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「旧車」と聞いて、どんなクルマを思い浮かべるだろうか。筆者にとっての旧車は、スバル360や三菱500、コスモスポーツやハコスカGT-Rなど、昭和の素敵なクルマたちだった。 だが、今や旧車の定義は広い。昭和の名車たちはもちろん、90年代のスポーツカーまで「もう旧車なんですね」といわれるようになった。いわゆる「ネオクラ」や「ネオクラシックカー」などと呼ばれている時代のクルマたちだ。マツダ RX-7やホンダ シビック タイプRなどの現役時代を知っている世代からすれば、それほど古いクルマというわけではないのだが・・・。 ■ホンダS2000を20年所有してみて気づくこと ちなみに筆者も、S2000を約20年所有している。今では「古いクルマ」の仲間入りをしているが、乗っているうちにそうなってしまった。 そんな世代の筆者が「旧車趣味」と聞いてまず思い浮かべるのは、ガレージで一人黙々と整備をする姿だ。部品確保から維持まで、基本は自己責任。まさに“孤高の趣味”といえよう。 実際、他人とかぶらない車種を選び、希少性にこだわるオーナーは今も多い。旧車イベントに足を運ぶ理由も、まず「見てほしい」「知ってほしい」という思いが先に立つ。それは至極まっとうな動機だ。時間をかけて仕上げた愛車を見てもらいたい。理解されたいといった気持ちが原動力になっている。 しかし今、誰もがSNSや動画で発信できるようになり「見てほしい」「知ってほしい」という思いは、そのまま「つながり」へと変わっていく時代になったと思う。 「仲間の存在も、クルマを動かす機構の一部といえるかもしれない」 そんな気づきから、このコラムを書きはじめた。あなたの愛車はどうだろうか?誰かの言葉に助けられたことはなかっただろうか? これから旧車に乗ろうと思っているあなたは、すでに一人ではない。 ■“時を戻そう!”「いいね」もなかった頃の情報共有術 そもそもカーライフに「つながり」が生まれるようになったのは、いつからだったのか。記憶を巻き戻してみたい。 1990年代前半。旧車の情報は、SNSや動画で探せる時代ではなかった。雑誌やクチコミが頼り。部品の流用やトラブル事例など、マニアックな情報はそもそも出回っていなかった。 今のように「いいね」ボタンもなく、即座に反応が返ってくることもない時代。当時のオーナーたちは、HTMLを手打ちして個人ホームページをつくり、備忘録として整備記録やパーツ情報を書き残していた。それは、誰かの道しるべになればという祈りにも似た行為だった。 個人ホームページにも読者やファンはいたが、リアルタイムでのやりとりはまだ難しく、メールやBBS(掲示板)に書き込んで返事を待つしかなかった。 もちろん、当時もオーナーズクラブなどは存在していたが、普段はML(メーリングリスト)などで連絡を取り合い、オフラインミーティング、いわゆる「オフ会」の場においてリアルで集まれる限られたつながりが中心だった。輪の中に入れなかったオーナーたちにとって、個人のホームページは貴重な発信手段だった。そうしたなかで、ゆっくりとした出会いが生まれていたのだ。 当時、筆者はS2000に特化した「I love S2000」という個人サイトをチェックしていた。いわゆるS2000の老舗サイトで、整備記録やパーツレビュー、オーナーたちの個人ページへのリンク集など、交流の記録が丁寧に蓄積されていた。S2000が新車として販売されていた時期だが、そこにはすでに「旧車になっても乗り続けたい」という熱量があった。 「I love S2000」では、コミュニティによる濃密なつながりも生まれていた。当時のホンダ専門誌でも、コミュニティでつながったS2000オーナーたちによる座談会記事が組まれていたほどだ。当時の筆者はS2000さえ所有していなかったが「同じクルマの仲間は、こんなに濃くつながるのか」と強く感じたことを覚えている。 ■情報共有が絆になる時代へ 2000年代に入ると「つながり」は一気に加速した。 2004年にサービスを開始したSNS「mixi」は、コミュニティという概念を広め、同じ趣味の仲間と気軽に交流できる環境を生み出した。ブログ機能や相互フォロー関係「マイミク」とのやりとりから、オーナー同士のリアルなつながりが生まれた。 また、2000年代後半になると、カーライフSNS「みんカラ(みんなのカーライフ)」が台頭。車種別の整備記録やパーツレビューの機能が備わり、検索すれば誰かの経験談にたどりつける環境が整った。 SNSや動画が主流となった現代では、パーツレビューや整備情報などの知見が、驚くほどのスピードで共有されるようになった。誰もが「発信者」となれる時代だ。さらに、誰かの失敗談までも拡散・共感され、励ましの言葉が寄せられる。情報だけでなく気持ちも共有され、自然と対話が生まれていく。 たとえば筆者が所有するS2000では、経年劣化によって起こる「ブレーキペダルやクラッチペダルのストッパーパッド脱落」の情報が、SNSを通じて広く共有されている。 他車種でも起こるトラブルだが、S2000は登録から20年以上が経過した個体が多いため、近年とくに報告が増えている。ある日、フロアに割れたストッパーパッドが落ちていることに気がつく。劣化して黄ばんだ見た目から“ピーナッツ現象”と呼ばれるこの不具合も、誰かが発信してくれたことで対策方法や純正品番が広まり、今では多くのオーナーの共通認識になった。 あらためて考えてみると、まるで見えない仲間に守られているようだ。これは「仲間意識」とは少し違う。一体感や連帯感とともに実用的なつながりをもちつつ、「クルマと今を生きる意志」を分かち合っているのではないだろうか。これは、どんなクルマでもあると思う。 ■仲間づくりは“結果論”でもいい 旧車と生きるには、仲間がいたほうがいい。 ・絶版部品や最新情報を共有できる・整備や修理のノウハウを分かち合える・同じ価値観を持つ仲間の存在が、精神的な支えになる 知識や技術はいうまでもないが、なにより一歩を踏み出せる“きっかけ”をもたらしてくれる。クルマ仲間とは、情報共有を超えて「背中を押す存在」でもあると思わずにはいられない。 誰かの投稿に背中を押され、放置していた修理に再挑戦できた。パーツの入手法を知ってあきらめずに済んだ。あるいは、何気ない投稿が「まだ手放さなくていい」と思わせてくれたオーナーもいるかもしれない。 もし、誰かの発信がきっかけで問題を解決できたなら…ひとことでもいい。感謝の言葉を伝えてみてほしい。気持ちのつながりが、未来にもつながっていくのだから。 [ライター・カメラ / 野鶴美和]
「お気に入りのアイテム」は、その使い勝手や愛着など、さまざまな理由でいつまでも愛用していたいと考えるもの。しかし、年数の経過による経年劣化や使用頻度の高さからくる摩耗といった、故障するリスクは避けられない。 クルマは消耗品の塊ともいわれ、走らせれば走らせるほど摩耗することは避けられず、同時に乗らなくとも劣化は避けられない。現代および最近まで生産されたクルマであれば部品を取り寄せて交換するなり修理すれば(費用のことはさておき)たいていは直る。 問題は、生産終了から一定の期間を経た愛車のメンテナンスや故障したときだ。部品が手に入らないといったトラブルは珍しいことではなく、旧車およびネオクラシックカーオーナーであれば誰にでも起こりうる身近な問題でもある。今回は、部品の「製造廃止」「欠品」問題への対処方法について触れていく。 ■1.部品が製造廃止・欠品その意味とは? まず「製造廃止」とは、対象部品の在庫がなく、新たに再生産しないことを意味している。そして「欠品」とは、現在在庫はないが、条件が揃えば再生産する可能性があり、製造廃止よりはまだ希望が持てる。ただ、その条件はさまざまあり、一番多い条件として、バックオーダー数が集まらなければ再生産を行わないことが多い。1個や2個作るのでは採算が取れないため、ある程度まとまった数がそろった時点で生産をすることだ。 必要な部品がすぐに手に入らないため、修理が行えないことには変わりはない。 先日、筆者も気に入ったコンパクトデジカメの修理が行えないために、泣く泣く引退させるという悔しい思いをした。 10年以上愛用していたカメラだったが、ピントを合わせる際に異音とともに思い通りに動かなくなる症状が発生した。壊れたデジカメを修理に出そうとしたが、部品が製造廃止のために対応不可となっていた。このデジカメを筆者が直す技術は持ち合わせていないため、残念ながら引退となってしまった。 このような事態は、旧車およびネオクラシックカーオーナーにとっても他人事とはいえないだろう。問題なく走行することが可能な状態でも、もし車検適合に必要な部品が製造廃止で手に入らない状況となった場合、車検不適合となり廃車にせざるを得ないこともある。このことは文字どおりクルマにとって死活問題となる。 ■2.製造廃止部品、もう手に入らない? 実際に製造廃止となった部品を自動車メーカーから手に入れることは、ほぼ不可能といえる。現在各パーツセンターの在庫状況は、ネットワーク上で確認することができ、欲しい部品の所在を把握することができる。そのネットワーク上に「製造廃止」の文字があれば、手には入らないといえる。 たまにあるのは、整備工場が何かしらの理由で在庫として持っていたものが出てくるケースだが、余程のことがなければ巡り合わせはないといえる。 それ以外に頼りとなる入手経路をここで紹介しよう。 ●純正同等のサードパーティー製部品 純正部品は、自動車メーカー独自の適合性や品質を保証するための証として、自動車メーカーの刻印や専用の包装がされている。 しかし、その部品を製造しているのは部品メーカーであるため、サプライヤーが自社製品として販売をしていることもある。 また、規格で決まったサイズのものは汎用性が高いため、数社の部品メーカーからラインナップされていることもある。これらの部品は、整備工場を顧客とする自動車部品商をはじめネットショップでも取り扱われていることがある。適合など不安がある場合は、整備を依頼する整備工場に問い合わせると良いだろう。 ●ヤフオクやメリカリ、アップガレージ等をくまなくチェック 中古部品の場合は、流通量の多さからヤフオクやメルカリはもっとも有力な手段といえる。 店舗販売では、アップガレージといった中古パーツ店での購入という選択肢もある。商品によっては保証付きで販売されていることもある。 どの方法もパソコンだけではなく、スマホでちょっとしたスキマ時間を利用して検索をすることが可能だ。 特にヤフオクやメルカリの場合、出品者が元々乗っていたクルマの部品を出品していることもあり、出品リストを見れば同一車種の部品を多く出品しているケースもある。 中古パーツ店の場合は、買い取り時に商品のチェックを行っていることもあり、一部の商品は保証付きという安心感がある。販売しているのが近くの店舗ではない場合でも、自宅への配送も可能となっている。 ●オーナー同士のトレード(有償または無償で) 同一車種の場合、オーナー同士で流用情報の共有や直接部品のトレードを行うケースもある。 部品トレードの場合、純正パーツとカスタムパーツのトレードといったケースは割とある。 カスタム全盛期から乗っているオーナーは、一周回ってノーマルを再び味わいたいことも多い。しかし、カスタムを行った際にノーマルパーツを廃棄してしまったケースは多くある。ノーマルパーツも近年の旧車人気で高騰気味になっている。 対して近年購入したオーナーは、カスタムを行いたい欲があるが、パーツが流通していないため、カスタムを行えないケースは多い。 そのような場合、双方でパーツをトレードすることで外したパーツを無駄にはせず、win-winの関係といえる。 また、リフレッシュやレストアをするオーナーはストックしていたパーツに交換後、まだ使用することができるが、不要となったパーツを相場より安くオーナー間で譲り合うこともある。 ■3.自動車メーカーがヘリテージパーツを展開 近年、旧車オーナーにとっては嬉しい動きが起きている。 自動車メーカーが、一度製造廃止にした部品を「ヘリテージパーツ」として改めて再生産を行うことだ。対象となっている車種の多くは、ネオヒストリックカーと呼ばれている90年代初頭モデルだ。 車種、年式、グレードなどは限られているが、一度製造廃止となり入手が困難になった部品を手に入れられることは、重要なポイントといえる。特に専用部品や車検適合に重要となる部品が再生産されることで、多くの現存車両が今後も走り続けられる可能性が高まったことを意味する。 今までの国内自動車メーカーは、その多くが残念ながら過去のモデルについて、プロモーション活動以外ではあまり積極的に話題にすることがなかった。 しかし、現在世界的にも知名度が上がり人気が高まっている点、今も大切に乗っているオーナーが多くいることをメーカーも認識しているのだろう。そのために始まった新たなムーブメントといえる活動である。 ■4.まとめ 愛車とともに走り続けるためには、日ごろのメンテナンスや故障した際の対処が重要となる。しかし、そのためには部品の供給状況や入手性がキーポイントといえる。 もし、愛車の純正部品が「製造廃止」になった場合、今回紹介した方法を参考にしてもらえれば幸いだ。簡単にはいかないケースも多々あると思うが、愛車と過ごす時間が続くことと一台でも多くのクルマが今後も活躍できることを切に願っている。 [画像/Adobe Stock、ライター・カメラ/お杉]
クルマのエンジンを始動するとき、「キュルキュル」というセルモーターの音はするもののエンジンがかからないという経験をしたことはありませんか?室内灯やヘッドライトなどの電気系統は正常に作動しているのに、なぜかエンジンだけがかからない状況は、ドライバーにとって非常に困った事態です。このような状況に陥ると、遅刻や予定のキャンセルなど日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、修理費用の発生など経済的なダメージも懸念されます。 本記事では、「エンジンがかからない」「電気はつく」「キュルキュル音がする」という三つの条件が揃った時に考えられる主な原因と、その具体的な対処法について解説します。 ▼関連記事エンジンがかからない場合の原因と対処法|症状別の解決方法を解説エンジンがかからないのに電気はつく!?原因と対処法を解説 エンジンがかからないのに電気がつく状態とは? エンジンがかからないというトラブルは、クルマのオーナーにとって非常に困る事態です。特に「電気はつくのにエンジンがかからない」状態は、バッテリー上がりのような単純な故障ではないことを示唆しています。なぜなら、室内灯やヘッドライトが点灯するということは、バッテリーからある程度の電力が供給されている証拠であるためです。 この状態では、バッテリーが完全に放電しているわけではなく、エンジンをスタートさせるための電力が不足しているか、あるいはエンジン始動に関わる他の部品に問題が生じている可能性が高いと考えられます。 キュルキュル音がする場合に考えられる4つの原因と対処法 エンジンをかけようとした時に「キュルキュル」という音がするのは、セルモーター(スターターモーター)が正常に作動している証拠です。それにも関わらずエンジンがかからない場合、以下の4つの原因が考えられます。 スパークプラグの不具合 スパークプラグは燃料に点火するための重要な部品です。スパークプラグは走行距離が伸びると徐々に電極が摩耗し、また燃焼によって発生するカーボンが付着すると性能が低下します。一般的に1万〜2万km程度での交換が推奨されていますが、使用状況によっては早く劣化する場合もありますし、もっと走ることもできます。 車種によってはスパークプラグは比較的簡単に取り外し可能で、電極部分の状態を目視で確認できます。電極が汚れていたり、摩耗していたりする場合は交換が必要です。ただし、エンジンルームでの作業は複雑になることが多く、交換は整備工場やディーラーに依頼しましょう。 さらに、点火系統のトラブルとして、ディストリビューターの不具合やイグニッションスイッチの接触不良なども考えられます。これらの部品も経年劣化によって機能が低下し、エンジン始動に支障をきたします。 イグニッションコイルの故障 イグニッションコイルはバッテリーからの電力を高電圧に変換して、スパークプラグで火花を発生させるための部品です。このコイルに問題があると、スパークプラグが正常でも点火が行われず、エンジンはかかりません。 特に高温多湿の環境や長期間の使用によって、コイル内部の絶縁が劣化し、故障する場合があります。イグニッションコイルの故障は、テスターによる電圧測定にて判別可能です。専門知識が必要なため、整備工場やディーラーでの診断を受けましょう。 インジェクターの詰まり インジェクターの詰まりによって、エンジンに適切な量の燃料が供給されなくなると、キュルキュル音はするものの、エンジンは始動しません。 インジェクターは燃料を微細な霧状にして燃焼室に噴射する部品ですが、長年の使用やガソリンの品質によっては、噴射口が詰まったり固着したりします。特に走行距離が多いクルマや長期間放置していたクルマではそのリスクが高まります。インジェクターの詰まりは、専用のクリーナーを燃料タンクに添加するとで改善できることもありますが、症状が重い場合は分解清掃や交換が必要です。 キュルキュル音以外の異音が発生する場合の原因 ここまでセルモーターが回っているだけのキュルキュル音が発生する場合の故障の原因と対処法について解説してきました。それと対象にセルモーターが回らない類の異音が聞こえる場合にはどのようなトラブルが隠れているのでしょうか。 カチカチ音がする場合 バッテリーの電圧が低下しており、セルモーターを回すだけの電力がないことを示しています。この状態ではリレーが作動する音だけが聞こえ、セルモーターは回りません。 ガガガ音する場合 「ガガガ」という重い音が聞こえる場合は、バッテリー上がりや電圧不足が原因です。ジャンプスタートでエンジンがかかるか試してみましょう。 何も音がしない場合 何も音がしない場合は、バッテリーが完全に上がっているか、セルモーター自体に問題がある可能性が高いです。早めに整備工場かディーラーに持ち込んで部品の交換を依頼しましょう。 まとめ キュルキュル音がしてエンジンがかからない場合、スパークプラグの不具合、イグニッションコイルの故障、インジェクターの詰まりなどが主な原因です。「カチカチ」「ガガガ」音はバッテリー電圧低下、無音はバッテリー完全放電かセルモーター故障の可能性があります。トラブル発生時はジャンプスタートを試み、解決しない場合は整備工場やディーラーに相談しましょう。
クルマの電気はつくのにエンジンがかからない……そんな経験をしたことはありませんか?キーを回してもプッシュスタートボタンを押しても、ライトやカーナビなどの電気系統は動くのに、エンジンだけが始動しない状況は非常に困惑するものです。このような状態に陥るのにはさまざまな原因が考えられますが、適切な対処法を知っておけば、慌てずに対応できます。 この記事では、エンジンがかからないが電気はつく場合の主な原因と、症状別の適切な対処法、そして未然に防ぐための方法までを詳しく解説します。愛車のトラブルに備えて、ぜひ参考にしてください。 ▼関連記事はこちらエンジンがかからない場合の原因と対処法|症状別の解決方法を解説 エンジンがかからないのに電気がつく主な原因 クルマの電気系統は正常に動作しているのに、エンジンだけが始動しない場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは、代表的な原因について解説していきます。 バッテリーの状態が関係している場合 電気はつくのにエンジンがかからない状況で最も多いのが、バッテリーの状態に問題がある場合です。 まず、バッテリーの弱りが挙げられます。これはバッテリーが完全に上がっているわけではなく、ライトやカーナビなどの少ない電力で動く装備には電気を供給できても、エンジンを始動させるための大きな電力を供給できない状態です。寒冷地や冬の時期は特にバッテリーの性能が低下しやすいため注意が必要です。 また、バッテリー端子の腐食も原因となることがあります。バッテリーの端子が腐食していると、電気の流れが悪くなり、エンジン始動に必要な電力が十分に供給されません。端子部分に白い粉のような物質が付着している場合は、腐食のサインであるため、早めに清掃しましょう。 さらに、バッテリーの経年劣化も見逃せません。バッテリーの寿命は一般的に2~3年といわれています。使用年数が長いバッテリーは、十分な電力を供給できなくなることがあるため、定期的な点検と交換が必要です。 セルモーターの故障が考えられる場合 セルモーターはエンジンを始動させるための重要な部品です。セルモーターに問題がある場合、次のような症状が現れます。 長年の使用でセルモーターの内部部品が摩耗すると、エンジンを回すための十分な力を発揮できなくなります。特に街乗り使用で走行距離が10万kmを超えるクルマは、セルモーターの故障リスクが高まるため注意が必要です。 また、配線の断線や接触不良もエンジンがかからない原因となります。セルモーターへの配線に問題があると、バッテリーからの電力がセルモーターに正しく伝わらず、エンジンが始動しません。この場合、配線の修理や交換が必要です。 さらに、スターターソレノイドの故障も見逃せません。セルモーターを制御するスターターソレノイドが故障すると、セルモーターが正常に作動しなくなります。キーを回したときに「カチカチ」という音がする場合や、全く音がしない場合は、セルモーターやスターターソレノイドの故障を疑うべきです。 症状別の対処法と原因の見極め方 エンジンがかからない場合、出る音や症状によって原因を特定しやすくなります。ここでは症状別に原因と対処法をみていきましょう。 カチカチ音がする場合 バッテリー電圧の低下、セルモーターの故障、スターターソレノイドの不具合などが考えられます。この場合、まずバッテリーの状態を確認してみましょう。 バッテリーの電圧低下が原因なのであれば、他のクルマから電気を借りる「ジャンプスタート」で問題が解決します。それでも改善しない場合は、各種部品の点検や交換が必要です。セルモーターが回転するために必要なバッテリー電圧の正常値は、12.5V~12.8Vのため、12.5V 以下の時は補充電などで電圧を上げる必要があります。 セルモーターは回るがエンジンがかからない場合 セルモーターは正常に回っているにもかかわらず、エンジンが始動しない場合は、燃料系統や点火系統に問題がある可能性が高いです。 燃料系統の問題としては、ガソリン切れや燃料ポンプの故障、燃料フィルターの詰まりなどが考えられます。また、長期間クルマを使用していない場合は、タンク内のガソリンが劣化している可能性もあります。燃料計を確認し、十分なガソリンがあるにもかかわらずエンジンがかからない場合は、燃料ポンプやフィルターの点検が必要かもしれません。 点火系統の問題としては、スパークプラグの劣化やイグニッションコイルの故障、点火時期の異常などが挙げられます。これらの部品が正常に機能しないと、燃料に火花が飛ばず、エンジンが始動しません。スパークプラグは消耗品であるため、定期的な交換が推奨されています。 自分でできる応急処置と確認方法 トラブルが発生した際、まずは自分でできる確認と応急処置を行ってみましょう。適切な対応で、その場でクルマを動かせる場合もあります。 バッテリーの状態を確認する簡単な方法 バッテリーの状態は、次の方法で確認できます。 キーを「ACC」の位置まで回す(またはプッシュスタート車ならブレーキを踏まずにスタートボタンを押す)と、オーディオやナビなどの電装品が使える状態になります。これらの電装品が正常に動作するかどうかでバッテリーの状態を判断できます。電装品の動作が通常より遅い、または全く動作しない場合は、バッテリーの弱りを疑うべきでしょう。 また、室内灯やヘッドライトを点けて、その明るさを確認するのも1つの方法です。バッテリーが弱っていると、ライトが暗く点灯したり、点滅したりする傾向があります。通常の明るさと比較して、明らかに暗い場合はバッテリーの充電不足や劣化が考えられます。 さらに、パワーウインドウの動作確認も有効です。パワーウインドウを操作してみて、窓の動きが通常より遅い場合、バッテリーの弱りが疑われます。 ※バッテリーが弱っている時に何度も上げ下げするとパワーウィンドウのモーターに負荷が掛かるので頻繁に動作確認するのは控えましょう。 これらのチェックでバッテリーの弱りが疑われる場合は、ジャンプスタートを試してみましょう。 ジャンプスタートの正しい手順 <準備するもの>・救援車・ブースターケーブル・ジャンプスターター <ジャンプスタートの手順>1.救援車のエンジンを停止し、両方の車のイグニッションをオフにする2.赤いブースターケーブルを、まず故障車のプラス端子(+)に接続3.同じ赤いケーブルのもう一方を、救援車のプラス端子(+)に接続4.黒いブースターケーブルを、救援車のマイナス端子(-)に接続5.同じ黒いケーブルのもう一方を、故障車のエンジンブロックやボディの金属部分(アース)に接続 ※バッテリーのマイナス端子に直接つなぐとスパークする危険性あり6.救援車のエンジンをかけ、数分間アイドリングさせる7.故障車のエンジンをかける8.エンジンがかかったら、接続と逆の順序でケーブルを外す エンジンがかからないトラブルを未然に防ぐ方法 エンジンがかからないという事態を避けるためには、定期的なメンテナンスが重要です。ここでは、トラブルを未然に防ぐための方法を紹介します。 バッテリーの定期点検 定期的なバッテリーの点検は非常に重要です。3ヶ月に1回程度、バッテリー液の量や比重をチェックし、不足していれば補充します。また、バッテリー端子の腐食がないか確認し、腐食している場合は清掃してバッテリーの性能を保ちましょう。 使用年数が2~3年を超えたらバッテリーの交換をおすすめします。また、長期間使用していないと、バッテリーの自己放電により弱ってしまう場合があるため、定期的にエンジンをかける、またはバッテリー充電器で補充電することも重要です。 燃料系統のメンテナンス 燃料系統のメンテナンスも欠かせません。定期的な燃料フィルターの交換を行い、ガソリンが思わぬ経路で詰まることがないよう、ガソリンの流れがスムーズである状態を保ちましょう。 また、ガソリンを長期間放置すると劣化するため、目安として6ヶ月程度クルマに乗る予定がない場合は、すぐに親油と入れ替えることができるようガソリンを少なめにしておくことが推奨されます。 冬場の対策 寒い時期には気温の低下によりバッテリーの性能が大幅に落ち、エンジンがかからなくなる場合があります。寒冷地では電気毛布やエンジンヒーターを使用すると、バッテリーやエンジンの負担を軽減できます。 また、寒冷地向けの冬用バッテリーへの交換や、低温に強いエンジンオイルの使用も検討するとよいでしょう。 まとめ 本記事ではエンジンはかからないが電気はつくというトラブルについて解説しました。 日常的なメンテナンスと定期的な点検により、突然のエンジントラブルのリスクを大幅に抑えられます。また、10年以上経過した古いクルマは部品の劣化が進んでいることが多いため、特に注意が必要です。 もし、お手持ちのクルマが頻繁にエンジントラブルを起こすようになった場合は、修理を重ねるよりも、新しいクルマへの買い替えを検討したほうがよいかもしれません。私たち旧車王では、10年以上経過した古いクルマ(旧車)を専門に高価買取を行っています。熟練した専属鑑定士による鑑定で、お客様のクルマの価値を最大限に引き出します。お気軽に無料査定をご利用ください。
レクサスISは、高級感と優れた走行性能を兼ね備えた人気の高級セダンです。購入を検討される方にとって気になるのが維持費ではないでしょうか。 本記事では、実際の燃費データや税金、保険料など、具体的な数字をもとにレクサスISの維持費について詳しく解説していきます。 ▼関連記事はこちらレクサスの維持費は高い?維持するための費用の内訳や目安を解説レクサスのフラッグシップ「LS」の維持費はどのくらい?内訳や目安を解説 レクサスISとは レクサスISは、トヨタの高級ブランドであるレクサスが展開する、プレミアムスポーツセダンです。1999年の発売以来、スポーティな走りと上質な乗り心地のバランスが高く評価されています。なお、デビュー当時はトヨタのアルテッツァとして登場しました。 現行モデルでは、2,493ccエンジン(IS300h)と電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用し、力強い走りと優れた燃費性能を両立。デザイン性の高いエクステリアと、高級感あふれるインテリアも特徴です。 レクサスISの維持費の内訳 レクサスISの維持費について、燃料代、自動車税(種別割)、任意保険料、車検代、メンテナンス費用の5項目に分けて内訳を解説します。 なお、今回は2014年4月に発売されたIS300hを例に挙げてシミュレーションします。 燃料代 レクサスISは、JC08モードで23.3km/Lと優れた燃費の数値を誇ります。月間走行距離を500km、レギュラーガソリン単価を180円だと想定した場合の月々の燃料費を計算してみましょう。 500km÷23.3km/L=21L(小数点以下切り捨て) 21L×180円=3,870円 月額で3,780円、年間に換算すると4万5,360円です。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、排気量によって税額が決まります。2014年4月発売のIS300hの排気量は2,493ccのため、2,000cc超2,500cc以下の区分に該当し、税額は年間4万5,000円です。(2019年9月30日以前に新規登録した場合) なお、新規登録から13年を超えると、約15%の重課税率が適用され、5万1,700円に上がるため留意しましょう。 任意保険料 続いて、大手ネット型保険で任意保険料をシミュレーションしました。条件は下記のとおりです。 【条件】年齢:30歳等級:12等級クルマの年式:2014年使用目的:日常・レジャー運転者:本人限定 【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円車両保険:190万円免責金額(1回目-2回目以降):5万円-10万円 保険料は年間5万1,113円でした。車両保険を付帯した場合の金額で、万が一の事故の場合も190万円までは補償されます。 車検代 続いて、車検代を算出します。ここでは、ディーラーで車検を受けることを想定してシミュレーションしました。 ・自賠責保険料:1万7,650円 ※2025年2月時点・自動車重量税:3万2,800円・印紙代:1,800円・車検基本料:5万7,200円合計:10万9,450円 自動車重量税は、車輌重量によって税額が決まります。今回例に挙げているレクサスISは1,670kgのため、2t以下の区分に該当し、税額は3万2,800円です。自動車税(種別割)と同じく、新規登録から13年を超えると重課されるため、留意しておきましょう。 また、車検基本料は依頼先の販売店や整備工場により異なります。一般的にはディーラーよりも整備工場のほうが安い傾向にあります。 メンテナンス費用 定期点検や消耗品の交換など、年間のメンテナンス費用は10万円程度を想定しておくとよいでしょう。これには、エンジンオイル交換、タイヤローテーション(5,000km走行ごと)、ブレーキパッド点検などが含まれます。予防整備をしっかり行うことで、突発的な故障を防ぎ、長期的なコスト削減につながります。 レクサスISの年間維持費 これまで解説した各費用の合計は、以下のとおりです。 ・燃料代:4万5,360円・自動車税(種別割):4万5,000円・任意保険料:5万1,113円・車検代:5万4,725円(10万9,450円÷2年で年間換算)・メンテナンス費用:10万円合計:29万6,198円 年間維持費は約30万円程度です。ただし、これは新車登録から数年以内の平均的な使用状況を想定した場合の目安であり、使用年数や走行距離、メンテナンス方法によって変動する可能性があります。 また、ローンで購入した場合には返済分が加わるほか、月極駐車場を借りる場合はその賃料も上乗せされます。 まとめ レクサスISの維持費について解説しました。年間約30万円という維持費は、同クラスの輸入車と比較すると比較的リーズナブルといえます。特にハイブリッドモデルは優れた燃費性能により、燃料代の節約が可能です。 ただし、使用状況により維持費は大きく上下するため、自身がクルマに乗る頻度や現在の保険の等級なども考慮して購入を検討するとよいでしょう。
ランサーエボリューション(通称:ランエボ)は、三菱自動車が世界ラリー選手権(WRC)での活躍を目指して開発した高性能セダンです。その圧倒的な走行性能から、発売以来多くのモータースポーツファンを魅了してきました。 しかし、「ランエボは維持できない」という声をよく耳にします。実際のところ、ランエボの維持費はどれくらいかかるのでしょうか?本記事では、ランエボの維持費について詳しく解説していきます。 ▼モデル別の関連記事はこちら三菱 ランサーエボリューション(ランエボ)Ⅸの維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説 ランエボとは ランサーエボリューション(通称:ランエボ)は、1992年から2016年まで生産された三菱自動車の高性能スポーツセダンです。2.0L ターボエンジンと4WDシステムを組み合わせた強力なパワートレインを特徴とし、最終型のエボリューションXファイナルエディションでは、最高出力313ps、最大トルク429N・mという圧倒的な性能を誇りました。 ランエボの維持費の内訳 ランエボの維持費は、一般的なクルマと比べて高額になる傾向があります。具体的な費用の内訳を見ていきましょう。 燃料代 ランエボは、その高性能エンジンと4WDシステムにより、燃費は決してよいとはいえません。最終型のエボリューションXの実燃費は9km/L程度といわれています。現在の平均的な新車の燃費が15-20km/L程度であることを考えると、かなり燃費が悪いと感じるでしょう。 仮に月間走行距離1,000km、ハイオクガソリン価格190円/Lで計算すると、1,000km ÷ 9km/L × 190円/L = 2万1,090円です(小数点以下切り捨て)年間にすると25万3,080円の燃料代がかかることになります。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、排気量によって決まります。ランエボは、どの世代も2,000cc以下のため、2019年10月1日以降に新規登録した場合の税額は年間3万6,000円です。しかし、1992年登場のモデルで、古い年式の中古車も多いのが実情です。新規登録から13年経過すると約15%重課されるため、昔のランエボの場合は年間4万5,400円かかります。 任意保険料 ランエボは、スポーツカーとして保険会社に分類されるため、一般車と比べて保険料が高くなります。今回は、以下の条件で大手ネット型保険にてシミュレーションを実施しました。 なお、ランエボのなかでも高い人気を誇るランエボⅣを例に上げて算出しています。 【条件】年齢:25歳等級:6B等級クルマの年式:1996年使用目的:日常・レジャー運転者:本人限定 【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円 保険料は年間9万389円でした。古いモデルのため、車両保険は付帯できません。万が一の事故の場合、修理費用は全額自己負担になることに留意しましょう。 車検代 ランエボの車検費用は、一般的なクルマと比べて高額になります。これは、高性能パーツの点検や交換が必要な可能性が高いためです。基本的な内訳は以下のとおりです。 自賠責保険料:1万7,650円 ※2025年2月時点自動車重量税:3万7,800円 ※車輌重量1.5t以下、新規登録より18年超の場合印紙代:1,800円車検基本料・整備代:10万円合計:15万7,250円 自動車重量税は、ここでも人気モデルのランエボⅣをもとに算出しました。1.5t以下の税額は2万4,600円ですが、2段階の重課により3万7,800円に上がります。 車検は2年に一度のため、年間に換算すると7万8,625円です。 メンテナンス費用 ランエボは、高性能車輌であるため定期的なメンテナンスが不可欠です。主な費用項目は以下のとおりです。 交換内容 頻度 費用 エンジンオイル&エレメント交換 半年に一度 4万円 ※1回あたり2万円 エアコンフィルター交換 1年に一度 1万円/年 ワイパーゴム交換 1年に一度 3,000円/年 合計で5万3,000円程度かかります。ただし、ランエボはサーキット走行でダメージを負った個体が多いため、この他にもメンテナンスが発生する可能性は非常に高いです。あくまでも最低限の金額として認識しておきましょう。 ランエボの年間維持費 これまでの内訳を合計すると、ランエボの年間維持費は以下のとおりです。 燃料代:25万3,080円自動車税(種別割):4万5,400円任意保険料:9万389円車検費用(年間換算):7万8,625円メンテナンス費用:5万3,000円合計:52万494円 年間で約52万円の維持費がかかります。月額に換算すると、約4万3,000円です。ローンで購入した場合には返済分が加わり、月極駐車場を借りる場合にはその費用も上乗せされるため、あくまでも最低限の金額だと認識しておきましょう。 まとめ ランエボは、その圧倒的な性能と魅力的なスタイリングで多くのファンを魅了してきた名車です。しかし、維持費は決して安くなく、年間50万円以上かかります。一般的に、クルマの維持費は年収の10〜15%程度がよいといわれているため、ランエボを維持するには最低でも年収500万円が必要でしょう。そのほか、メンテナンスにさらに費用がかかる可能性もあります。購入を検討している方は、自身で維持できるかどうかを検討したうえで判断することをおすすめします。
トヨタの人気SUVランドクルーザーシリーズの1つである「プラド」は、ランドクルーザーが持つ高い信頼性と走破性能に加え、オンロード・オフロードでの快適性を追求したモデルです。今回は、ランドクルーザープラドの維持費がどのくらいかかるのか、内訳や費用の相場を含めて解説します。プラドを検討中の方は参考にしてみてください。 ▼モデル別の維持費はこちらで解説していますトヨタ ランドクルーザープラド(78プラド)の維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説トヨタ ランドクルーザープラド(95プラド)の維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説 トヨタ ランドクルーザープラド(120系プラド)の維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説トヨタ ランドクルーザープラド(150系プラド)の維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説 ランドクルーザープラドの特徴 ランドクルーザープラドは、「プラド」とも呼ばれるトヨタのSUVです。 1990年にランドクルーザーのロングホイールベースの5ドア・ワゴンモデルとして登場したプラドは、乗用車としての性能も持ち合わせるランドクルーザーとして登場しました。また、走破性能や信頼性をランドクルーザーから受け継ぎながら、日常使いでのユーティリティを追求しているのもプラドの魅力です。 プラドは、ランドクルーザーが築き上げたオフロードの性能と乗用車としての使い勝手を持ち合わせている信頼性の高いSUVとなっています。 ランドクルーザープラドの維持費の内訳 ランドクルーザープラドを維持するためには、燃料代や税金などの支払だけでなく、自動車保険の契約や車検・メンテナンスも必要です。ここからは、維持費の内訳や費用の目安を紹介します。 燃料代 トヨタ ランドクルーザープラドの燃費を、世代別にみてみましょう。※全てディーゼルモデルの数値です。 70系プラド 6.5〜10km/L90系プラド 9.8km/L(直4 3.0L 1KD-FTV型ディーゼルエンジン)120系プラド 10.8~11.2km/L(直4 3.0L 1KD-FTV型ディーゼルターボエンジン)150系プラド 11.2km/L(直4 2.8L 1GD-FTV型ディーゼルターボエンジン) ランドクルーザープラドで1ヶ月1,000km走行する場合、燃料は89〜153L必要です。1Lあたりの燃料単価が150円の場合、1ヶ月あたりの燃料代は1万3,350円〜2万2,950円。1年に換算すると16万200円〜27万5,400円かかります。 自動車税 自動車税は、エンジン排気量によって税額が変わります。こちらも世代別に確認していきましょう。※全てディーゼルモデルの数値です。 70系プラド 排気量 2.4L〜3.0L 5万1,700円〜5万8,600円90系プラド 排気量 3.0L 5万8,600円120系プラド 排気量 3.0L 5万8,600円150系プラド 排気量 2.8L 5万1,000円 5万1,000円〜5万8,600円かかることがわかりました。150プラド以外は初年度登録から13年以上経過して重課された場合の税額を記載しています。 ただし、上記とは排気量が異なるグレードもあるため、プラドを購入するときは、エンジン排気量や使用燃料を確認してください。 任意保険 ランドクルーザープラドの自動車保険料を大手ネット保険で見積もりしました。次の条件で、世代別に自動車保険料を算出します。 【条件】年齢:30歳等級:6等級使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 ■70系プラド【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円車輌保険:なし 年間約6万5,000円 ■90系プラド【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円車輌保険:あり車輌保険(保険金額):45万円車輌保険免責金額(1回目-2回目以降):5〜10万円 年間約8万2,000円 ■120系プラド対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円車輌保険:あり車輌保険(保険金額):100万円車輌保険免責金額(1回目-2回目以降):5〜10万円 年間約9万2,000円 ■150系プラド対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円車輌保険:あり車輌保険(保険金額):285万円車輌保険免責金額(1回目-2回目以降):5〜10万円 年間約11万3,000円 70系は古いモデルのため車輌保険を付帯できません。単独事故や自然故障などでの修理費は実費となります。車輌保険をつけたいのであれば、年式が古い車も取り扱っている保険会社の保険に加入しましょう。 車検 車検費用についてみていきましょう。 【ディーラー車検の場合】自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)※2023年時点の保険料自動車重量税:4万1,000円〜6万3,000円(24ヶ月)印紙代:1,800円車検基本料金:7万円(点検・検査・代行費用)合計:13万450円〜15万2,450円 ※車検基本料金は内容や整備工場などにより変動します ランドクルーザープラドは、世代によって初年度登録から18年もしくは13年以上経過している場合があります。この場合は自動車重量税が重課されるため、プラドを購入するときは初年度登録がいつなのか確認しておくことをおすすめします。 メンテナンス費用 ランドクルーザープラド(120系・ディーゼル車)のメンテナンスには、次のような項目があります。 ・洗車・ワイパーゴム交換・ウォッシャー液・冷却水の補充・エアコンフィルターの交換・ヘッドライトのバルブ交換・エンジンオイル交換・オイルフィルター交換・ブレーキオイル交換・エアクリーナー交換 など 上記あわせて年間10万円程度のメンテナンス費用がかかると考えられます。また、タイヤ交換をしたときは、タイヤの銘柄などにより異なりますが、10万円〜20万円程度の追加費用がかかると考えておくとよいでしょう。 ランドクルーザープラドの年間維持費はいくら? ランドクルーザープラドの維持費をまとめると次のようになります。 燃料代:16万200円〜27万5,400円自動車税:5万1,000円〜5万8,600円任意保険:約6万5,000円〜約11万3,000円メンテナンス費:約10万円〜30万円車検:6万5,225円〜7万6,225円(2年ごとにかかる費用の半額分)合計:約44万1,425円〜82万3,225円 ここで算出した維持費は、車を維持するためにかかる最低限の費用です。ローンで車を購入したり駐車場を借りたりした場合は別途費用がかかります。 ランドクルーザープラドの維持費が高いと思った時の対処法 ランドクルーザープラドの維持費は、燃料単価が安いディーゼル車であってもそれなりの費用がかかります。また、エンジン排気量が大きく、重量が重いプラドの場合は、今回試算した金額以上の維持費がかかるため、プラドを購入する際は維持費の概算を事前に計算しておくことをおすすめします。 もし、ランドクルーザープラドの維持が大変だと感じたときは、プラドを売却し、新しい車に乗り換えるのも選択肢の1つです。プラドは、日本国内のみならず、世界各国で人気があるSUV。そのため、売却する際は高価買取される可能性が高いでしょう。 ランドクルーザープラドを売却するときは、プラドに詳しく、古い年式のモデルも得意としている買取業者で査定や買取してもらうことをおすすめします。古い年式のプラドを高く売りたいのであれば、年式が古いSUVの買取も得意としている旧車王がおすすめです。プラドを売却する際は、ぜひ旧車王にご相談ください。
乗っていないクルマのバッテリーは、時間の経過とともに残量が減っていきます。残量の低下によってバッテリーが上がった状態になると、クルマのエンジンを始動できなくなります。 長期にわたってクルマに乗らないのであれば、バッテリー上がりが起きないよう対策をすることが重要です。 今回は、バッテリー上がりが起きるまでにかかる期間や対策方法、バッテリーが上がったときの対処法などについて解説します。 どれくらい乗らないとバッテリーが上がるのか クルマに乗らない場合にバッテリーが上がるまでにかかる期間は、一般的に2週間〜1ヶ月ほどです。ただし、バッテリーの状態や季節などさまざまな要因が関係するため、一概にはいえません。 たとえば、新品のバッテリーであれば、1ヶ月以上クルマに乗らなくても、バッテリーが上がらないことがあります。 一方、劣化したバッテリーは、1〜2週間ほどクルマに乗らなかっただけでも、バッテリーが上がってしまうかもしれません。これは、経年劣化が進み、新品よりも蓄えられる電気の量が減っているためです。 また、夏の暑い時期や冬の寒い時期は、より短期間でバッテリーが上がる可能性があります。 長期間乗らないクルマのバッテリー上がりの対策 クルマを長期間使用しない場合、バッテリーが上がらないよう対策することが大切です。バッテリー上がりを防ぐ方法について、詳しくみていきましょう。 定期的にクルマを動かす クルマのバッテリーは、エンジンの回転に伴ってオルタネーター(発電機)が駆動して充電される仕組みです。そのため、定期的に30分ほど運転をするだけで、バッテリー上がりを防ぐことができます。 「運転する時間がない」「免許がない」などの理由でクルマの運転が難しい場合は、エンジンをかけたままのアイドリング状態にしておきましょう。運転しなくとも、30分〜1時間程度のアイドリングで、バッテリー上がりを防止できるだけの電力が蓄えられます。 マイナス端子を外す クルマに長期間乗らないときは、バッテリーのマイナス端子を外すのも有効です。 クルマはエンジンを動かしていないあいだも、常時電源で設置される電装品がバッテリーの電力を消費しています。常時電源で接続される電装品は、コンピューターやホーン、ハザード、ブレーキランプなどです。 バッテリーのマイナス端子が外されていると、常時電源につながれている電装品に電力が供給されません。そのため、マイナス端子を接続しているときよりも、バッテリーが上がりにくくなります。 マイナス端子を外すときは、必ずクルマのエンジンを切りましょう。また、バッテリーの端子のサイズに合ったスパナまたはレンチが必要です。 バッテリーのマイナス端子とプラス端子が接触すると、感電するおそれがあり、火災が起こる要因にもなります。電気を通さないゴム手袋や絶縁手袋を装着し、マイナス端子とプラス端子が接触しないよう、慎重に作業することが大切です。 ジャンプスターターを備えておく 万が一バッテリーが上がってしまったときのために「ジャンプスターター」を車内に常備しておくのも方法の1つです。ジャンプスターターとは、バッテリーが上がったクルマのエンジンを始動させるための携帯型バッテリーのことです。 バッテリーが上がると、スターターに電力が供給できなくなるため、エンジンを始動できません。この場合、ほかのクルマから電源を分けてもらう「ジャンピングスタート」によってエンジンを始動できます。 しかし、ジャンピングスタートによってエンジンを始動するためには、電源を分けてもらうクルマが必要です。ジャンプスターターをクルマに常備していれば、そのような条件がそろわない状況でもエンジンを始動できます。 コンパクトなジャンプスターターであれば、トランクの容量を圧迫しにくく、常備しやすいでしょう。また、スマートフォンやタブレットなどに充電できるモデルであれば、日常生活で活用することも可能です。 乗らないクルマのバッテリー上がりの対処法 クルマに長いあいだ乗らなかったために、バッテリーが上がってしまった場合はどのように対処すればよいのでしょうか。代表的な対処方法を3つ紹介します。 ジャンプスターターを使う ジャンプスターターを使用すればクルマのエンジンを始動できます。ジャンプスターターの一般的な使い方は、下記のとおりです。 1.ジャンプスターターのバッテリー残量があることを確認する 2.クルマのボンネットを開ける 3.ジャンプスターターの赤いケーブルをバッテリーのプラス端子に接続する 4.ジャンプスターターの黒いケーブルをバッテリーのマイナス端子に接続する 5.クルマのエンジンを始動する 6.エンジン始動後は、ジャンプスターターのケーブルをマイナス端子から順に外す エンジンを始動したあとは、30分〜1時間ほどアイドリングをし、バッテリーに充電をします。 実際に、ジャンプスターターを使用する際は、取扱説明書をよく読み、記載されている手順にしたがって慎重に作業しましょう。 他のクルマから電気を分けてもらう 家族や友人、知人などが所有するクルマから電気を分けてもらい、ジャンピングスタートによってエンジンを始動することもできます。 ジャンピングスタートをするためには、ブースターケーブルと呼ばれる赤と黒のコードが必要です。 ブースターケーブルを接続するときは、電源を分けてもらうクルマ(救援車)をバッテリーが上がったクルマの近くに止めてエンジンを停止しましょう。その後、両車のボンネットを開け、下記の手順でケーブルを接続します。 1.バッテリーが上がったクルマのプラス端子に赤いブースターケーブルをつなぐ 2.赤いブースターケーブルを救援車のプラス端子につなぐ 3.救援車のマイナス端子に黒いブースターケーブルをつなぐ 4.黒いブースターケーブルをバッテリーが上がったクルマの車体(エンジンの金属部分など)につなぐ ブースターケーブルを接続したあとは、救援車のエンジンを始動します。誤ってクルマが発進しないように、ギアをパーキングもしくはニュートラルにいれてサイドブレーキをかけてから行いましょう。アクセルを少し踏んでエンジンの回転数を上げるのがポイントです。その後、バッテリーが上がったクルマのエンジンを始動します。 無事にクルマのエンジンが始動したあとは、接続したときとは逆の順序でブースターケーブルを外していきましょう。 実際にブースターケーブルを使用してジャンプスタートをするときは、付属の取扱説明書をよく確認し、記載されている手順どおりに進めることが大切です。 ロードサービスを利用する ロードサービスとは、バッテリー上がりやパンクなどのトラブルが発生したときに応急作業や救援を受けられるサービスのことです。 バッテリーが上がったときにロードサービスを依頼すると、専門スタッフが現場にかけつけて、エンジンの始動を試みてくれます。バッテリーが寿命を迎えている場合は、新しいものに交換してもらうことも可能です。 ロードサービスのほとんどは、24時間365日対応しています。ロードサービスでバッテリー上がりに対処してもらうと費用がかかることがありますが、自動車保険の加入者やJAFの会員であれば基本的に無料です。 バッテリーが上がった際、専門の知識と技術を持ったスタッフに対応をしてもらいたいのであれば、ロードサービスを利用するとよいでしょう。 まとめ クルマに乗らない期間が長引くときは「定期的にクルマを動かす」「マイナス端子を外す」などの方法で、バッテリー上がりが起きないよう対策することが大切です。 もしバッテリーが上がったときは、ジャンプスターターを利用したり他のクルマから電気を分けてもらったりすると、エンジンを始動できる可能性があります。また、ロードサービスを利用するのも1つの方法です。乗らないクルマがある場合は、万が一エンジンが始動しなくなったときの対処方法も考えておきましょう。
13クラウン(130系クラウン)といえば、歴代クラウンのなかでも最高傑作との呼び声も高いモデルです。2024年9月現在でも、状態のよい個体は中古車市場で200万円を超える価格で取引されています。 しかし、発売からすでに30年以上経過している旧車でもあるため、維持費の金額が高くつきやすい点には注意が必要です。 そこで今回は、13クラウンの維持費について内訳や金額の目安などを解説します。 13クラウンの特徴 トヨタ クラウンは、1955年1月の登場以来、現在に至るまで製造が続く高級セダンです。その8代目にあたる13クラウンは、1987年9月に発売されました。 8代目クラウンには、先代よりもさらに上質で高級感あふれる内装と、美しいフォルムのボディが採用されています。また、電子制御エアサスペンションやトラクションコントロール(TRC)など、当時の最新技術も惜しみなく投入されました。 バブル経済による好景気の時代に販売されていたこともあり、8代目クラウンは1990年に歴代・過去最高の販売台数を記録しています。 ▼13クラウンの魅力についてはこちらで詳しく解説しています。V8エンジン搭載!130クラウンロイヤルサルーンGこそバブルの申し子! 13クラウンの維持費の内訳 13クラウンを所有すると、燃料代や税金、保険料などの維持費はどの程度かかるのでしょうか。 1990年8月に発売されたロイヤルサルーンG(型式:E-UZS131)を例に、13クラウンの維持費の目安についてみていきましょう。 燃料代 クラウン ロイヤルサルーンGにはV8の1UZ-FE型エンジンが搭載されています。カタログ燃費は、10モード/10・15モード燃費で7.1km/Lです。使用燃料はハイオクのみであり、レギュラーガソリン車の設定はありません。 たとえば、13クラウンを通勤や買い物、レジャーなどで利用し、1ヶ月で1,000km走行した場合、ガソリンの消費量は1ヶ月あたり約141Lです。 ハイオクガソリン1Lあたりの価格を182円(※)とすると、月間の燃料代は2万5,662円、年間では30万7,944円となります。 ※2024年9月18日時点のハイオクガソリン全国平均価格 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、クルマの排気量が高くなればなるほど税額が高くなっていきます。 今回例にあげたモデルの排気量は3,968ccです。クルマの排気量が3,5000cc超4,000cc以下である場合、税額は6万6,500円となります。(2019年9月30日以前に新規登録している場合) しかし、1990年に発売された13クラウンは車齢が13年を超えており、重課の対象です。そのため、納税額は約15%増しの7万6,400円となります。 任意保険 任意保険の保険料は、車種や補償内容、運転する人の年齢・範囲、クルマの使用目的など、さまざまな要素で異なります。 今回は、30歳の人が主に通勤で使用するために13クラウンを所有する設定で保険料をシミュレーションしました。詳細条件は、下記のとおりです。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:なし 試算の結果、年間の保険料は5万4,755円でした。12回払いにした場合の保険料は、月額4,832円です。 13クラウンの場合、任意保険に車両保険を付けることはできません。車両保険金額(支払われる保険金の上限)は、クルマの時価をもとに設定されます。旧車は時価額が低く、保険金額の算出にプレミアム価格も考慮されません。13クラウンは、発売から年数が経過しており、時価が0円と評価されるため、車両保険を付けることができないのです 車検 初回の車検が済んでいる中古車を購入した場合、、2年ごとに車検を受ける必要があります。車検の際は、基本料金のほかに、自賠責保険や自動車重量税などの法定費用も支払います。金額の目安は、下記のとおりです。 <民間車検の場合>・自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)・自動車重量税:5万400円(24ヶ月)※車齢18年超で算出・印紙代:1,800円 ※指定工場の場合・車検基本料:6万円合計:12万9,850円 ※車検基本料は内容、整備工場などにより費用は増減します 自賠責保険は、自動車を所有する人のすべてに加入が義務づけられています。契約期間が24ヶ月の場合、自家用乗用自動車の保険料は一律1万7,650円です(2024年9月時点)。 自動車重量税は、自動車の重量に応じて税額が決まります。クラウン ロイヤルサルーンGの重量は1,670kgで、新車の新規登録から18年以上が経っているため、2年間で5万400円かかります。 メンテナンス費用 13クラウンの場合も、一般的なクルマと同様に下記のメンテナンス費用がかかります。 ・洗車代・エンジンオイルの交換代・オイルフィルターの交換代・ワイパーゴムの交換代・ウォッシャー液の交換代・エアコンフィルターの交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 など 13クラウンは発売から35年以上が経過しているため、部品の劣化による不具合や故障が生じやすいといえます。また、部品の生産終了により入手が困難になったことで部品代が高くなっているケースもあるため、メンテナンス費用は高額になりやすいです。 加えて13クラウンの場合、走行中にハンドルがブレる「クラウン病」を発症することがあります。クラウン病を解消するために、部分の交換や車体の調整などに多額の費用がかかるかもしれません。 以上の点から、13クラウンのメンテナンス費用は、1年あたり10万円程度を見込んでおくとよいでしょう。 13クラウンの年間維持費はいくら? ここまで紹介した内容をもとに、年間維持費の総額を計算すると、結果は下記のとおりです。 <13クラウン(E-UZS131)の年間維持費>・燃料代:30万7,944円・自動車税(種別割):7万6,400円・任意保険:5万4,755円・車検:6万4,925円(車検は2年ごとであるため12万9,850円の半額)・メンテナンス費:10万円合計:60万4,024円 1ヶ月あたりの維持費用は、約5万335円です。車両保険に加入できない分、任意保険料は割安ですが、13クラウンは排気量の大きい旧車であるため、燃料代や税金、メンテナンス費用は高い傾向にあります。そのため、維持費の総額も高くなりやすいのです。 13クラウンの維持費が高いと思ったときの対処法 ここまで、13クラウンを所有したときの維持費や高額になりやすい理由を解説しました。最後に、維持費が高いと感じた方に向けて、負担を抑える方法を2つ紹介します。 こまめにメンテナンスをする 13クラウンのような旧車は、車輌の構造や部品が劣化しているケースが多々あります。費用を抑えたいからといってメンテナンスを怠ると、やがて大きな故障が発生し、多額の修理費用が生じるかもしれません。 また、オイル交換やエアフィルター交換、空気圧の調整などが適切に行われていないと、燃費が減少して燃料代が増加することもあります。 維持費を抑えるためには、こまめにメンテナンスをすることが大切です。 丁寧な運転を心がける 急発進や急ブレーキ、急ハンドルなどはクルマに大きな負担がかかるため、故障や不具合のリスクが高まります。また、燃費の悪化にもつながるため、経済的負担が大きくなる行為です。 さらには、交通事故も引き起こしかねません。事故相手の治療費や損害賠償金などを支払うために、任意保険の保険金を請求すると、等級がダウンして翌年度の保険料は高くなります。 急発進・急ブレーキ・急ハンドルを避け、丁寧な運転を心がけることも、維持費を抑えるために重要なポイントです。 13クラウンの売却は旧車王までご相談ください 13クラウン(130系クラウン)は、発売から30年以上が経過していることもあり、維持費が高くなりがちです。今回行ったシミュレーションでは、年間で60万円を超える維持費がかかる結果となりました。13クラウンに乗るのであれば、こまめなメンテナンスや丁寧な運転を心がけ、維持費を抑えるように努めるとよいでしょう。 また、13クラウンの維持が難しいと感じた場合は、旧車王までご相談ください。13クラウンのような旧車は適切な評価が難しいのですが、旧車王は豊富な知識を持つ担当者が車輛の状態や相場などを踏まえ、適切に鑑定しております。まずはお気軽にご相談ください。
86は、本格的なスポーツカーでありながらも、比較的求めやすい価格のクルマです。また、専用パーツの種類が豊富であるため、兄弟車であるスバルの「BR-Z」とともに高い人気を誇ります。 86を所有するにあたって、とくに気になるのが「維持費」ではないでしょうか。86に乗り続ける間は、燃料代や税金、保険料などの維持費が継続的にかかります。 そこで今回は、86を維持するためにかかる費用の内訳や金額について詳しく解説します。 86の特徴 86(ハチロク)は、トヨタとスバルが共同で開発した小型FRスポーツカーです。ドライバーが思いのままに取り回せる手の内感と、操る楽しさを体感できる「直感ハンドリングFR」をコンセプトに開発されました。 86に搭載されている2.0L水平対向・D-4Sエンジンは、最高出力200psを発揮します。このパワーユニットが、低重心・高剛性・軽量コンパクトなボディに搭載されることで、従来のスポーツカーとは異なる次元の走りを楽しめます。 また、86は市場に流通しているドレスアップパーツやチューニングパーツが豊富です。名称の由来となっている名車「AE86」と同じように、自分だけの1台を走りながら育てることも楽しめます。 ▼86の開発背景・魅力についてはこちらで詳しく解説しています。トヨタ 86の開発ストーリーに迫る! 可能性を探るべく製作された1台の試作車が実現のきっかけだった 86維持費の内訳 86を所有すると、維持費はどの程度かかるのでしょうか。2012年に発売された最初のモデルである86 ZN6型の維持費について、燃料代、自動車税(種別割)、任意保険料、車検代、メンテナンス費用の5項目にわけて解説します。 燃料代 86 ZN6型の燃費は、JC08モードのカタログ数値13.0km/L(※)で、使用燃料はハイオクのみです。※グレード:G、6MT たとえば、通勤や休日のドライブなどで月間1,000km走行するとしましょう。カタログ燃費通りに計算すると、1ヶ月で約76Lのガソリンを消費する計算です。 2024年9月18日現在、ハイオクガソリンの平均価格は182円であるため、1ヶ月あたりの燃料代は1万3,832円、年間では16万5,984円となります。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、クルマを所有する人が1年に1回納める税金です。税額は、クルマの排気量に応じて決まります。 86の排気量は1,998ccであるため、1,500cc〜2,000cc以下の区分であり、税額は3万9,500円/年です。(2019年9月30日以前に新規登録している場合) また、新車登録から13年を超えると「環境負荷の大きい自動車に対する重課」の対象になるため、税額は約15%増えて年間4万5,400円となります。 任意保険 任意保険は、交通事故による損害に備えて、クルマを所有・使用する人が任意で加入する保険です。保険料は、補償内容や保険会社、車種、運転する人の年齢、範囲などさまざまな要素で異なります。 今回は、30歳の人が86を購入する設定で、保険料をシミュレーションしました。試算条件は、以下のとおりです。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり(エコノミー型)車両保険の保険金額:115万円車両保険の免責金額(1回目~2回目以降):5-10万円 上記の内容でシミュレーションをしたところ、年間の保険料は8万8,500円でした。月払いでは月額7,786円です。 車検 車検は、初回が新車登録から3年、2回目以降は2年に1回の頻度で受けなければなりません。車検の際には、検査費用のほかに、自賠責保険の保険料や自動車重量税も支払います。 ディーラーに86の車検を依頼した場合の車検代の目安は下記のとおりです。 <ディーラー車検の場合>・自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)・自動車重量税:2万4,600円(24ヶ月)・印紙代:1,800円・車検基本料:6万円合計:10万4,050円 ※車検基本料は内容、整備工場などにより費用は増減します 自賠責保険は、事故相手のケガや死亡、後遺障害による損害を補償する保険です。すべての自動車は、自賠責保険に加入することが自動車損害賠償保障法で義務付けられています。契約期間24ヶ月の場合、86を含む自家用乗用自動車の保険料は、一律1万7,650円です(2024年9月時点)。 自動車重量税は、クルマの重量によって税額が異なります。86の車両重量は1.5t以下のため、税額は2万4,600円です。 メンテナンス費用 車種にかかわらず、クルマを所有すると下記のメンテナンス作業が発生します。 ・洗車・エンジンオイルの交換・オイルフィルターの交換・ワイパーゴムの交換・ウォッシャー液の補充・冷却水の補充・エアコンフィルターの交換・ブレーキオイル交換・ブレーキパッドの交換 など 洗車やエンジンオイルの交換など安価なメンテナンスのみであれば、年間の費用は2〜3万円程度で済むでしょう。しかし、タイヤやバッテリーなどの交換をともなう場合は、年間で10万〜20万円ほどの費用がかかるケースがあります。 平均して、1年あたりのメンテナンス費用は5万円程度を見込んでおくとよいでしょう。ただし、クルマの状態によって変動するため、高めに見積もっておくことが大切です。 86の年間維持費はいくら? ここまで紹介してきた内容を踏まえると、1年間の合計維持費の目安は下記のとおりです。 <86の年間維持費>・燃料代:16万5,984円・自動車税(種別割):4万5,400円・任意保険:8万8,500円・車検:5万2,025円(車検は2年ごとであるため10万4,050円の半額)・メンテナンス費:5万円合計:40万1,909円 1ヶ月あたりの維持費は、約3万6,500円です。86は車重が軽く、排気量もさほど大きくありません。そのため、86の維持費はスポーツカーとしては安い方といえます。 ただし、ローンを組んで86を購入する場合は、維持費の支払いだけでなく、毎月の返済も必要です。また、駐車場を借りる場合は、駐車場代が別途かかります。 86の維持費が高いと思ったときの対処法 86を所有すると、年間で40万円を超える維持費がかかることがわかりました。スポーツカーとしては安い方であるとはいえ、維持費を支払えるか不安に感じた方も少なからずいるはずです。 そこで、86の維持費を抑える方法を2つ紹介します。 任意保険を見直す 車種や補償内容などが同じでも、保険会社によって任意保険の保険料は異なります。保険料を抑えたい場合は、複数の保険会社から見積もりを取り寄せて比較をしたうえで、加入先を選ぶとよいでしょう。 また、インターネットで加入できるダイレクト型自動車保険を選ぶのも1つの方法です。自動車ディーラーや整備工場などの代理店で加入する自動車保険よりも、割安な保険料で事故に備えられます。 車検の依頼先や整備内容を見直す 車検基本料金は、依頼先によって異なります。また、民間の整備工場であれば、ディーラーよりも、車検料金を安く済ませることも可能です。 民間の整備工場も選択肢に含め、複数の見積もりをとって依頼先を選ぶことで、車検の費用を抑えられる可能性があります。 整備士とよく相談して整備内容を決めるのも有効です。たとえば、必須ではない部品交換を次回以降の車検に回すと、費用を抑えられます。 86の売却は旧車王までご相談ください 86の維持費は、1年間で40万円ほどです。ハイオクガソリンで走るため燃料代はかさみやすいものの、スポーツカーにしてはあまり維持費がかからないといえます。また、任意保険や車検の依頼先、整備内容の見直しにより、維持費をさらに抑えることも可能です。 どうしても86の維持が難しいと感じたときは、売却も視野に入れましょう。旧車王では、86の魅力を十分に引き出した査定を行います。また、業界で問題になることがある二重査定も行っておりません。大切な86をしっかりと評価してほしいという方は、旧車王までお気軽にご相談ください。