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クルマのサイドミラーが割れたり傷ついたりした場合、どこに修理を依頼すればよいのでしょうか。修理費用や修理にかかる時間など、さまざまなことが気になるものです。ミラーが割れた場合は安全確認に支障をきたすため、なるべく早く修理することが大切です。 この記事では、クルマのサイドミラーの修理をどこに依頼すればよいのかや修理にかかる費用について詳しく解説します。 クルマのサイドミラーの修理の依頼先 クルマのサイドミラーの修理は、ディーラーや町の修理工場、カー用品店に依頼できます。依頼先によって費用や修理期間が異なるため、それぞれの違いを把握しておきましょう。 ディーラー ディーラーとは、自動車メーカーの特約店として契約している正規の販売店のことです。たとえば、トヨタであればトヨタカローラやトヨペットといった店舗を指します。 ディーラーはメーカーの新車や中古車の販売以外に修理も行っており、メーカーの正規品を使用して修理を行うのが特徴です。メーカーの保証対象であれば修理費用がかからない場合もあるでしょう。 ディーラーでの修理の流れは下記のとおりです。 1.見積もりを依頼 2.担当者が自宅へ来訪するか、ディーラーへ車を持っていき、修理箇所の確認と見積もりを行う 3.修理する 部品の取り寄せなどに日数がかかる場合は、車を預けることもあります。 町の修理工場 修理工場はメーカーの正規品以外の部品も使用できるため、クルマに合う安い部品を取り寄せてもらうことが可能です。 修理工場で修理してもらうときの流れは以下のとおりです。 1.見積もりを予約 2.担当者が自宅に来訪するか、工場へ車を持ち込んで見積もりを行う 3.修理する 修理の内容によってはその日に修理してもらえることもあります。部品の取り寄せに日数がかかる場合は、工場に車を預けて修理してもらいます。 カー用品店 カー用品店は、タイヤやエンジンオイル、カーナビなどのクルマ用品を販売している店舗です。たとえば、オートバックスやイエローハットなどがあります。 クルマ用品の販売のみを行っているイメージがあるかもしれませんが、車の修理を行っている店舗もあります。修理ができない店舗もあるため、事前に公式ホームページを確認したり問い合わせてから依頼しましょう。 カー用品店に依頼するときの流れは以下のとおりです。 1.見積もりを予約 2.店舗にクルマを持って行き見積もりを行う 3.修理する ディーラーや修理工場と違い、カー用品店は必ず車を自分で店舗に持ち込みます。部品があればその日に修理をしてもらえる場合もありますが、部品の取り寄せなどに日数がかかる場合は日を改めて来店しなければいけません。 ガソリンスタンド 板金修理を受け付けているガソリンスタンドでは、サイドミラーの修理ができる場合が多いです。近場でサイドミラーを直してもらえる場所を探しているときは、近所のガソリンスタンドに修理ができるか聞いてみましょう。ただし、交換には対応していないことがあります。 クルマのサイドミラーの修理ができるケース・できないケース サイドミラーが損傷した場合、修理できるケースとミラーをモーターごと交換しなければならないケースがあります。修理内容によって対応できる業者が異なるため、交換が必要かどうかを確認してから業者を選びましょう。 ここからは、修理できるケースと交換が必要なケースについて詳しく解説します。 修理できるケース 修理できるケースは下記のとおりです。 ・カバーのみが損傷 ・鏡が割れている 壁などで擦ってしまってカバーに傷がついてしまったり、鏡が割れてしまったとしても損傷した部分のみ交換すればよいため、サイドミラーの交換は必要ありません。 カバーや鏡の交換は、ディーラー・整備工場・カー用品店に依頼できます。ただし、修理の日数は部品の在庫の有無で異なります。部品の取り寄せに日数がかかる場合、その間はクルマを使用できないため、修理期間を確認しておきましょう。 修理できないケース(交換が必要) ぶつけた衝撃でサイドミラーが動かなくなった場合や、損傷がひどい場合は本体の交換が必要です。 たとえば、サイドミラーが開閉しなくなっている場合は、動かしているモーターに異常が生じているため、モーターごと交換しなければなりません。モーターの修理は電気の配線の交換などが必要になるため、カー用品店では修理できません。整備工場であれば修理できるところが多いですが、ディーラーに依頼したほうが安心でしょう。 モーターごとの交換は在庫があればその日に修理が完了する場合もあります。部品を取り寄せる必要がある場合は日数がかかるため、あらかじめ店舗に問い合わせて修理に必要な日数を確認しましょう。 クルマのサイドミラーの修理にかかる時間 修理にかかる時間は、内容によって異なります。 修理・交換内容 日数 かすり傷の修理 即日 鏡のみ交換カバーのみ交換鏡とカバーを交換 在庫があれば即日 モーターごと交換 在庫があれば即日から数日 在庫がない場合は、1ヶ月以上かかる場合があります。また、人気車種かどうかによっても在庫状況が変わるため、早く直したい人はなるべく早めに部品があるかどうか確認しましょう。 クルマのサイドミラー修理にかかる費用 修理費用も修理内容によって異なります。修理内容ごとの費用は下記のとおりです。 修理・交換内容 費用相場 かすり傷の修理 数百円~2,000円 鏡のみ交換 1,500円~3,000円 カバーのみ交換 8,000円~1万円程度 鏡とカバーを交換 1万円前後 モーターごと交換 3万円前後 かすり傷であれば、コンパウンドをカー用品店で購入し、自分で修理することもできます。コンパウンドは数百円で購入可能です。鏡やカバーの交換の場合、部品代があまり高額ではないため、費用は数千円で済むケースが多いでしょう。 モーターごと交換する場合は、3万円前後が相場です。ディーラーに依頼すると、メーカーの正規品を使用するため、修理工場やカー用品店に比べると費用が高くなる場合があります。 しかし、モーターごと交換する場合は後のトラブルを減らすためにも、ディーラーへ依頼するほうが安心です。修理の依頼は、費用だけでなく、修理期間や安全性などを総合的に考えて業者を選びましょう。 サイドミラーの修理で保険を使うか悩むこともあるかもしれませんが、実費で修理することをおすすめします。その理由は、保険を使うと翌年の保険料が上がり、実費で修理した金額以上の保険金を負担しなければならなくなる可能性が高いためです。 ただし、保険を使って修理した場合に、どの程度保険料が上がるかは試算してみなければわかりません。そのため、保険を使った場合と自費で修理した場合の差額を計算してから、保険を使うかどうかを判断しましょう。 クルマのサイドミラーを修理せずに走行する問題点 サイドミラーが故障しても修理せずに走行させても問題ないと考える人もいるでしょう。クルマのサイドミラーを修理せずに走行する問題点は以下のとおりです。 ・法律違反になる ・事故につながる それぞれ詳しくみていきましょう。 法律違反になる かすり傷程度であればそのまま走行していても問題ありません。しかし、見るからにカバーや鏡が割れていたり、モーターが動かなくなったりしている場合は、法律違反になります。道路交通法では「交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすおそれがある車両等を運転させ、又は運転してはならない」と定められています。 どの程度損傷していたら修理しなければいけないかは具体的に決められてはいません。損傷の程度が「交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすおそれがある」と考えられる場合、修理をしなければ道路交通法の定めにより、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が課せられる可能性があります。 カバーやミラーが割れている場合や、モーターが動かなくなっている場合は速やかに修理をしましょう。 出典:道路交通法 第六十二条・第百十九条 事故につながる サイドミラーが故障しているのに走行していると、以下のような事故につながる危険性があります。 ・カバーの破片が走行中に飛び、歩行者や他の車に当たる ・ミラーが走行中に外れて、歩行者や他の車に当たる ・鏡が割れていて後方確認が十分にできず、歩行者や車・バイクと衝突する ・ミラーの角度調整ができず、後方確認が十分にできないため、歩行者や車・バイクと衝突する 事故につながる危険のある故障はすぐに修理しましょう。 クルマのサイドミラーを自分で修理する方法 ミラーは自分で修理できます。ただし、ミラーが壊れたときは周りの塗装もはがれている場合が多いため、きれいに仕上げることはほぼ不可能でしょう。ミラー本体の交換は、新しいミラーや配線を取り外す剥がし器やラチェットなどの工具があれば自分でできます。 交換の手順は、以下のとおりです。 1.内張りを剥がす 2.配線を取る 3.サイドミラーを付ける 4.内張りを元に戻す 5.動作確認をする ミラー本体の交換は配線を間違えると正しく作動しません。安全面で考えても業者に依頼するほうがよいでしょう。 まとめ 今回は、ミラーの修理の依頼先や費用、期間について紹介しました。 ミラーを修理したい場合は、ディーラーか修理工場、カー用品店に依頼しましょう。修理の内容によっては即日修理完了が可能です。修理工場とカー用品店には正規品を使わない選択肢があるため、費用を抑えたい方に向いています。 それぞれの特徴を踏まえ、自身に適した依頼先を選びましょう。
タイヤのパンクは、クルマの走行中に起こることが多いトラブルの1つです。近くにディーラーやガソリンスタンド、カー用品店などがあれば、修理を依頼できます。 この記事では、タイヤのパンク修理の依頼先ごとの特徴や費用、自分で直すことは可能なのかなどについて詳しく解説します。 タイヤのパンク修理の依頼先 タイヤのパンク修理の依頼先として挙げられるのが、町の修理工場、ディーラー、カー用品店、ガソリンスタンドです。それぞれの特徴や料金などについて詳しくみていきましょう。 町の修理工場 町の修理工場は、特定のメーカーに限らず幅広い車種の修理を請け負っています。プロの整備士がタイヤの状態を確認して適切に修理してくれるため、安心して依頼できるでしょう。 基本的に新しい部品への交換ではなく修理を前提としているため、費用を抑えたい場合に向いています。また、直接修理を請け負うため、中間手数料が不要なこともメリットです。 ただし、店舗や整備士によってクオリティに差があったり、部品の調達に時間がかかったりする場合があります。特に、修理にかかる時間には車の状態、車種、部品の在庫などさまざまな要因が絡むため、事前に問い合わせることをおすすめします。 ディーラー ディーラーは、新車を販売することが主な業務ですが、タイヤのパンク修理も対応可能です。日頃から利用している店舗であれば気軽に依頼することができ、安心感もあります。 修理費用は他より高めに設定されていることが多いです。たとえばトヨタの一部ディーラーでは、外面修理で2,200円かかります。 営業時間や定休日も決まっているため、急いで修理してほしいときに対応してくれるとは限りません。修理を依頼したいときは事前に可能かどうかを確認する必要があります。 カー用品店 カー用品店は、安価でスピーディーにパンク修理をしてくれます。たとえばオートバックスでは、1,650円〜対応してもらえます。 また、タイヤを豊富に扱っているため、タイヤ交換が必要となった場合にも対応できます。修理は可能ですが、外面修理しか対応していない店舗も多いです。その際には、外面修理しか対応していない店舗の場合、タイヤの傷口を接着剤で表面からふさぐことしかできないため、どの修理法に対応しているのか事前に確認しておく必要があります。 ガソリンスタンド ガソリンスタンドもタイヤがパンクした際の修理先としてよく利用されています。 ピットが併設されている大手ガソリンスタンド(例:ENEOS、コスモ石油、出光)であればパンク修理を受け付けている場合が多いです。 店舗数が多いため、すぐに見つけることができますが、応急処置しか請け負っていない場合もあります。また、対応の可否や修理にかかる料金はガソリンスタンドによって異なるため、各店舗に問い合わせて確認しましょう。 タイヤ交換が必要になる場合は、取り寄せなければならないことがあります。ガソリンスタンドで取扱っているタイヤの種類はそれほど多くありません。そのため、取り寄せることになった場合は時間がかかります。 タイヤのパンク修理の料金 タイヤのパンク修理には、外面修理と内面修理の2つの方法があります。それぞれ料金も異なり、請負ってくれない場合もあるため、事前に知っておきましょう。 修理依頼先 外面修理 内面修理 町の修理工場 1,000〜3,000円 5,000円程度 ディーラー 2,000円程度 5,000円程度 ガソリンスタンド 1,500〜2,000円 請負がない場合が多い カー用品店 1,000〜2,000円 請負がない場合が多い タイヤ専門店 1,000〜2,000円程度 3,000〜5,000円程度 外面修理 タイヤのパンク修理でもっとも一般的で簡易的な方法が外面修理です。タイヤに異物が刺さった場合、その部分に棒状のゴムを差し込み、強制的に空気を止める方法やタイヤの外側から修理剤を用いて補修する方法などがあります。タイヤをホイールから外さずに修理できるため、施工時間の短縮と作業工賃も安く抑えることができます。 ただし、外面修理はあくまでも応急処置です。修理した部分から再度空気が漏れる可能性が高く、基本的に2回目の修理ができないため、空気漏れが再発した場合はタイヤを交換しなければなりません。 内面修理 内面修理では、タイヤをホイールから取り外して補修作業を行います。タイヤの内側までしっかり点検でき、パンクの穴とタイヤの内面をパッチを用いて補修するため、エア漏れの心配がなく、修理後の耐久性にも優れています。 ただし、ホイールを車体から外し、タイヤをホイールから外して施工するため、施工時間が長くなるうえに作業工賃も高くなります。タイヤ専門店やカー用品店で主に対応していますが、店舗によっては内面修理を行っていない場合もあります。 タイヤのパンク修理にかかる時間 外面修理は、作業時間が短く、20分程度で完了することがほとんどです。パンクしている場所を特定するのに時間を要する場合は目安以上に時間がかかる場合もあります。 内面修理は、ホイールからタイヤを取り外す必要があるため、補修作業にタイヤの着脱作業を含めて60分程度かかります。 タイヤ交換が必要なケース パンクしたタイヤの状態によっては修理ができない場合もあります。その場合は、タイヤ交換が必要で、当然ながら費用も高くなります。どのような状態でタイヤ交換が必要になるのか詳しく解説します。 接地面以外に異物が刺さっている タイヤの接地面以外の側面や角に釘などが刺さって破損している場合は、タイヤを交換する必要があります。接地面とは「タイヤが道路に接している部分」のことです。 ひび割れしている タイヤがひび割れており、内部にまで達している場合は、タイヤを交換しなければなりません。そのまま放置するとひび割れが深くなり、そこから空気が漏れることでさらに空気圧が低下し、ますますひび割れが進行してしまいます。 パンクしたタイヤで走行するとどうなる? タイヤがパンクしたまま走行を続けるとゴムの内部に破損やダメージが発生しやすくなります。パンクしたタイヤは、空気が抜けて低内圧になっているため、タイヤを引きずったまま走行するような状態になり、引きずり痕ができてしまいます。修理ができなくなるだけでなく、大事故につながる可能性もあるため、タイヤがパンクしたまま走行することは絶対にやめましょう。 パンクしたタイヤは自分で修理できる? タイヤのパンクの度合いが軽く、外面修理であれば、自分で修理を行うことも可能です。その場合には、市販のパンク修理キットを使用します。修理キットはあくまでも一時的な処置なので、あとからプロに依頼してきちんと修理してもらうことをおすすめします。 タイヤの寿命を延ばす方法 パンクやバーストなどタイヤに関連するトラブルや不具合を防止するためには、タイヤの寿命を延ばすための日常点検が欠かせません。 タイヤの日常点検には、目視確認と空気圧チェックがあります。 タイヤの目視確認では下記を確認しましょう。 ・タイヤ接地面に異物が刺さっていないか・タイヤの側面のひび割れ・亀裂や損傷がないか・残り溝の深さが十分にあるか 空気圧チェックでは以下の点を確認します。 ・空気圧が均等に減っているか(1本だけ異常に減っている場合はパンクしている可能性が高い)・規定空気圧に調整する(空気圧の高すぎまたは低すぎは偏摩耗の原因となります) また、定期的なローテーションもタイヤの寿命を延ばす方法の1つです。定期点検や車検のとき、冬用タイヤまたは夏用タイヤに交換するときなど、タイヤを外すタイミングでローテーションを行うとよいでしょう。 夏用タイヤや冬用タイヤを保管するときは、暗く涼しい場所に保管しましょう。直射日光が当たったり、雨に濡れたりすると、タイヤそのものが劣化してしまうため、次のシーズンに使用できなくなる場合があります。 まとめ どれだけ注意していても起きてしまうのが、タイヤのパンクです。車の走行中にパンクしてしまった場合、まずは停車し、自分の目で状態を確認した後に、状態に応じて町の修理工場、ディーラー、カー用品店、ガソリンスタンドなどに修理を依頼してください。パンクしたまま走行するとタイヤが破損し、修理が不可能になってしまう危険性があるので絶対にやめましょう。 また、軽度であれば修理キットを用いて自分で対処することもできますが、あくまでも応急処置ということを覚えておくことが大切です。
「メーターの水温警告灯が赤色になっている」「エアコンから冷たい風しか出ない」といった症状がある場合、サーモスタットが故障しているかもしれません。 サーモスタットとは、エンジンの温度を一定に保つために調整を行っている部品のことです。サーモスタットの異常をそのままにしていると、エンジンが故障して事故やトラブルが起こる可能性があります。 そこで今回は、サーモスタットの概要や交換のタイミングや必要性、交換方法、交換費用について詳しく解説します。 サーモスタットとは サーモスタットとは、クルマのエンジンの温度調整を行っている部品のことです。クルマのエンジンにはオーバーヒートを防ぐためにラジエーターや冷却水(クーラント)が取り付けられており、サーモスタットはエンジンを循環する冷却水の温度を検知し、エンジンの状態に合わせてラジエーターに冷却水を送ることで温度を調整します。 エンジンが高温になりすぎると、オーバーヒートを起こして走行不能になるだけでなく、エンジンが故障する恐れもあります。そのため、サーモスタットによるエンジンの温度調整が欠かせません。 クルマのサーモスタットは冷却水の温度によってバルブが開いたり閉じたりする構造のものが多く、温度が低いときはバルブが閉じられます。冷却水の温度が上がってくるとバルブが少しずつ開き、ラジエーターに冷却水を循環させるという仕組みです。 サーモスタットの交換の必要性 サーモスタットは消耗品のため、年数が経ったら交換が必要です。正常に作動しているときは冷却水の水温を70〜90℃になるように調整しています。しかし、経年劣化でバルブが作動しなくなるとエンジンの適温を保てなくなるため、定期的に新しいものに交換しましょう。 閉じっぱなしの場合はオーバーヒートの原因に バルブが閉じたままだととラジエーターに冷却水が送られません。その結果、エンジンがオーバーヒートを起こす可能性があります。 オーバーヒートはエンジンの破損につながり、非常に危険です。また、エンジンが故障すると修理費用が高額になるだけでなく、最悪の場合エンジンが炎上したり、爆発したりする可能性があるため、早めに交換しましょう。 開きっぱなしの場合はオーバークールの原因に バルブが開きっぱなしの場合は冷却水が流れ続けるため、エンジンが温まらない「オーバークール」という現象が起こります。 オーバークールでエンジンが故障することはないものの、クルマの内部にあるコンピューターがエンジンの温度が低いと判断するため、燃料の噴射量が増えて燃費が悪くなるでしょう。 エンジン始動後にエアコンの暖房がなかなか暖まらないときは、オーバークールになっている可能性があるため、サーモスタットの異常が考えられます。 サーモスタットの交換時期 サーモスタットは使用開始から10年または走行距離が約10万㎞を超えた時点で交換するのが一般的です。 これはあくまで目安であって、実際はクルマの使用環境によって異なるため、交換時期はタイミングベルトの交換時期と合わせるのがよいでしょう。 タイミングベルトとはエンジン内部にあるクランクシャフトとカムシャフトを結ぶ部品のことです。タイミングベルトは一般的に走行距離10万㎞が限界といわれており、メーカーごとに交換時期の目安を定めています。 メーカーが定めるタイミングベルトの交換時期が来たときに一緒にサーモスタットも新しくしておくと、エンジンの故障や事故を防げるでしょう。 サーモスタットの寿命の見極め方 水温計の温度に異常がみられるときはオーバーヒートを起こしている可能性があります。しかし、冷却水が不足している可能性もあるため、まずは冷却水が規定量入っているかを確認しましょう。 リザーバータンクが破損して冷却水が漏れている可能性もあるため、リザーバータンクの残量の確認も必要です。どちらも問題なければ冷却水の量の問題ではないため、サーモスタットに異常があると考えられます。 オーバークールの症状が出ているときは、エアコンの温度を一番高い温度に設定してみて、温風が出るかを確認しましょう。 温風が出ない場合、エンジンルームの中にあるラジエーターホースを触り、熱くなっているかを確認します。このときエンジンルームの他の部品や配管が非常に熱くなっている可能性があるので、他のものには触らないように気をつけましょう。 ラジエーターホースを触ったときに高温になっていれば問題ありませんが、触っても温度が高くなっていない場合はサーモスタットに問題があると判断できます。 サーモスタットが故障したときの症状 サーモスタットが故障すると、どのような症状が現れるのでしょうか。ここでは、サーモスタットが故障したときの代表的な症状を3つ紹介します。 水温計の警告灯が点灯する サーモスタットが故障すると、水温計の警告灯(赤)が点灯します。サーモスタットが壊れると水温管理ができなくなり、エンジンまわりが高温になるため、警告灯が点灯するのです。 水温計の警告灯(赤)が点灯した場合は、安全な場所にクルマを停めてエンジンが冷えるまで待機しましょう。 エンジンがオーバーヒートする サーモスタットの故障に気づかず運転を続けると、エンジンがオーバーヒートします。エンジンがオーバーヒートすると、エンジンが故障したり炎上したりする危険性があるため、早めにクルマを停めてエンジンを冷やしましょう。 エアコンから冷たい風しか出ない エアコンから冷たい風しか出ない場合はサーモスタットが故障している可能性が高いです。また、温かい風しか出ない場合もサーモスタットが故障している可能性があります。つまり、エアコンの温度を変えても出てくる風の温度が変わらない場合は、サーモスタットが故障している可能性が高いということです。 他にも原因はありますが、いずれにしてもエアコンから出てくる風の温度が変わらない場合は一度点検してもらいましょう。 サーモスタットの交換方法 サーモスタットは自分で交換する方法と整備工場やディーラーに任せる方法があります。それぞれの方法について詳しくみていきましょう。 自分で交換する サーモスタットは、手順をしっかり守れば自分で交換することは可能です。交換に必要な部品はホームセンターやカー用品店で購入できます。自分のクルマに適合する部品かどうか確認してから購入しましょう。 整備工場やディーラーに任せる 自分で交換するのが難しい場合や不安なときは整備工場やディーラーに任せましょう。自分で交換するのに比べて部品代に加えて工賃がかかるため費用は高くなりますが、プロの手で交換するため安心感があるでしょう。 整備工場とディーラーではディーラーのほうが費用が高い傾向にあります。また、交換を依頼する際には見積もりを取ってから依頼するとよいでしょう。 サーモスタットを自分で交換する方法 自分で交換する際の交換手順は以下のとおりです。 1.冷却水を抜く 2.ラジエーターホースを外す 3.新しいサーモスタットに交換する 4.冷却水を入れる 5.ラジエーターキャップを開けてしばらくアイドリング運転をおこなう 6.アイドリング運転で減った分の冷却水を補充する 7.ラジエーターのエア抜きをする 8.冷却水が規定量入っているか、漏れていないか再度チェックする 9.ラジエーターキャップを締めて完了 まずはエンジンが冷えているか確かめてから、冷却水を抜きましょう。サーモスタットは、ジグルバルブが上を向くように付けます。取り付け方を間違えると事故を起こす危険があるため、交換するときは手順を守り細心の注意を払いましょう。 サーモスタットの交換費用 本体は2,000円〜3,000円程度です。交換に必要な部品と冷却水は1,000円〜3,000程度かかるため、自分で交換する場合の費用は3,500円〜7,500円程度です。 ディーラーや整備工場に依頼した場合は車種によって異なりますが、工賃が5,000円前後かかるため、部品代と合わせると1万2,000円前後になるでしょう。 まとめ 今回はサーモスタットの交換について解説しました。 サーモスタットは年月が経てば交換が必要なため、クルマを利用する以上は定期的に確認する必要があります。故障をそのままにしておくと重大な事故にも発展しかねないため、異常を感じたらすぐに交換しましょう。 自分での交換も可能ですが、ディーラーや整備工場に依頼するとより安心です。費用が気になる場合には見積もりをとり、あまりにも高額でもうそろそろ乗り換えを検討する時期なのであれば、売却を検討してもよいかもしれません。
ウインカーは、クルマの運転に欠かせない重要な部品の1つです。そのため、球切れが起きた場合は、なるべく早めに交換する必要があります。 この記事では、ウインカーの球切れ交換の依頼先や交換費用の目安のほか、球切れのまま走り続けることのリスクについても解説します。 ウインカーの種類 ウインカーの取付場所や種類によって、交換方法が異なります。ウインカーの種類は、「フロントウインカー」「サイドウインカー」「リアウインカー」の3つです。それぞれの特徴について詳しく解説します。 フロントウインカー フロントウインカーは、クルマの前方に取り付けられているウインカーです。ほとんどの車種はヘッドライトユニットと一体になっています。いわゆる旧車と呼ばれるような古い車種やリトラクタブルヘッドライトを採用しているスポーツカーの場合はフロントのバンパーに取り付けられており、1990年代にはヘッドライトとウインカーがセパレートになっている車種も存在しました。 フロントバンパーに取り付けられているフロントウインカーの交換は比較的簡単です。最初に固定しているネジをドライバーで外します。次にウインカーユニットをフロントバンパーから取り外します。最後にウインカーユニットからウインカーバルブを外し、新しいウインカーバルブを取り付けます。 取り付けは取り外しの逆の手順で実施可能です。ヘッドライトユニットと一体になっているタイプに関しては、車種によってやり方が異なり、なおかつ作業も複雑なため、ディーラーや整備工場に依頼することをおすすめします。 サイドウインカー サイドウインカーは、クルマの側面に取り付けられたウインカーです。多くの場合はフロントフェンダーに取り付けられています。2000年代後半には、サイドウインカーの一種としてドアミラーウインカーが登場し、現在は軽自動車から大型ミニバンまで幅広い車種で採用されています。 サイドウインカーのバルブ交換は、車体からウインカーユニットを外すことができれば、後はバルブを交換するだけです。しかし、サイドウインカーはツメで固定されているため、失敗するとボディに傷がついてしまいます。ドアミラーウインカーの場合は、ドアミラーカバーさえ外れれば簡単に交換できますすが、車種によっては作業が複雑なためディーラーや整備工場に依頼したほうがよいでしょう。 リアウインカー リアウインカーは、クルマの後方に取り付けられているウインカーです。取付場所の違いこそあるものの、旧車でも現行車でも基本的にはテールランプユニットと一体になっています。この点はフロントウインカーとの大きな違いです。 リアウインカーのバルブを交換するには、テールランプユニットを取り外す必要があります。テールランプユニットは無理な力で引っ張ると破損する恐れがあるため、ディーラーや整備工場に依頼することをおすすめします。 旧車でよくあるウインカーのハイフラ現象とは? 古いクルマのウインカーが球切れすると、ハイフラッシャー現象、略して「ハイフラ現象」がよく起こります。ハイフラ現象とは、ウインカーどれか1つが球切れした際に他のウインカーの点滅が異常に速くなる現象です。 ウインカーは、道路運送車両の保安基準により、橙色であることや、点滅回数が毎分60回〜120回で一定の周期で点滅することなどが定められています。しかし、ハイフラ現象が起こると、ウインカーの点滅回数は120回以上になります。 ハイフラ現象は、ウインカーの球切れによって発生します。特に旧車では、ウインカーのバルブが経年劣化している場合が多く、ハイフラ現象が起こりやすい傾向にあります。バルブが真っ黒になっていたり、電極に錆や腐食が見られた場合は、トラブルになる前に早めに交換しましょう。 なお、ウインカーそのものだけではなく、メーターにあるウインカー表示ランプの点滅も速くなるため、走行中でも球切れに気づくことができます。 ウインカー球切れ交換の依頼先 ウインカーが球切れしたら、ディーラーもしくは整備工場になるべく早く交換を依頼しましょう。ここでは、交換の依頼先のそれぞれの特徴について解説します。 ディーラー ディーラーは、クルマの購入についてはもちろんのこと、車検や修理などのメンテナンス関連についても相談できます。 ディーラーで新車を購入した場合はメーカー保証が付いています。基本的にウインカーのバルブなどの消耗部品は保証の対象外ですが、ウインカーが組み込まれている最新型のLEDヘッドライトは保証の対象です。 最新鋭のLEDヘッドライトが装着されているような高級車に関しては、単なるバルブ交換のみではなく複雑な修理が必要なため、ディーラーに持ち込む必要があります。 整備工場 整備工場では、資格をもつ整備士によるさまざまな修理が受けられます。 ディーラーに比べて修理料金が安い傾向にあるほか、カスタマイズにも対応してくれるという特徴があります。ウインカーの球切れを機会にLEDウインカーにしたり、流行りのシーケンシャルウインカーにしたりする場合には整備工場に依頼しましょう。 ウインカーの交換費用 ウインカーの交換費用は、単なる球切れであれば1,500〜8,000円程度です。ただし、LEDのドアミラーウインカーなどでユニット全体の交換が必要な場合は、1万〜2万円程度の費用がかかります。バルブ交換が簡単に行える場合は安く、逆にフロントグリルやヘッドライトなどの周辺パーツの脱着が必要になる場合は高くなります。 近年「ダブルファンクション・ヘッドライト」と呼ばれるデイライトとウインカーの機能を併せ持つLEDヘッドライトが急増していますが、万が一そのような最新鋭のヘッドライトでウインカーが点かなくなってしまった場合は、ヘッドライトASSYでの交換が必要です。 たとえば、第3世代のBMWのミニは、「ダブルファンクション・ヘッドライト」を採用されている代表的なクルマの1台ですが、ウインカーの故障でヘッドライトの交換が必要になった場合は片側だけで25万円程度の修理費用がかかります。 ウインカーの球切れのまま走ると違法! ウインカーの球切れのまま走行を続けた場合、2つの道路交通法違反で罰せられる可能性があります。1つ目はウインカーを出さずに右折や左折などの車線変更を行う「合図不履行違反」で、2つ目は保安基準に満たない状態で走行する「整備不良車両の運転の禁止」です。 ウインカーの球切れに気づいても、「近所に行くだけなら問題ない」や「慣れた道だから大丈夫」と放置する場合もあります。しかし、合図不履行違反によって6,000円の反則金と違反点数1点が科せられます。また、故障したままの必要以上の運転は、整備不良車両の運転の禁止の違反によって3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金が科されます。完全に球切れしておらず、ハイフラ現象になった場合でも整備不良車両の運転の禁止の違反とみなされるため、旧車ユーザーの方は注意しましょう。 ウインカーの球切れによる走行は、法律違反になるだけでなく、危険が伴います。周りの対向車や歩行者に次の進路や動き方などを伝えられないと、いつ事故が起きてもおかしくありません。走行中にウインカーの球切れに気づいた場合には、安全な場所にクルマを移動して、ロードサービスでレッカー移動するようにしましょう。 まとめ ウインカーの球切れについて解説しました。 ウインカーの球切れは、技術の進歩でほとんど見られなくなりました。ただし、車種によっては未だに気をつけなければならない故障の1つです。特に、古いクルマに乗っている場合にはハイフラ現象にも注意する必要があります。 また、ウインカーを球切れのまま公道を走ると、道路交通法違反になります。もし走行中にウインカーの球切れに気づいた場合には、レッカー移動しなければなりません。 球切れした場合にはディーラーや整備工場に交換依頼するとよいですが、スペアパーツの常備とDIY技術を身に付けることで、自分でも交換可能です。なお、旧車であれば比較的簡単に交換ができます。 交通の安全のためにも、ウインカーをはじめ、ランプ類の点検やチェックは定期的に行いましょう。
クルマのアクセルを踏んだときやエアコンをつけたときなど、「キュルキュル」という異音が聞こえると故障しているのではないかと心配になる方は多いでしょう。キュルキュル音の主な原因は、ファンベルトの劣化や調整不足です。メンテナンスが行き届いていない場合、このような異音が発生することがあります。 本記事では、クルマのキュルキュル音を引き起こすファンベルトの交換するタイミングや交換にかかる費用の相場について解説します。 キュルキュル音の原因のほとんどはファンベルト クルマのキュルキュル音は、おおむねファンベルトが原因で発生します。ファンベルトとは、エンジンに取り付けられたゴム製の輪状の部品で、その形状から「Vベルト」や「リブベルト」とも呼ばれています。 ファンベルトとプーリーの摩擦力を利用して周辺機器を作動させていますが、ファンベルトの張りが足らなかったり、劣化や硬化があったりすると、摩擦力が足らなくなりキュルキュルという音が発生します。 ファンベルトがどうなるとキュルキュル音が発生する? ファンベルトの張力がなくなったり、経年劣化もしくは硬化してしまうと、キュルキュル音が発生します。それぞれの原因について詳しく確認していきましょう。 ファンベルトの張力不足 ファンベルトが伸びてしまったり、張りの調整が適切でなかったりした場合には、ファンベルトとプーリーの間で多少の滑りが生じ、キュルキュル音が発生します。 ファンベルトの伸びは、年数の経過や年間の走行距離が1万kmを超えるような過走行車で発生します。ただし、年数の経過や走行距離にかかわらずファンベルトが伸び切ってしまうこともあるため、定期的にメンテナンスしましょう。 ファンベルトが伸び切ってしまった場合は、アイドラプーリーなどにあるアジャストボルトを締めたり緩めたりすることで修理可能です。※ファンベルトにひびがなく、調整の範囲内で伸びている場合に限ります。 ファンベルトの劣化や硬化 ファンベルトは、先述の通りゴム製の輪状の部品のため、日々の使用や時間の経過と共に劣化や硬化が進みます。また、ファンベルトはエンジンの外部に取り付けられているため、エンジンの熱にさらされることも劣化や硬化が進む理由の1つです。 劣化や硬化が進むと摩擦力が弱くなって滑りが生じやすくなり、キュルキュル音が発生します。 ファンベルトの交換の依頼先と交換費用の目安 クルマからキュルキュル音が聞こえてファンベルトを交換する場合、依頼できるのは主に以下の2つです。 ・整備工場・ディーラー 交換費用の目安とあわせて、それぞれ詳しく解説します。 整備工場 整備工場は地方運輸局長の認定を受けた工場で、資格をもつ整備士による修理が受けられます。 整備工場の特徴として、ディーラーに比べて修理料金が安い傾向があります。また、社外品も取り扱っていることが多く、その点でも費用を抑えられます。 基本的にどのメーカーのクルマでも対応してもらえますが、輸入車や旧車、などの取扱いの難しい車に関しては、受け付けてもらえない場合があります。自分の車の修理に対応しているかどうか事前に問い合わせると安心でしょう。 ディーラー ディーラーでは、クルマの購入についてはもちろんのこと、車検や修理などのメンテナンス関連についても相談することができます。 ディーラーで購入した新車にはメーカー保証がついていますが、ファンベルトは消耗部品のため、基本的には保証対象外です。しかし、早い段階でキュルキュル音が発生する車種に関しては、無償交換してくれる場合があります。 また、クルマの修理や交換には基本的に純正部品が使われるため、品質が高いというメリットがあります。ただし、工賃や部品代は整備工場に比べて高い傾向にあります。 ファンベルトの交換費用の目安 ファンベルトの交換にかかる費用は、クルマの大きさや車種、交換依頼する場所によって異なりますが、おおむね下表のような内容です。 輸入車 国産乗用車 軽自動車 部品代 5,000円~1万0,000円 4,000円~8,000円 3,000円~4,000円 工賃 5,000円~9,000円 4,000円~8,000円 3,000円~4,000円 合計 1万〜1万9,000円 8,000〜1万6,000円 6,000〜8,000円 部品代と工賃の合計は、1万〜2万円程度です。数十万円単位の高額な修理費用になることはほとんどないでしょう。 ファンベルトの交換時期 ファンベルトの寿命は、3年または走行距離6万kmといわれています。ただし、普段のクルマの使用環境や頻度によっては交換時期が早まる可能性があります。 たとえば、目視のチェックでひび割れなどの傷が見つかった場合は、すぐに交換しなければなりません。また、調整を行ってもキュルキュル音が治らない場合は、交換が必要です。 クルマのキュルキュル音を放置するとどうなる? クルマのキュルキュル音が聞こえてきたときは、ファンベルトを早めに交換しましょう。キュルキュル音を放置するのは大変危険です。 キュルキュル音を放置しておくと、ファンベルトが切れてオルタネーターやウォーターポンプなどが機能しなくなる可能性があります。最悪の場合、エンジンが停止して命に関わる重大な事故にもつながりかねません。「少しくらいなら問題ないだろう」と思い込んで放置せず、キュルキュル音が聞こえるようになった場合には、すぐに点検を依頼し必要に応じて交換を行いましょう。 クルマのキュルキュル音の予防法 クルマのキュルキュル音を予防するために重要なのは、日々のメンテナンスです。キュルキュル音の原因となるファンベルトは定期的な交換が必要な部品です。 12ヶ月点検や車検だけでなく、日頃から日常点検を行い、もし不安に感じることがあれば、整備工場やディーラーなどに相談しましょう。 まとめ ここまでクルマのキュルキュル音について解説してきました。 キュルキュル音が発生したら、なるべく早く整備工場やディーラーで点検を受けることをおすすめします。 交換の依頼先は、何を優先するかによって最適な選択肢が変わります。純正部品を使った高品質な対応を求めるならディーラーがおすすめですが、なるべく費用を抑えたい場合には整備工場が良いでしょう。 車検の際に予防整備で交換するというのもキュルキュル音を防ぐ1つの方法といえるでしょう。
ジムニーは、軽自動車の本格派オフローダーとして確固たる地位を築いています。そのため、新車・中古車問わず高い人気を誇りますが、購入してからの故障に不安を感じる人は多いでしょう。 この記事では、中古車で最も流通台数が多いJB23型ジムニーのよくある故障個所と修理費用の目安を解説します。ジムニーの購入を検討中の方は参考にしてみてください。 ジムニーのよくある故障箇所 ジムニーは、 堅牢なラダーフレームを採用するなど耐久性に定評のあるモデルですが、まったく故障しないというわけではありません。 ここからは、JB23型ジムニーのよくある故障箇所について紹介します。 セルモーターからの異音 セルモーターとはエンジンを始動するための部品です。10万km〜15万kmが寿命といわれており、今までしなかった音が聞こえる場合は故障している可能性があります。突然エンジンがかからなくなってしまうこともあるため、違和感を感じたらなるべくはやく点検に出しましょう。 交換費用は、新品の場合だと部品代だけで6万8,655円(税込)です。リビルト品を使用する場合は4万〜5万円程度と費用を抑えられます。年式の古いJB23型ジムニーであれば、リビルド品でも問題はないでしょう。 オイルクーラーからのオイル漏れ オイルクーラーからのオイル漏れもJB23型ジムニーの定番のトラブルです。オイルクーラーは、その名の通りオイルの冷却を行う装置です。JB23型ジムニーのオイルクーラーは水冷式で、オイルエレメントの上部にあります。 オイル漏れは、ガスケットとOリングの交換のみで修理できますが、オイルクーラー自体が作業しにくい場所にあるため、修理にかかる工賃が高額になってしまいます。具体的な修理費用は、部品代が数百円なのに対して、工賃が15,000円程度です。また、作業の際にエンジンオイルやクーラントが抜けてしまうため補充をしなければなりません。その対応費用を含めると、合計では2万〜2万5,000円程度かかります。 走行距離が10万kmを過ぎたらいつ起きてもおかしくないトラブルのため、3回目の車検のあたりで予防整備として交換してもよいかもしれません。 オートマチックの変速ショックが大きくなる 走行距離が10万km近い過走行のJB23型ジムニーでは、オートマチックの変速ショックが大きくなるという不具合が散見されます。特に多いのが1速から2速へのシフトアップの際の変速ショックです。 一般的に、オートマチックの不具合には30万〜50万円程度の高額な修理費用がかかりますが、JB23型ジムニーは4万〜4万5,000円程度(オートマチックオイル含む)で修理できます。電磁弁とも呼ばれる、変速を制御するために油圧経路の切り替えを行う「ソレノイドバルブ」の交換のみで症状が改善するためです。 ただし、あまりにも症状がひどい場合はオートマチックASSYでの交換が必要になります。その場合はリビルト品を使用した場合でも30万〜35万円程度の修理費用がかかります。 ターボの不具合によるパワー不足 軽自動車規格のジムニーのエンジンは、1986年のマイナーチェンジの際に2サイクルエンジンから4サイクルターボエンジンに切り替わりました。それ以来、一貫してターボエンジンを採用し続けています。 軽自動車にターボエンジンを搭載すると乗用車並みの走りの実現が可能ですが、走行距離10万kmを超えたあたりでパワー不足や白煙の発生などのトラブルに見舞われやすいです。ほとんどのケースでASSY交換する必要があり、修理費用の目安はリビルト品を使用した場合で8万円程度です。 エアコンの効きが悪い ジムニーに限らず、初度登録から10年もしくは走行距離が10万km前後で、クルマのエアコンは効きが悪くなります。心臓部であるコンプレッサーの経年劣化や、エバポレーターや配管周りからのガス漏れなど故障の原因はさまざまです。 ジムニーはどんな部品でもリビルト品が出回っているため、エアコンが故障した場合でも、一般的なクルマより費用を2~3割程度安く抑えることができます。リビルド品を使用した場合の目安は、コンプレッサーの交換で6万円程度、エアコンの丸ごと交換で15万円程度です。 ハブベアリングのガタつき ジムニーでハンドルに振動を感じるようになったらハブベアリングのガタつきを疑いましょう。 ハブベアリングの交換時期は走行距離10万km前後といわれていますが、悪路での走行が多かったり、リフトアップなどでタイヤの外径を大きくしていたりする場合は、6万km程度でも交換が必要になることもあります。 修理費用の目安は、ナックルオーバーホールも含めて13万円程度です。ジムニーは、デフやドライブシャフトなどが一体となっているリジッドアクスル式サスペンションを採用しているため、ハブベアリング交換の際にキングピンベアリング交換、オイルシール交換、グリス交換などのいわゆる「ナックルオーバーホール」も同時に行います。そのため、費用がかさんでしまいます。 まとめ 本記事ではJB23型ジムニーのよくある故障箇所とその修理費用について解説しました。 ジムニーはさまざまな部品のリビルド品が出回っているため、他の車種に比べて修理費用がかかりません。そのため、はじめてのマイカーだとしても無理なく維持できるでしょう。また、JB23型は1998年から2018年まで販売されていたロングセラーなモデルのため、なるべく年式の新しい個体を選ぶことで故障のリスクを最小限に抑えられます。 ジムニーは、発売から半世紀以上の歴史のあるモデルですが、基本構造は初代からほとんど変わっていないため、ここで紹介したよくある故障箇所はJB23型以外の世代でもおおむね同じです。購入前にあらかじめウィークポイントを知っておきたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ハリアーは絶大な人気を誇るクロスオーバーSUVです。また、トヨタのブランド力による信頼性の高さや、クルマとしての完成度にも定評があります。しかし、新車で購入してから10年以上経過すれば、経年劣化による故障は起こりやすくなります。 この記事では、20年以上前に発売された30系ハリアーのよくある故障箇所と、修理費用の目安を解説します。30系ハリアーを現在所有している方はもちろん、これから中古車で購入を検討している方も、ぜひ参考にしてください。 ハリアーのよくある故障箇所 車検に通したり、購入を検討したりする際に、予測されるトラブルをあらかじめ把握しておくことは大切です。 ここでは、30系ハリアーのよくある故障箇所について解説します。 ヘッドライト内部に水が浸入する 30系ハリアーは、ヘッドライトの内部に水が浸入することがよくあります。修理方法としては、中古のヘッドライトに交換という方法もありますが、水漏れに弱い部分も同時に修理できる加工修理のほうがおすすめです。加工修理であれば、シーリング剤、もしくはコーキング剤を使って水漏れ対策ができるため、長い目で見れば中古のヘッドライトを購入するよりもコストがかかりません。 修理費用は、左右とも修理した場合で2万〜3万円です。黄ばみなどを落とすヘッドライトクリーニングも同時に行えば、見た目の改善を図ることができます。ただし、30系ハリアーの場合、年数の経過から簡易的なヘッドライトクリーニングでは綺麗にできない可能性があります。耐水紙やすりでヘッドライトの黄ばみを削り落とし、その上でクリアコーティング剤を塗布するという作業が発生するため、2万〜3万円程度の追加の施工費用がかかるでしょう。 ラジエーターからの冷却水漏れ ラジエーターからの冷却水漏れは、30系ハリアーで定番のトラブルです。そのため、購入前に必ずラジエーターを交換してあるかどうか確認してください。具体的には、ラジエーターコアとラジエーターサイドタンクの接合部のカシメ部分から冷却水漏れが起こります。 ラジエーターASSYへの交換により修理が可能です。純正部品はもちろん、社外品への交換でも使用するにあたって大きな問題はありません。おおよその修理費用は、純正部品を使用した場合で6万5,000円程度、社外品を使用した場合で5万円程度です。 ハブベアリングのガタつき 走行中に「ゴーゴー」などの異音が出る場合は、ハブベアリングがガタついている可能性があります。 ハブベアリングのガタつきは、走行距離が10万km以内であればそれほど心配する必要はないといわれているものの、足回りに負担がかかるような運転をしていたり、社外品の大径ホイールやハイグリップタイヤを履いていたりする場合は、ハブベアリングへの負担が大きくなって寿命が縮まります。状況によっては6万km程度で交換に迫られるかもしれません。 修理の際にはハブベアリングそのものを交換します。費用は、1箇所あたり2万5,000円〜3万円程度です。 マルチナビゲーションのタッチディスプレイの不具合 30系ハリアーでは、マルチナビゲーションのタッチパネルが全く反応しなくなるという故障が散見されます。 カーナビの操作やエアコンの細かい設定ができなくなるため、運転に大きな支障が出てしまうトラブルです。 おおよその修理費用は、電装系の修理が対応可能な整備工場で修理した場合で5万〜9万円程度、ディーラーに修理を依頼した場合で10万〜20万円程度です。 タイミングベルトの寿命 ハリアーハイブリッドの3MZ-FE型エンジンに使用されているタイミングベルトは、走行距離に応じて交換を検討しましょう。 タイミングベルトは、多くのメーカーで10万kmごとの交換を推奨されています。寿命を迎えても目立った症状のない部品ですが、万が一タイミングベルトが切れると深刻なエンジントラブルに繋がるため、推奨されている距離で交換しましょう。また、タイミングベルトの奥にあるウォータポンプも同時に交換するとよいとされています。 おおよその修理費用は、ウォーターポンプと一緒に交換した場合で、11万〜15万円程度です。工場によってはもっと安い場合もありますが、非常に重要な部品であるため、費用だけで依頼先を決めるのは危険です。信頼できる技術力をもつ修理工場、もしくはディーラーに依頼することをおすすめします。 そもそもハリアーとは? ハリアーは日本を代表するクロスオーバーSUVの1台です。1997年から現在まで、25年以上もの間販売が続いています。 ハリアーの確固たる地位を築いたのは、先進的なデザインと高い質感のインテリアが特徴の30系です。2代目のモデルにあたり、2003年から発売が開始されました。 日本国内のみならず海外でも販売されており、初代10系と2代目30系まではレクサスブランドの1つとして展開されていました。 2013年12月には、その人気の高さから実に10年振りとなるフルモデルチェンジが行われ、3代目にあたる60系が国内専用車として登場します。国内のみだと販売台数が稼げないために製造コストがかさむといわれているなかで異例の存在でした。4代目の80系はグローバルモデルとして再び海外で販売されているため、60系はハリアーの歴史のなかでも異彩を放つ存在といってよいでしょう。 まとめ ハリアーの歴史やよくある故障箇所について解説しました。 ハリアーは故障の少ない車種といわれていますが、2010年以前の30系ハリアーに関してはここで紹介した故障を想定しておく必要があります。また、購入を検討している方は、比較的故障のリスクが低い2010年〜2013年の個体をおすすめします。 もしくは、30系ハリアーよりも高年式な中古車を購入するとより安心感を得られるかもしれません。たとえば、故障に対する備えを車輌代に回して、2016年くらいのお手頃な価格帯の60系ハリアーを手に入れるというのも1つの方法です。
オルタネーターは、車にとって重要な部品の1つです。オルタネーターが故障したり不具合やトラブルを起こしたりすると、車を動かせなくなる場合もあります。今回は、オルタネーターの概要や仕組み、ダイナモとの違い、トラブルの前兆などについて解説します。オルタネーターについて調べている方や重要性を知りたい方は参考にしてみてください。 オルタネーターとは オルタネーターは、いわば「発電機」です。車は、エンジンの始動、カーオーディオ・カーナビ、ヘッドライト、ルームランプなど、ほとんどの部品で電力を使っています。そのため、車を動かしたり安全に運転したりするためには、電力が欠かせません。その電力を生み出す装置がオルタネーターです。 オルタネーターの仕組み オルタネーターは、エンジンの回転がプーリー(滑車)に伝わり、コイルの中にある電磁石が回転することで発電します。また、発電した交流電流は、オルタネーターの「整流器」を通じて直流電流に変換され、バッテリーに充電されます。つまり、オルタネーターは、「発電機」と「整流器」で構成されている部品です。 オルタネーターとダイナモの違い オルタネーターと同じ発電機の役割をもつ「ダイナモ」という部品があります。 ダイナモもオルタネーターと同じようにエンジンの回転を利用して発電する部品ですが、ダイナモが発生させる電力は直流電流です。ただし、ダイナモはエンジンの回転が上がらないと十分に発電できません。そのため、オルタネーターより発電効率が低い点がデメリットといえます。 また、オルタネーターのほうが簡単な構造のため、現在ではオルタネーターが発電機の主流として扱われています。 オルタネーターのトラブルの種類 オルタネーターは、走行距離が伸びたり、時間が経過したりすると劣化したり故障したりします。ここからは、オルタネーターのトラブルの前兆を紹介します。ここで紹介するような症状が現れたときは、早めに点検し、必要に応じて修理や部品交換をしてください。 異音 エンジンルームから異音が発生した際には、オルタネーターが故障している可能性があります。エンジンルームから聞こえる異音の原因は点検しなければわかりませんが、「カラカラ」や「キュルキュル」などの異音がしたときは、回転する部品に異常が発生しているケースが多いです。そのため、エンジンルームから異音が聞こえたときは、早めにディーラーや整備工場などに車を持ち込んで点検してください。 電装品の異常 電装品の異常は、電気系統のトラブルや故障が原因です。つまり、オルタネーターが故障している可能性が考えられます。ライト類がチカチカしたり、オーディオなどの電装品に不具合があるときは、電気系統のトラブルの前兆であるため、早めに点検や修理をしましょう。 エンジン出力の低下 オルタネーターが故障すると、エンジンの出力が低下する場合があります。オルタネーターによって発電された電力は、エンジンを動かすのにも利用されています。そのため、オルタネーターが故障して発電できなくなると、エンジンの出力が低下するのです。エンジン始動時や加速時に違和感があるときは、車が動くうちに点検に出し、必要に応じて修理や部品交換をしましょう。 バッテリー警告灯の点灯 バッテリーの警告灯が点灯するのもオルタネーターの故障のサインの1つです。バッテリーの警告灯はバッテリー本体に異常が発生した際にも点灯しますが、バッテリーに関わる電気系統部品のトラブルや不具合でも点灯する場合があります。そのため、バッテリー警告灯が点灯したときは放置せず、早めにディーラーや修理工場に車を持ち込んで点検し、必要に応じて修理や部品交換をしましょう。 オルタネーターの寿命 オルタネーターは消耗品の1つです。そのため、いずれ交換しなければならない時期が訪れます。 オルタネーターは、構成部品の1つであるブラシの摩耗による接触不良やオルタネーター本体のショート、熱などにより寿命を迎えることが多いです。 一般的にオルタネーターの寿命は10年または10万キロといわれています。しかし、必ずしも10年または10万キロ耐えられるというわけではありません。車の使い方や動かす頻度などにより寿命は異なります。そのため、定期点検を受け、電気系統にトラブルがないか定期的にチェックすることがトラブルを防ぐポイントです。 オルタネーターの修理方法 オルタネーターのベアリングやベルトの不具合であれば、修理対応が可能です。しかし、オルタネーター本体が故障した場合は、部品を交換する必要があります。 故障した部位によって修理か部品交換かが変わるため、トラブルや不具合などがあるときはディーラーや整備工場などで点検してもらい、修理で対応するか部品交換するかを決めましょう。 オルタネーターの修理費用 オルタネーターの修理または部品交換の費用の目安は次のとおりです。 修理内容 費用 ベルト交換・ベアリング交換 数千円〜数万円 オルタネーター交換(新品) 数万円〜10万円程度 オルタネーター交換(中古品やリビルト品) 数万円 上記はあくまでも目安であるため、実際に交換する際は見積もりを取るようにしてください。 まとめ オルタネーターは、エンジンの回転を利用して電力を発生させる発電機で、車に不可欠な部品の1つです。オルタネーターが故障すると、最悪の場合車を動かすことができなくなります。トラブルの前兆がみられたときは、ディーラーや整備工場に点検を依頼しましょう。また、オルタネーターが正常に作動することを確認するためにも、定期点検はしっかり受けることをおすすめします。
ランドクルーザー80は1989年にデビューした高級志向のクロスカントリー車です。悪路走破性の高さはもちろんのこと、クラウンと遜色ない内装で人気を博しました。ランクルシリーズの絶大な信頼性もあり、2023年現在でも大人気の車種です。しかし発売開始が30年以上前のクルマ。心配なことは故障ですよね。この記事では80系ランクルでよくある故障箇所と修理費用を解説します。 80系ランクルのよくある故障箇所 30年以上前の旧車はどうしても故障・不具合が多くなるものです。ここからは80系ランクルのよくある故障箇所を紹介します。 ディーゼル噴射ポンプの不具合 燃料をエンジンに供給する噴射ポンプは経年劣化しやすい部分です。故障してしまうと、煙があがる、加速が鈍る、燃料が漏れる、エンジンがかからないなどの症状が発生します。 定期的なメンテナンスで不具合の発生を軽減することはできますが、噴射ポンプは常に高温にさらされるためどうしても劣化が進みやすい箇所です。 ラジエーターの故障 ラジエーターの一般的な寿命は12年ほどといわれています。ランクル80の場合、車齢が30年以上のものばかりのため、3回は交換する必要があります。定期的に交換していない場合は、腐食が進んでいるかもしれません。 ラジエーターのトラブルはエンジンの深刻な故障に発展する可能性があります。回転数の不調や水温計の異常が発生している場合は、ラジエーターの破損を疑いましょう。 エアコンの不具合 カーエアコンはエアコンガスを使用し冷風を作ります。このガスが漏れてしまうことが多くの不具合の原因です。また、コンプレッサーの汚れやエアコンガスの劣化なども考えられます。 汚れは定期的なメンテナンスで防げますが、タフな作りの80系ランクルといっても経年劣化は避けて通れません。 ドライブシャフトからのオイル漏れ ランクル80は、フロントアクスルに取り付けられたタイヤを曲げるために、グリス充填型のドライブシャフトが採用されています。近くにはギヤオイルで満たされたデフケースがあり、オイルがドライブシャフトに侵入しないようシールがつけられています。しかし、シールが経年劣化してしまうとオイルが漏れ出し、グリスが熱で溶けて漏れ出してしまうのです。結果、エンジンの焼きつきが起きたり、ステアリングホイールの動きが重たくなるなどのトラブルにつながります。 80系ランクル修理費はいくら? 万が一故障してしまった場合、各パーツでいくらくらい修理費がかかるのでしょうか。一例を紹介します。 修理内容 費用相場 ディーゼル噴射ポンプ 10万円〜 ラジエーター修理 6万円〜 エアコン修理 10万円〜 ドライブシャフト修理 7万円〜 一般的な車のメンテナンス費用は1年間に3〜5万円程度といわれています。しかし旧車の場合は経年劣化により高価なパーツ交換が必要になりメンテナンス費が跳ね上がることが多いです。日頃から丁寧にメンテナンスをしていれば劣化を遅らせることができるとはいえ、遠くない未来に修理・交換が必要になるでしょう。 80系ランクルの維持費が高いと思ったときの対処法 パーツの経年劣化による修理・交換は旧車を維持するうえで避けることはできません。新車や高年式の中古車よりもメンテナンス費が高くなってしまうものです。もし修理費を負担に感じたら手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。 ※2023年5月11日時点のデータです
ランドクルーザー60は1980年にデビューした現在でも人気の高いクロスカントリー車です。中には本格的なオフロードコースを走行する方もいるのではないでしょうか。しかし発売から40年以上経過しているクルマ。故障を心配する方も多いのではないでしょうか。この記事では気になる60系ランクルでよくある故障箇所と修理費用を解説します。 60系ランクルのよくある故障箇所 30〜40年前の旧車はどうしても故障・不具合が多くなるものです。ここからは60系ランクルのよくある故障箇所を紹介します。 ラジエーターの故障 ラジエーターの一般的な寿命は12年ほどといわれています。ランクル60の場合、車齢が30年以上の個体ばかりのため、3回は交換する必要があるでしょう。しかし中には定期的に交換していない方もいるかと思います。その場合は腐食しており壊れている可能性が高いです。ラジエーターが壊れてしまうとエンジンが壊れてしまいます。エンジン回転数の不調や水温計の異常はラジエーターの破損が原因かもしれません。 エンジンオイル漏れ エンジンオイル漏れの主な原因はパッキンの劣化です。過酷な環境を走行したり年式が古くなるとパーツに不具合が発生しやすくなり、エンジンオイルの漏れに繋がってしまいます。特に60系ランクルの場合は、オイルパンのパッキンがコルクでできています。一般的なコルクの素材はゴムや金属ですが、コイルの場合オイルが染みてにじんでしまい、オイル漏れが発生しやすくなります。 エアコンの不具合 カーエアコンはエアコンガスを使用し冷風を作っています。このガスが漏れてしまうと、さまざまな不具合が起こりやすくなります。また、コンプレッサーの汚れやガスの劣化もエアコンが故障する原因です。汚れは定期的なメンテナンスで防げますが、経年劣化への対策はなかなか難しいでしょう。タフな作りの60系ランクルとはいえ、エアコンの不具合は避けられない課題の1つだといわれています。 パワーウィンドウの故障 旧車でよく見られるのがパワーウィンドウの故障です。最近のクルマはモーターやギアの技術向上により故障率は低下していますが、30〜40年以上前の旧車の場合は経年劣化で故障する確率が高いといわれています。主な症状は、ガラス開閉時の異音や動作のもたつき、動作停止です。ガラスランチャンネル(窓枠ゴム)の劣化であればシリコンスプレーの吹きかけや洗浄で改善する場合もありますが、モーターやギアの経年劣化は整備工場などで見てもらいましょう。 60系ランクル修理費はいくら? よくある故障が発生したらいくらかかるのでしょうか。ここからは修理費用を見ていきましょう。 修理内容 費用相場 ラジエーター修理 6万円程度 エンジンオイル漏れ 3万円程度 エアコン修理 10万円〜※コンプレッサーが故障していた場合 パワーウィンドウモーター 3万円程度/1箇所 一般的なクルマのメンテナンス費用は1年間に3〜5万円程度といわれています。しかし旧車の場合は経年劣化により高価なパーツ交換が必要になりメンテナンス費が跳ね上がるかもしれません。日頃から丁寧にメンテナンスをしていれば劣化を遅らせることはできますが、将来的には必ず交換する必要があります。 60系ランクルの維持費が高いと思ったときの対処法 パーツの経年劣化による修理・交換は旧車を維持するうえで避けられません。新車や高年式の中古車よりも、メンテナンス費がどうしても高くなってしまいます。あまりにも修理費を負担に感じるようであれば、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。 一般的な買取店では故障車の査定額は低くなってしまいます。しかし旧車王であれば他社よりも高い価格で買取できます。なぜなら自社内でパーツ供給から修理・整備ができるため中間マージンがかからないからです。故障車の売却先に悩んだ場合は、ぜひ旧車王にご相談ください。。※記事の内容は2022年11月27日時点のデータです