため、車検証を用意しておきましょう。 印紙を購入する 整備振興会の窓口で、住所変更とナンバー変更する旨を伝えて、手数料分の印紙を購入します。運輸支局内はさまざまな窓口があり、間違いやすいため建物の案内図をチェックしましょう。 手数料分の印紙を購入したら、手数料納付書に貼り付けます。 必要書類を提出する 検査登録事務所の窓口で、必要書類一式を提出します。3月や9月などの繁忙期以外の場合は、目安として30〜60分程度で住所変更後の車検証が交付されます。 交付されたら、その場で記載内容に誤りがないかチェックしましょう。 税申告をする 車検証の住所変更をした際は税申告が必要なため、隣接している自動車税事務所で忘れずに手続きしましょう。 自動車税事務所の窓口では、新しく交付された車検証と作成した自動車税申告書を提出します。なお、住所変更の場合は税申告時に税金を納める必要はありません。 参考:東京主税局「自動車の登録時は税申告をお忘れなく!」 ナンバープレートの交付を受ける ナンバーセンターの窓口で、新しいナンバープレートが交付されます。交付される際に旧ナンバープレートを返却する必要があるため、事前に取り外しておきましょう。 また、普通車の後部のナンバープレートには「封印」が取り付けられています。クルマの封印とは、ナンバープレートを固定するボルトの上に被せるアルミのキャップのことで、運輸支局で正式に登録されたことを意味するものです。 封印の穴の開け方次第ではナンバープレートのネジの溝が潰れて、スムーズに取り外せなくなるケースもあります。下記の手順で、適切に作業しましょう。 1.マイナスドライバーの先を封印の真ん中に当てる2.自分の腹部の前でマイナスドライバーを持ち腰を落とす3.腰とお腹から体重をかけて、力強く封印を押し破く ナンバープレートを取り付ける 交付を受けたら新しいナンバープレートをクルマに取り付けて、敷地内の「封印取り付け所」で封印してもらいます。封印は運輸支局もしくは封印受託者でないと取り付けられないため、必ず封印取り付け所に立ち寄りましょう。 参考:道路運送車両法 「第11条」 また、ナンバープレートが封印されてない状態では公道を走行できません。ナンバープレートを封印せずに公道を走行した場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることに注意してください。 参考:道路運送車両法「第11条5項」「第108条の1」 費用 車検証の住所とナンバープレートの変更手続きには、以下の2つの費用がかかります。 ・印紙代(手数料) 350円・ナンバープレート代 1,500円程度(地域によって異なる) 軽自動車は手続きにかかる手数料が無料のため、印紙代はかかりません。なお、盗難や破損などによりナンバープレートを再発行する際も、手数料は不要です。 希望ナンバーに変更する場合は事前予約が必要 車検証の住所変更時にナンバープレートを「希望ナンバー」に変更する場合は、事前予約が必要です。希望ナンバーとは、ナンバープレートの大きい数字4桁を自由に指定できる制度のことで、注文生産のため交付まで1週間程度かかります。 希望ナンバーは、Webまたは運輸支局の希望番号予約センターで事前予約が可能です。 ただし、抽選対象希望番号の場合は、毎週月曜日に実施される抽選に当選しなければなりません。たとえば「・・・1」や「・・・8」、「・777」といった人気が高い数字です。 抽選対象希望番号は管轄の運輸支局によって異なるため、事前にチェックしましょう。なお、希望ナンバーを取得するには4,000円〜6,000円程度の費用がかかります。 図柄ナンバーへの変更も可能 車検証の住所変更時は、図柄ナンバーへの変更も可能です。図柄ナンバーとは、地域や観光振興などを目的に観光地や名産などをデザインしたナンバープレートのことです。 タイミングによっては、国際的なスポーツ大会の開催に合わせた図柄ナンバーも取得できます。図柄ナンバーは、希望ナンバーと同様に事前予約が必要で、入金確認後10日程度で交付されます。 図柄ナンバーの取得費用は7,000円〜1万円程度です。 まとめ 住所を管轄する運輸支局や軽自動車検査協会に変更がある場合、車検証の住所変更時にナンバープレートの変更も必要です。 住所とナンバープレートは、引っ越しをしてから15日以内に変更する必要があり、期限内に手続きできなかった場合は50万円以下の罰金が科される可能性があります。自動車税の納付書やリコールの案内も、旧住所に届きトラブルになる可能性もあるため、必ず期限内に住所とナンバープレートの変更をしましょう。 また、ディーラーや自動車販売店では、車検証の住所とナンバープレートの変更手続きを代行しています。運輸支局や軽自動車検査協会は、平日9時頃~17時頃までしか手続きを受け付けていないため、時間内に行けない場合は代行を依頼するとよいでしょう。
日産を代表するスポーツカーとして長い歴史をもつフェアレディZ。そのなかでも高い人気を誇るのが初代フェアレディZのS30型、通称「S30Z」です。ロングノーズ・ショートデッキの流麗なボディラインに魅せられ、購入を検討している方も多いのではないでしょうか。 しかし、S30Zは発売から半世紀近くも経過する、いわゆる“旧車”です。憧れの気持ちが強い一方で、いざ所有する際に自分で維持できるのだろうかと不安を感じる方も少なくないでしょう。 そこで今回は、S30Zの維持費と購入時の初期費用について解説します。 S30Zの維持費の内訳 まずはS30Zの維持にかかるおおよその費用について、燃料代、自動車税、任意保険、車検代、メンテナンス代の5項目にわけて解説します。 今回は、1969年に発売されたベースグレードの情報をもとに維持費を算出します。 <S30Z 1969年発売 ベースグレード 情報> エンジン L20 排気量 1,998cc 車輌重量 975kg 燃料代 S30Zの平均的な燃費は、6〜7km/L程度といわれています。発売された当初のカタログには15km/Lと記載されていましたが、当時の測定方法は現在ほど正確ではないため、実際に走行した場合の数値とは大きく差がある場合も珍しくありません。 また、S30Zは馬力を上げるためにエンジンを載せ替えている方が多い傾向にあります。なかでも目立つのは、日産のL型エンジンの最大排気量 2.8Lを誇るL28への載せ替えです。発売当初のベースグレードに比べると1.5倍近くも排気量がアップすることになり、結果としてメーカーが想定していた燃費より悪化してしまいます。 ここから、実際にかかる燃料代をシミュレーションしてみましょう。 燃費6km/Lとして、1ヶ月あたり300km走行した場合、使用するガソリンは50Lです。2024年6月30日時点のハイオクガソリンの平均価格182.2円/Lをもとに燃料代を算出すると、1ヶ月で9,110円、1年間で10万9,320円かかることになります。 自動車税 自動車税は、エンジンの排気量によって税額が変わるだけでなく、初年度登録から13年以上経過していると重課されます。 そのため、S30Zの自動車税は、5万1,700円(2L超〜2.5L未満、重課後の税額)です。 任意保険 S30Zの自動車保険料を大手のネット型保険でシミュレーションしました。 【条件】年齢:26歳等級:6F等級使用目的:日常・レジャー走行距離:3,000km超5,000km以下主な使用地:東京都運転者:本人限定 【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円車両保険:なし 上記の条件でシミュレーションしたところ、自動車保険料は年間約4万2,000円でした。ただし、この保険料には車両保険が含まれていないため、車輌トラブルが発生した場合には保険が適用できないことに注意しなければなりません。 車検代 続いて車検代について解説します。 まず、S30Zは発売から50年以上経過するモデルのため、ディーラーでは車検を受け付けていない可能性が高いです。民間の整備工場でも、古いクルマは断られる場合があるため、対応可能かどうかを事前に問い合わせてから依頼しましょう。 【民間車検の場合】自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)自動車重量税:2万5,200円(24ヶ月)※初度登録年月から18年以上経過している場合印紙代:2,300円 ※認証工場の場合車検基本料金:6万円 ※点検・検査・代行費用合計:10万5,150円※車検基本料金は内容や整備工場などにより変動します S30Zは古いクルマであり、重量税が重課されるものの車輌重量が比較的軽いため、同年代の他のクルマよりは負担を抑えられます。しかし、旧車であるために、車検のたびに複数箇所の部品交換や整備に費用がかかる可能性があることは覚えておきましょう。 メンテナンス費用 S30Zのメンテナンスには、次のような項目があります。 ・エンジンオイル交換・オイルフィルター交換・冷却水の交換・グリスアップ・ディストリビューターのパーツ交換・キャブレター調整・ボディのワックスがけ、錆とり など 金額にすると、年間でおおよそ10万円です。エンジンオイルや冷却水の交換など近年のクルマでもメンテナンス必須な項目に加え、旧車だからこそ定期的にチェックしなければならない箇所があります。 たとえば、グリスアップはパーツ同士の摩耗を防ぐために実施します。最近のクルマのベアリングには事前にグリスが封入されているため人の手で行う必要はありません。しかし、発売から数十年も経過しているクルマの場合、定期的にグリスアップしないとパーツが摩耗して焼付きを起こしてしまう可能性があります。 また、ボディのワックスがけや錆とりなど外装のメンテナンスも重要です。 特に下回りは錆つきやすいため、こまめに点検しましょう。 S30Zの年間維持費はいくら? ここまでS30Zの年間維持費の内訳について解説しました。すべてあわせるといくらになるのでしょうか。 【S30Zの年間維持費】・燃料代:10万9,320円・自動車税:5万1,700円・任意保険:約4万2,000円・車検代:5万2,575円(2年ごとのため10万5,150円の半分)・メンテナンス代:10万円合計:35万5,595円 月々に換算すると約2万9,000円です。今回算出したのは、あくまで最低限かかる金額のため、突発的な故障が発生したり、走行距離が伸びたりするとさらに費用がかかるでしょう。 購入後のレストアにはいくらかかる? S30Zの年間維持費について解説しました。しかし、S30Zを購入するにあたっては、維持費だけではなく初期費用についてもしっかりと見積もっておく必要があります。 繰り返しお伝えしているとおり、S30Zは半世紀近く前に発売されたクルマです。何も手を加えずに当時の状態のまま走行させるのは非常に難しいといわれています。現に、多くのS30Zオーナーの方がレストアしてその力を復活させるばかりか、よりパワーアップさせてドライブを楽しんでいます。 主に修理・修復の対象だといわれるのは以下の項目です。 ・エンジンのオーバーホールや載せ替え・トランスミッションの換装・外装の再塗装・内装の張替え など すべてレストアすると500万円程度の費用がかかります。個体によっては丸々修理せずに走行できる場合もあるため、購入するS30Zの状態を事前に把握し、どの程度の初期費用が必要なのか見積もっておきましょう。 まとめ S30Zの維持費と購入時の初期費用について解説しました。 S30Zは、旧車といわれるクルマのなかでも、年式が古いほうに分類されます。そのため、維持費も初期費用も決して安いとはいえない金額です。しかし、絶大な人気を誇るフェアレディZの歴史の始まりといえる名車を所有する満足感と考えれば、見合う金額だといえるのかもしれません。 今回紹介した情報を参考に必要な費用を見積もり、S30Z購入の準備にお役立てください。
車検切れになった際は、何らかの罰則を受けるのか気になる方もいるでしょう。車検が切れた状態で公道を運転すると、罰則を受けることになるため注意が必要です。この記事では、罰則や車検切れになったときの対応方法を紹介します。 車検切れで罰則を受けるケース 車検切れで公道を走行した場合は、罰則を受ける可能性があります。ただし、車検が切れていても私道の走行や保管しているだけの場合、罰則はありません。 車検切れの罰則 車検切れしてしまうと違反点数や罰金が科せられるほか、免許停止処分も下ります。前歴がある場合は、免許取消処分が下されるため注意しましょう。 また、車検が切れていると、自賠責保険の保険期間も過ぎているケースもあります。 自賠責保険が過ぎている状態で公道を走行すると「無保険車」に該当し、自動車損害賠償保障法第5条に違反するため、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。 参考:自動車損害賠償保障法「第5条」「第86条の3」 続いて、車検切れの罰則を紹介します。 無車検運行 無車検運行をした場合の罰則は以下のとおりです。 ・違反点数:6点・懲役/罰金:6ヶ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金※自賠責保険の有効期限も過ぎている場合は1年6ヶ月以下の懲役もしくは80万円以下の罰金・行政罰:30日間免許停止※自賠責保険の有効期限も過ぎている場合は90日間 参考:道路運送車両法「第58条」「第108条」 上記の行政罰は、あくまでも違反歴がなく累積点数が1〜2点の場合です。前歴が1回あると90日間の免許停止、2回以上ある場合は1年間の免許取消になります。 前歴がなくても、累積点数が15点を超える場合は免許取消です。また、免許取消になると一定期間免許の取得ができない「欠格期間」も科されます。欠格期間は、累積点数によって1年〜10年と期間が決まります。 前歴が多く常習的に無車検運行をしていると判断された場合は、逮捕されるケースもあるため注意しましょう。 整備不良 整備不良の場合は、整備が適切に行われていない箇所によって違反点数が異なります。整備不良とは、道路運送車両法で定められた保安基準に適合していない車輌のことです。安全性が確保されていない危険な車輌のため、公道での走行が禁止されています。 整備不良は、「尾灯等」と「制御装置」の2種類に大別されます。尾灯等の整備不良とは、ブレーキランプやヘッドライトなどの球が切れていたり破損していたりすることです。 制御装置の整備不良は、たとえばブレーキパッドが基準以上にすり減っていることを指します。また、タイヤの溝が基準以上にすり減っている場合も、制御装置の整備不良に該当します。 それぞれの罰則は以下のとおりです。 【尾灯等の整備不良】 違反点数 1点 反則金 ・原付 5,000円 ・二輪車 6,000円 ・普通車 7,000円 ・大型車 9,000円 【制御装置等の整備不良】 違反点数 2点 反則金 ・原付 6,000円 ・二輪車 7,000円 ・普通車 9,000円 ・大型車 1万2,000円 参考:道路交通法「 第62条」 警視庁公式Webサイト「交通違反の点数一覧表」「反則行為の種別及び反則金一覧表」 軽微とはいえ、すでに違反点数が加算されている場合は、免許停止になる可能性があるため注意しましょう。なお、「不正改造」をした場合は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。 車検切れの車で走行すると検挙される可能性が高い 国土交通省による「車検切れ運行車両対策」が進んでいるため、有効期限が切れたまま走行すると検挙される可能性が高いでしょう。車検切れ運行車輌対策とは、車検切れの車の発見を目的として、ナンバー自動読取装置を道路上に設置することです。 車検切れの車は、自賠責保険の保険期間が満了しているケースが多いため、検挙することで市民の安全を守るとともに、無保険者とのトラブルを未然に防げるというメリットもあります。なお、平成30年9月〜平成31年3月までに実施された街頭検査では、読取台数3万7,403台のうち43台が検挙されています。 参考:国土交通省公式Webサイト「車検切れ運行車両対策の実施結果」 無車検の車はいまだ多い状況のため、国土交通省は警察と連携して運用台数をさらに増やす予定です。 車検切れになったときの対応方法 車検切れの車は公道を走行できないため、レッカー移動で整備工場や車検場に持ち込もうとする方もいるでしょう。 レッカー移動の際は、車検が切れた車の前輪または後輪を道路上に転がす必要があるため、無車検運行に問われる可能性があります。そのため、車検切れの車のレッカー移動は、業者に断られるケースがほとんどです。 車検切れの車を移動させるには、仮ナンバーを取得する必要があります。ここからは、車検切れになったときの対応について詳しく紹介します。 仮ナンバーを取得する 現住所がある市区町村役所で「臨時運行許可」を申請をして、仮ナンバーを取得します。仮ナンバーとは、公道を走行できない車に対して、一時的に運行を許可された場合に交付されるナンバーのことです。 仮ナンバーを取り付けていれば、車検切れの車でも公道を運転できます。ただし、出発地や目的地を申告する必要があるため、申請したルート以外は走行できない点に注意しましょう。 また、仮ナンバーを申請するには以下の書類が必要です。 ・車検証・自賠責保険証明書・運転免許証 自賠責保険が切れている場合は、新たに加入が必要なことに留意してください。なお、仮ナンバーは許可が降りれば申請した当日に取得できます。 車検を受ける 仮ナンバーを取り付けたら、整備工場や車検場などに車輌を持ち込んで車検を受けます。車検は空きがあれば飛び込みで受けられますが、ほとんどの場合は事前予約が必要です。仮ナンバーを取得する日に合わせて、車検を予約しましょう。 また、整備工場によっては積載車を所有しています。積載車はレッカー車と異なり、牽引している車のタイヤを道路上に転がさずに移動できるため、仮ナンバーを取得する必要がありません。積載車で移動させてもらえるかどうか事前に相談してみてください。 なお、車検が切れているからとはいえ、車検費用が割増されることはありません。ただし、車を長い間放置していた場合は消耗品や部品が劣化している可能性が高いため、車検費用が高額になるでしょう。 車検切れの車を購入したときの対応方法 車検切れの車を購入した場合、車検を通さない限り公道を走行できません。そのため、仮ナンバーを取得するか、積載車を保有している整備工場に車検を依頼しなければなりません。 車の引き渡し前であれば、購入先で車検を依頼できるケースもあります。ただし、依頼した場合は納車日が伸びるほか、購入費用に加えて車検費用の支払いが必要なことに留意してください。 また、長い期間車検を通さない場合は、運輸支局で車の「一時抹消登録」することをおすすめします。一時抹消登録とは、車の使用を一時的に中止する際に行われる手続きのことで、運輸支局にナンバープレートを返却します。 一時抹消登録した車は公道を走行できないものの、自動車税が課税されません。車に乗っていない間の自動車税を抑えたい場合は、管轄の運輸支局で一時抹消登録をしましょう。なお、車に乗る際は車検を受けて運輸支局で再登録をすると、公道を走行できます。 まとめ 車検切れのまま公道を走行すると道路運送車両法に違反するため、以下の罰則を受ける可能性があります。 ・違反点数:6点・懲役/罰金:6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金・免許停止:30日間 自賠責保険の失効や累積点数などによっては、免許停止期間が長くなります。累積点数が15点に達する場合は、免許取消処分が下るため注意が必要です。 また、国土交通省は無車検車を特定する「車検切れ運行車輌対策」を強化する方針のため、今後はさらに検挙される可能性が高まります。仮ナンバーを取得するか、積載車を保有している整備工場に依頼して、車検を受けましょう。