旧車メンテナンス

クルマの足回りの修理にはいくらかかる?故障のサインや費用の相場を解説
旧車メンテナンス 2024.05.23

クルマの足回りの修理にはいくらかかる?故障のサインや費用の相場を解説

クルマの乗り心地や走行性能などに影響する足回りは、経年劣化や強い衝撃などによって壊れることがあります。故障のサインが見られた際に気になるのは、修理費用や依頼先です。今回は、クルマの足回りの故障のサイン・前兆・症状やおおよその費用の相場について解説します。 クルマの足回りの分類 「足回り」は1つのまとまった部品を指す言葉ではありません。さまざまな部品を総称して「足回り」と呼びます。ここでは、「足回り」に含まれる主な部品を紹介します。 サスペンション サスペンションは、乗り心地を安定させ、路面からの衝撃を吸収する緩衝部品です。 さまざまな部品によって構成されているだけでなく、いくつかのタイプが用意されており、クルマによってサスペンション形状や構造、構成部品などが異なります。 数多くの部品で作られているサスペンションにおいて、乗り心地や走行性能などに影響する主な部品は、コイルスプリングとショックアブソーバー(ダンパーともいわれる)です。これらの部品が壊れたり劣化したり破損したりすると、乗り心地の悪化や路面の衝撃がダイレクトに乗員に伝わるなどの問題が起こります。 ボールジョイントブーツ ボールジョイントブーツは、部品のつなぎ目であるジョイント部分に取り付けられています。ゴム製のため、時間の経過とともに劣化して割れたり切れたりすることがあり、定期的な点検や交換が必要です。 ブレーキ ブレーキは、クルマを減速させたり停止させたりする重要な部品です。ホイールとともに回転するブレーキローターにブレーキパッドを押し付けることで制動力を発揮します。摩耗する部品であるため、定期的な点検や部品交換が必要です。 タイヤ・ホイール 路面と接地している唯一の部品がタイヤです。そのタイヤを取り付ける部品をホイールといいます。 タイヤは、路面との摩擦によって、「走る」「曲がる」「止まる」というクルマの基本性能を発揮します。走行すると摩耗する部品のため、定期的な点検や交換、均等に摩耗させるためのローテーションなどが必要です。 ホイールはタイヤを取り付けている部品で、クルマの走行性能にも影響します。足元のホイールが軽いほどフットワークが軽くなるため、快適な走行を目的として交換する人も多いです。 クルマの足回りの故障のサイン 足回りが故障する前兆として、各部品から異音が発生します。ここからは、それぞれの部品が故障前にどのような異音を発するのか紹介します。 サスペンションはギシギシ・キュキュ サスペンションに不具合やトラブルが起きると、きしむような音が聞こえたり、段差を通過した際に“ガタン”という強い突き上げを感じたりします。 ボールジョイントブーツはコトコト・ゴトゴト ボールジョイントブーツが割れたり切れたりするとコトコトもしくはゴトゴトという音が聞こえます。操作を止めると音も止まるため、走行中のみ異音が聞こえる場合はボールジョイントブーツが故障している可能性が高いでしょう。 ブレーキはキー・シャリシャリ ブレーキは、ローターとパッドの取り付けパーツがダイレクトに当たると、キーという音やシャリシャリという音が聞こえます。十分に減速できなくなったり停止できなくなったりするため、定期的な点検と部品交換が必要です。 ホイールのハブベアリングはゴー 走行中にゴーという異常な音が聞こえた場合は、ホイールを車体に取り付けるハブベアリングが故障している可能性が高いです。放っておくと、乗り心地が悪化したり燃費が悪くなったりします。 さらに、ホイールが外れやすくなるため、安全運転が困難になります。このような症状が現れた場合は、安全な場所にクルマを止めてホイールをチェックしてください。 クルマの足回りの修理費用の相場 ここからは、足回りを修理する際のおおよその費用について解説します。なお、車種や使われている部品などによって費用が大きく異なるため、実際に修理に出すときは、複数の業者から見積もりを取って費用を比較するとともに修理内容を確認してから依頼先を決めましょう。 サスペンションは5万円~ サスペンションの修理費用は故障した箇所によって修理費用が異なります。コイルスプリングだけを修理・調整した場合は、5万円程度で済むでしょう。しかし、サスペンションのユニットすべて(コイルスプリングやショックアブソーバーなど)を交換すると、10万円以上かかります。 ボールジョイントブーツは1万円〜 ボールジョイントブーツは、交換する箇所によって費用が異なります。1個あたり1万円〜が相場です。 ブレーキは2万円〜 ブレーキパッドだけを交換するのであれば、〜2万円程度が相場です。ただし、ブレーキローターもあわせて交換した場合は、10万円以上かかるでしょう。 タイヤ・ホイールは5万円〜 タイヤを交換する場合は、4本5万円〜(1本あたり1万円程度)で交換が可能です。ただし、タイヤの銘柄やブランドによってタイヤ交換費用は大幅に異なります。 パンク修理で済む場合の費用は、2,000円程度です。 ホイールは、傷だけであれば修理しないという人もいます。ただし、タイヤが取り付けられないほど損傷している場合には修理や交換が必要です。費用はホイール1本あたり1万円〜かかるでしょう。 クルマの足回りの修理の依頼先 足回りの修理は、専門的な知識や技術、専用ツールなどが必要なため、業者に修理依頼をしたほうがよいでしょう。ここからは、足回りの修理依頼先について紹介します。 ディーラー ディーラーでは、高い品質や技術で修理してくれるだけでなく、ブランドごとに定められている基準に則って調整してくれます。そのため、修理の質にこだわるのであれば、ディーラーや販売店で修理するとよいでしょう。 整備工場 整備工場は、さまざまな車種に対応しているといったメリットがあります。また、整備士の技術次第では、ディーラーと同等以上のクオリティで仕上げてもらえる場合もあるでしょう。ただし、整備工場にどのような整備士が在籍しているかはわからないため、整備工場に依頼する場合は評判を調べたり、そもそも修理対応が可能か確認したりすることが重要です。 カー用品店 カー用品店に修理を依頼するメリットは、費用を抑えられることです。また、部品交換をする際にどの部品を使うか選べるのも嬉しいポイントです。取り付けたり交換したりする部品にこだわりたいときはカー用品店での修理や交換を検討するとよいでしょう。 クルマの足回りの修理にかかる期間 足回りの修理にかかる時間は、修理する箇所によって異なるため、依頼前にどのくらいの時間が必要なのか確認しましょう。 タイヤのパンク修理であれば、1時間程度で完了しますが、サスペンション交換だと数日程度かかるケースが多いです。このように修理する箇所によって期間が異なるため、修理依頼をするときは時間も確認しておくことが大切です。 まとめ クルマの足回りは、走行性能や乗り心地などに影響する重要な部分です。そのため、少しでも異常・違和感を感じたときや不具合の初期症状が現れたときは、早めに点検してもらい、故障や損傷などをしてないか確認してもらいましょう。

クルマのパワーウィンドウが故障したらどうすればいい?修理内容や依頼先などを解説
旧車メンテナンス 2024.05.21

クルマのパワーウィンドウが故障したらどうすればいい?修理内容や依頼先などを解説

手動で開閉する窓ガラスを採用しているクルマもありますが、多くの乗用車には電動で開閉するパワーウィンドウが使われています。このパワーウィンドウが故障すると開閉ができなくなったり、ガラスが落ちてしまったりすることがあるため、異常にはいち早く気づくことが重要です。 今回は、パワーウィンドウが故障したときに起こる症状や故障の種類、修理を依頼先について解説します。 車のパワーウィンドウの故障の種類 ここでは、パワーウィンドウの主な故障について紹介します。 スイッチの異常 スイッチが故障すると、パワーウィンドウが作動しなくなります。指先で上げ下げするスイッチの破損や内部の回路に異常が発生すると、パワーウィンドウが動きません。スイッチを操作したときの反応が鈍くなったり、操作しても動かなかったりする症状が現れたら、スイッチが故障している可能性が高いです。 レギュレーターの異常 レギュレーターは、パワーウィンドウのモーター動力を開閉動作に変換するパーツです。レギュレーターが故障すると、モーターの動力が窓ガラスに伝わらなくなるため、開閉操作ができなくなります。モーターが動く音は聞こえるものの、開閉しないときはレギュレーターが故障している可能性が高いです。 モーターの異常 モーターに異常が発生するとパワーウィンドウの開閉ができなくなります。スイッチを操作しても何も反応がないときはモーターが故障している可能性が高いです。 ガラスランチャンネルの劣化 ガラスランチャンネルは、窓ガラスを挟むように取り付けられているゴム部品です。ガラスランチャンネルが劣化すると、パワーウィンドウ開閉に支障をきたす場合があります。パワーウィンドウが完全に閉じなかったり、開けるときに引っかかるような異音が発生したりするときは、ガラスランチャンネルが劣化している可能性が高いです。 パワーウィンドウの故障の応急処置 パワーウィンドウの応急処置は「閉めること」です。オートやマニュアル操作で閉めた後は開けないようにし、ディーラーや整備工場にクルマを持ち込みましょう。 もし、パワーウィンドウが開いたまま閉まらなくなってしまったときは、早急に修理可能な工場にクルマを持ち込んでください。開けたままにしておくと、盗難にあったり車内が雨で濡れたりする可能性があります。 ビニールやガムテープなどで塞ぐ人もいますが、窓は周囲の交通状況を把握するという重要な役割を担っているため、視界を妨げる応急処置はおすすめできません。 パワーウインドウの修理の依頼先 ここからは、修理依頼できる場所と特徴について解説します。 ディーラー ディーラーでパワーウィンドウの修理ができます。また、正規品を使って修理するため、修理後のトラブルを最小限に抑えられることが特徴です。 整備工場 整備工場でも修理可能です。整備工場では車種を選ばず、修理や点検を行っています。ただし、クルマによっては、部品の取り寄せや修理に時間がかかる場合があるため、事前に修理が可能か、修理期間がどのくらいかかるかなど確認しておくとよいでしょう。 カー用品店 点検や車検などを実施しているカー用品店でも修理できる場合があります。ただし、すべてのカー用品店で修理できるとは限りません。カー用品店に依頼する場合は、修理が可能かどうか事前に確認しましょう。 パワーウインドウの修理費用の相場 修理費用は故障箇所によって異なります。ただし、どの場所であっても、電装品の修理または交換をする必要があるため、数万円程度はかかるでしょう。 パワーウインドウは自分で修理できる? クルマの整備や電装品に関する知識や技術などがあれば、自分でパワーウインドウの修理はできます。ただし、作業に不安がある場合は、業者に修理を依頼したほうがよいでしょう。 パワーウインドウの寿命はどれぐらい? パワーウィンドウの寿命はおおよそ13〜15年前後といわれています。ただし、操作頻度やクルマの使い方、使用環境によって寿命が異なるため、異常が現れたら無理に使わずに修理を依頼しましょう。 まとめ パワーウィンドウは、電気部品を使っているため、不具合やトラブル、故障などが発生しやすい箇所です。故障する前には、動きが鈍くなったり、スイッチ操作をしても反応がなかったりするなどの前兆がみられます。そのため、少しでも違和感や異常に気がついたら、動かなくなる前に点検してもらい、必要に応じて修理や部品交換をしてもらいましょう。

クルマのライトの修理はどこに依頼すればいい?自分で修理しても問題ない?
旧車メンテナンス 2024.05.21

クルマのライトの修理はどこに依頼すればいい?自分で修理しても問題ない?

走行中の飛散物や事故などによってクルマのライト類が損傷した場合、早めに修理しなければなりません。今回は、クルマのライトが損傷したときの修理の依頼先、費用の相場、交換方法に加えて、ライト類の修理をしなかったときのリスクについて解説します。ヘッドライトが傷ついてしまった方や修理を考えている方はぜひ参考にしてみてください。 ヘッドライトの修理の依頼先 クルマのライト類のなかでも損傷しやすいのは、クルマの前方に取り付けられているヘッドライトです。ここでは、ヘッドライトが損傷した場合の修理の依頼先について紹介します。 ディーラー ヘッドライトの修理の依頼先として最初に思い浮かべるのは、クルマを購入したディーラー(販売店)ではないでしょうか。 クルマの修理や点検・整備、車検などを実施しているディーラーではヘッドライトの修理も受け付けています。また、純正品を用いて修理するため、安心してクルマを預けられるでしょう。 ただし、純正品を使用する場合には費用が高額になりやすい傾向があります。そのため、ディーラーに依頼する際には、事前に見積もりを取って整備工場やカー用品店と費用を比較したほうがよいでしょう。 整備工場 整備工場は、その名前のとおりクルマの整備や修理を専門としており、ヘッドライトの修理や交換を依頼できます。また、中古品を使った修理によって費用を抑えられます。 ただし、ヘッドライトの交換や修理を依頼する場合は、法令で定められている光軸調整を実施してくれるかどうかを確認しておくことが重要です。部品交換だけで済ませる整備工場に依頼すると、整備不良で車検に通らなくなる可能性があるため、慎重に依頼する工場を選びましょう。 カー用品店 カー用品店でも、ヘッドライトの修理や交換に対応している場合があります。すべてのカー用品店で実施しているわけではありませんが、車検を実施していたり、点検・整備を行っているカー用品店であれば、ヘッドライトの修理や交換も受け付けているでしょう。 カー用品店に依頼するメリットは、好みのバルブ(電球)やライトに交換できることです。また、カー用品店に依頼するときは、整備工場と同様に光軸調整や法律に則ったバルブに交換してくれるかなどを確認してから依頼先を選びましょう。 ガソリンスタンド 車検や点検・整備を実施しているガソリンスタンドでは、ヘッドライトの修理や交換が可能です。ただし、バルブ交換のみ対応しているところもあるため、ヘッドライトそのものが損傷している場合は、受け付けてもらえない可能性があります。ガソリンスタンドに依頼する際には、どこまで対応可能なのかをあらかじめ問い合わせておきましょう。 ヘッドライトの修理費用の相場 ヘッドライトの修理費用は、バルブ交換、レンズの修理、本体交換など、場所と内容によって異なります。修理内容別の費用相場は以下のとおりです。 ・バルブ交換:1,000円〜1万円程度・レンズの修理(ヘッドライトのヒビや割れ):1万〜5万円程度・ヘッドライトユニットの交換:3万円程度〜 ヘッドライトの修理は自分でできる? ヘッドライト交換は、基本的に部品を取り外して付けるだけの作業であるため、自分でも実施できます。 ただし、ヘッドライトを交換した際には光軸調整も必要です。この光軸調整には、専門知識が必要で、なおかつ車検の合否にも影響するため、慎重に行わなければなりません。 どのように調整すればいいのかわからない場合は、ディーラーや整備工場に依頼したほうがよいでしょう。 ヘッドライトの修理・交換にかかる期間 ヘッドライトの修理や交換にかかる期間は、短くて数分、長いと数日程度です。バルブ交換だけであれば、数分で作業が完了します。しかし、ヘッドライトユニットそのものを交換する際は部品の取り寄せや脱着、光軸調整が必要なため、数日かかる場合があります。 そのため、見積もりをとったときに、修理期間も合わせて確認しておきましょう。また、ヘッドライトの修理や交換に日数がかかる場合は、代車を用意できるかも確認しておくことが大切です。 ヘッドライトの破損を放置するのは違反になる? ヘッドライトをはじめとするライト類の破損や球切れなどをそのままにしておくのは整備不良(違反行為)とみなされます。そのため、破損や球切れに気づいたら早めに修理や交換をしてください。 また、ヘッドライトやテールランプなどのライト類が故障していたり不具合が起きていたりすると、走行中に周囲の交通に危険を及ぼす可能性があります。安全にクルマを走らせるためにも、ライト類の破損は放置にしないようにしてください。                                           ヘッドライトの修理費用を抑える方法 ヘッドライトの修理費用を抑える方法の一例は、以下のとおりです。         ・メーカー保証を利用する・複数の業者から見積もりを取る・中古品やリビルト品を使う・保険で直すなど 上記の方法を利用すると、出費を抑えられます。ただし、それぞれにメリットやデメリットがあるため、ディーラーや整備工場の担当者と相談しながらどの方法で修理するか決めましょう。 ヘッドライトの交換が必要になるケース ヘッドライトやテールランプなどのライト類は、故障や損傷だけでなく、光量が減少してきたときにも交換が必要です。夜間の走行中に前方が見えにくいと感じたときは、一度ディーラー・販売店や整備工場などに相談するとよいでしょう。 まとめ ヘッドライトやリアコンビランプなどのライト類は、不具合やトラブルが発生すると整備不良として取り締まられたり、車検に合格できなかったりします。このようなことから、ライト類にトラブルが発生したら、早めにディーラーや整備工場などに相談して対処することが重要です。

タイミングベルトの交換費用はどのくらい?交換時期や交換しなかった場合の不具合も紹介
旧車メンテナンス 2024.04.16

タイミングベルトの交換費用はどのくらい?交換時期や交換しなかった場合の不具合も紹介

クルマにはさまざまな部品が使われており、メンテナンスや交換を怠ってしまうと、トラブルや故障の原因となります。今回は、メンテナンス・交換部品の中でも長期的な間隔で交換が必要なタイミングベルトの交換費用について解説します。また、交換しない場合のトラブルや不具合もなどもあわせて解説するため、タイミングベルトの不調について知りたい方は参考にしてみてください。 タイミングベルトの交換費用 タイミングベルトの交換には、部品代と工賃がかかります。タイミングベルトそのものの部品代はそれほど高くありません。しかし、エンジンの一部を分解するなど手間がかかるため、工賃が高くなります。ここでは、部品代と工賃のおおよその目安を紹介します。あくまでも目安であり、車種やエンジンの型式によってタイミングベルト交換費用が異なるため参考程度に考えてください。 軽自動車 軽自動車のタイミングベルト交換費用は、次のとおりです。 ・部品代:2,000円〜5,000円程度・工賃:2万〜3万円程度合計:2万2,000円〜3万5,000円程度 また、タイミングベルトの交換と同時に取り替える部品は次のとおりです。 ・タイミングベルトテンショナー、プーリー など さらに、エンジンの一部を分解してタイミングベルトを交換する際に、あわせて交換する可能性がある部品は次のとおりです。 ・ウォーターポンプ・クランクシャフトやカムシャフトのオイルシール・プーリー類・その他ベルト類 など なお、車種や交換部品などによって費用は異なります。 普通自動車 普通自動車のタイミングベルト交換費用は、次のとおりです。 ・部品代:2,000円〜1万円程度・工賃:2万円〜4万円程度合計:2万2,000円〜5万円程度 また、タイミングベルトの交換と同時に取り替える部品は次のとおりです。 ・タイミングベルトテンショナー、プーリー など さらに、エンジンの一部を分解してタイミングベルトを交換する際に、あわせて交換する可能性がある部品は次のとおりです。 ・ウォーターポンプ・クランクシャフトやカムシャフトのオイルシール・プーリー類・その他ベルト類 など 軽自動車と同様に車種や交換部品などによって費用は異なります。構造が特殊なクルマだとエンジンの着脱に数時間を要する場合もあるため、10万円程度に工賃が膨らむことも少なくありません。詳細を知りたい場合には、ディーラーや整備工場で見積もりしてもらいましょう。 タイミングベルトの交換時期 タイミングベルトの交換時期は、一般的に10万kmといわれています。ただし、この距離はあくまでも目安のため、10万kmまで異常なく使い続けられる保証はありません。サーキット走行や長距離ドライブを頻繁に楽しんでいる場合には、目安よりも早くタイミングベルトが劣化する可能性が高いです。 また、走行距離だけでなくベルトの劣化の状態によって交換時期は変わるため、定期的な点検を欠かさず行い、劣化や不具合をいち早く見つけましょう。 タイミングベルトの消耗の確認方法 タイミングベルトは、自分で劣化や消耗をチェックするのが難しい部品です。カバーで覆われていたり、エンジンルームの奥に位置していたりするため、見つけられないことがあります。また、ベルトが見つかっても、どのような状態が正常で、どのようになっていたら劣化・消耗しているのかについては、整備のプロでなければ見抜けない可能性が高いです。 タイミングベルトの状態は定期点検のときにプロに見てもらうことをおすすめします。 タイミングベルトを交換しないとどうなる? タイミングベルトを交換しない場合、クルマに不具合が起きたり故障したりします。ここでは、タイミングベルトを交換しなかった場合に起きるトラブルや不具合の代表例を紹介します。 エンジンの出力が低下する タイミングベルトを交換しなかった場合、エンジンの出力が低下する可能性があります。タイミングベルトは、燃焼室と吸排気ポートを遮断するバルブを適切なタイミングで開閉させる役割をもつベルトです。そのため、タイミングベルトが劣化したり消耗したりすると、バルブの開閉のタイミングが狂ってしまい、エンジンの出力が低下する可能性があります。 エンジンが停止する タイミングベルトを交換せずに放置しておくと、ベルトが切れてエンジンが停止する可能性があります。タイミングベルトは、ゴム製の部品です。そのため、時間の経過とともに硬化したりひび割れたりするなどの劣化が進みます。この劣化を放置しておくと、いつかベルトが切れてエンジンが停止してしまいます。 エンジン内部にダメージが加わる タイミングベルトが劣化したり切れたりすると、エンジン内部にもダメージが加わります。 タイミングベルトは、クランクシャフトやカムシャフトなど、エンジンの作動に関わる重要な部品と連動しています。そのため、タイミングベルトにトラブルが起こるとエンジンの調子が狂い、内部に予期せぬダメージが加わります。万が一エンジン内部が故障すると、タイミングベルトの交換よりも高額な修理費用がかかる可能性が高いため、適切な時期にタイミングベルトを交換しましょう。 タイミングベルトへのダメージを最小限に抑える方法 タイミングベルトの劣化や損傷がひどい場合には、一般的な交換時期より早めに交換する必要があります。ここでは、タイミングベルトの交換頻度を最小限に抑えるための注意点を紹介します。 エンジンオイルと冷却液を定期的に点検・交換する エンジンオイルや冷却水の点検や交換を定期的に実施しましょう。タイミングベルトは、ゴム製の部品であるため、熱によって劣化が進みやすくなります。エンジンオイルや冷却水の点検や交換をしなかった場合、エンジンや各部品の冷却効率が下がり、ベルトへダメージを与えてしまうことになります。 そのため、冷却関係(エンジンオイルや冷却水など)のメンテナンス・点検・部品交換は必ず実施しましょう。 エンジンへの浸水を防ぐ エンジンが浸水すると、ベルト類をはじめ、さまざまな可動部品の劣化が進み、トラブルや不具合の原因となります。そのため、アンダーパスの通過や豪雨などによる浸水には注意しましょう。もし、クルマが浸水してしまったら、まずディーラーや整備工場などに相談し、必要に応じてレッカー移動することをおすすめします。 浸水したクルマを無理に動かそうとすると、不具合の範囲が拡大したり、クルマが故障したりするため、無理に動かさないようにしましょう。 エンジンに負荷がかからないように走行する エンジンの回転と連動しているタイミングベルトは、エンジンに負荷がかかる運転をすると、劣化したり消耗が激しくなったりします。そのため、急加速、急発進、急停止などの操作はなるべく控えましょう。丁寧に運転していると、タイミングベルトへのダメージが軽減されるだけでなく、タイヤの偏摩耗を防ぐことができ、燃費も向上します。 まとめ タイミングベルトは、クルマに必要な部品の1つで、定期的に交換しなければなりません。一般的な交換時期は、10年や10万kmといわれますが、クルマの使い方や走行距離によって適切な時期は異なります。 そのため、点検を定期的に受け、タイミングベルトの摩耗や劣化がないか合わせて確認してもらい、トラブルや不具合が起きる前にタイミングベルトを交換しましょう。

車のスタビライザーとは?構造・セッティング・交換時期の目安などを解説
旧車メンテナンス 2024.02.13

車のスタビライザーとは?構造・セッティング・交換時期の目安などを解説

車のスタビライザーは、走行性能に影響するパーツの1つです。そもそもスタビライザーとは、どのような役割をもつ部品なのでしょうか。今回は、スタビライザーの機能やセッティングによる走りの違い、スタビライザーの交換などについて解説します。スタビライザーについて調べている方や車の走行性能について知りたい方は参考にしてみてください。 スタビライザーとは スタビライザー(stabilizer)は、日本語で「安定板・安定器・安定剤」など、“安定”を意味する言葉です。その言葉のとおり、車におけるスタビライザーは、車の走りを安定させる部品となります。 車の走りを安定させる部品は他にもあり、それぞれが異なる役割をもちます。その中の1つであるスタビライザーは、コーナリング時の車の傾きを安定させる役割を担う部品です。つまり、車のロールをコントロールする部品なのです。 スタビライザーは、装着されている車と装着されていない車があります。また、ユーザーが求める走行性能に応じてスタビライザーを強化したり、弱めにセットしたり、取り外したりする場合もあります。 スタビライザーは、金属の棒でできており、左右の足まわり構成部品とつながっています。形状は、U字型やコの字型が一般的です。また、本体のロッド/バー、足まわり構成部品との接続部分であるスタビライザーリンク、固定部分に取り付けられるゴム部品のブッシュの3つで構成されています。 スタビライザーのセッティング 車のコーナリング特性は、スタビライザーの前後のセッティング次第で変化します。ここでは、スタビライザーのセッティングによるコーナリング特性を解説します。 コーナーで外側に膨らみにくくしたい場合 コーナリングの際に車が外側に膨らみすぎてしまうアンダーステアの場合は、スタビライザーを次のようにセットすると抑えられます。 前輪:弱め後輪:強め コーナーで内側に入り込みすぎてしまう場合 コーナリングの際に内側に入り込みすぎてしまうオーバーステアの傾向がある場合は、スタビライザーを次のようにセットすると解消されます。 コーナリング初期のオーバーステア:前輪のスタビライザー強めコーナー立ち上がり(駆動力をかけたとき)のオーバーステア:後輪のスタビライザー強め 駆動力が強すぎて膨らんでしまう場合 ステアリングを操作して前輪は曲がろうとしているのに、後輪の駆動力に押し出されて外側に膨らんでしまうプッシュアンダーステアの場合は、スタビライザーを次のようにセットします。 前輪:弱め後輪:弱め ステアリングの反応を向上させたい場合 ステアリングの応答性を向上させたい場合には、スタビライザーを次のようにセットします。 後輪:強め 未舗装路やオフロードを走る場合 未舗装路やオフロードを走行する場合は、コーナリング時の安定性よりもサスペンションそのもののストロークを活かした走りが求められます。そのため、未舗装路やオフロードを走るときは、スタビライザーを取り外し、左右のサスペンションがストロークするようにして、凹凸路面での追従性を高めます。 スタビライザーの交換の必要性 スタビライザーは、コーナリング性能に不満があるときに交換する場合があります。そのため、現在のコーナリング性能に不満がないのであれば交換する必要はないでしょう。なお、ブッシュが劣化したり、スタビライザーの構成部品が破損したりしたときは、パーツの交換が必要です。 スタビライザーの交換のタイミング スタビライザーを交換する時期は、ゴム部品のブッシュが劣化したりひび割れたりしたときなどです。また、直進安定性が悪くなったり、コーナリング時の応答性や追従性が悪化してきたときもスタビライザーの交換時期といえるでしょう。交換が必要かどうかは、ディーラーや整備工場などに相談した上で決めることをおすすめします。 スタビライザーの交換費用 スタビライザーを交換する際にかかる費用は、部品代と工賃の合計です。部品代の相場は、ロッドが1本あたり1万5,000円程度、リンクが2本セットで1万円程度、ブッシュ類が数千円となっています。そのため、前後のスタビライザーを交換した場合の総費用は5〜8万円程度でしょう。 スタビライザーは自分で交換できる? スタビライザーは、自分で交換できます。交換の大体の手順は次のとおりです。 1.車を平坦な場所で停めてジャッキアップする(ジャッキアップの際は車体落下防止措置を必ずしてください)2.左右のタイヤを外す3.リンクとブッシュを取り外す4.スタビライザーを取り外す5.新しいスタビライザーを取り付ける6.リンクとブッシュを取り付ける7.左右のタイヤを装着する8.ジャッキをリジットラックを取り外しジャッキで車を下ろす 交換手順からもわかるように、スタビライザーは自分で交換できるものの、工具やスペースが必要です。 そのため、工具や交換するためのスペースを用意できない場合、作業に不安がある場合は、無理に自分で交換せず整備工場やカスタムショップに持ち込んで交換してもらいましょう。 スタビライザーの注意点 スタビライザーの交換やセッティングでは、サスペンションとのマッチングが重要です。そのため、サスペンションを交換している場合には、サスペンションに合ったスタビライザーをセッティングしなければなりません。 また、純正で装着されているスタビライザーは、純正サスペンションとのマッチングやコーナリング性能を考慮してセッティングされているため、スタビライザーだけを交換すると乗り心地が悪化する可能性もあります。 スタビライザーの交換やセッティングをするときは、サスペンションとの相性も考えながら行いましょう。 まとめ スタビライザーは、車のコーナリングを安定させるための重要なパーツです。コーナーでの走行に不満がある場合はスタビライザーの交換・セッティングでコーナリング性能が改善する場合があります。ただし、サスペンションとの相性によっては、乗り心地が悪化する可能性があるため、交換やセッティングをする際はサスペンションとのマッチングを考えながら慎重に行いましょう。

エンジンのオーバーホールとは?意味や内容などを解説
旧車メンテナンス 2024.02.13

エンジンのオーバーホールとは?意味や内容などを解説

機械の分解・洗浄・部品交換・修理などを意味する「オーバーホール」は、車や時計をはじめ、さまざまな業界で使われている言葉です。それでは、車のエンジンのオーバーホールとは、どのような意味なのでしょうか。 今回は、車のエンジンのオーバーホールでは何をしているのか、どのような効果が期待できるのか、メリット・デメリットについて解説します。エンジンのオーバーホールについて調べている方やオーバーホールを考えている方は参考にしてみてください。 オーバーホールとは オーバーホールとは、機械を分解・洗浄し、再度組み立てて本来の性能を取り戻すメンテナンスのことです。また、分解したときに不具合やトラブルが見つかった場合は、修理や部品交換も行います。 エンジンのオーバーホールは、次の工程で実施されます。 1.車からエンジンを下ろす2.エンジンをパーツ状態になるまで分解する3.部品の洗浄をする4.不具合がある場合は修理や部品交換をする5.エンジンを組み立てる6.動作確認や調整7.車にエンジンを取り付ける このように、オーバーホールは大がかりなメンテナンスです。 オーバーホールに期待できる効果 エンジンのオーバーホールは、エンジンをパーツ単位になるまで徹底的に分解し、各パーツを洗浄するメンテナンスです。そのため、次のような効果が期待できます。 ・エンジン内に蓄積した汚れを徹底的に落とせる・エンジンが持つ本来の性能を取り戻すことができる・修理や部品交換によってエンジンの調子がよくなる オーバーホールのメリット 車のエンジンをオーバーホールするメリットとは何なのでしょうか。ここからは、エンジンオーバーホールの主なメリットを紹介します。 エンジンの調子がよくなる エンジンをオーバーホールすると、エンジンの調子がよくなります。オーバーホールでは、エンジンを分解・洗浄するため、エンジン内部の汚れが徹底的に除去され、エンジンの始動や回転がスムーズになります。 不具合やトラブルが発生しにくくなる エンジンのトラブルや不具合は、エンジン内部に蓄積した汚れや部品の劣化が原因の場合があります。エンジンのオーバーホールでは、エンジン内部の汚れを除去し、劣化した部品の交換・調整などをします。そのため、エンジントラブルや不具合が起きにくくなるのです。 エンジンの性能が回復する エンジンのオーバーホールをすると、エンジンの性能が回復します。 エンジンは、長年使うことによって、汚れが蓄積したり部品が劣化したりするだけでなく、部品同士の摩擦によって発生した隙間によって正常な爆発や回転運動ができなくなります。 汚れ・劣化・隙間によって、エンジンの出力が低下したり不具合・トラブルが起きたりするのです。オーバーホールでは、汚れの除去、部品交換や調整がされるため、長年の使用による汚れ・劣化・隙間をなくすことができます。そのため、エンジンの性能が回復します。 オーバーホールのデメリット 車のエンジンのオーバーホールには、デメリットもあります。ここからは、エンジンオーバーホールの主なデメリットを紹介します。 時間がかかる 車のエンジンのオーバーホールには時間がかかります。車からエンジンを下ろして、分解・洗浄・調整(必要に応じて部品交換)・組立をするため、最低でも数日はかかるでしょう。 また、オーバーホールのために車を預けている間は自分の車に乗ることができません。そのため、オーバーホールを依頼する際は代車を借りられるか確認しましょう。 費用がかかる エンジンのオーバーホールは、時間だけでなく手間もかかります。オーバーホールは、分解・洗浄・組立をできる整備士が手作業で行います。そのため、他のメンテナンスと比べて費用(工賃)が高額です。 オーバーホールができる整備士を探すのに苦労する エンジンは車の心臓ともいわれる重要な部品です。そのため、エンジンのオーバーホールができるベテラン整備士を探すのに苦労する場合があります。 エンジンのオーバーホールを考えているときは、オーバーホールの経験や実績があるか、どのような整備士がオーバーホールするのかなどを徹底的に調べてから依頼しましょう。 オーバーホールの費用 車のエンジンのオーバーホールには、一般的な点検や部品交換以上の費用がかかります。エンジンの種類や部品交換の有無などによって異なりますが、最低でも数十万円〜は必要でしょう。 エンジンのオーバーホールを考えているときは、オーバーホールの費用や所要時間、部品交換などが必要になった場合に最高でどのくらいの費用がかかる可能性があるかなどを事前に聞いてから依頼しましょう。 オーバーホールのタイミング 車のエンジンのオーバーホールは、次のような症状が発生したときに検討するとよいでしょう。 ・エンジンオイルの減りが早い・エンジンオイルがエンジンルームから漏れている・マフラーから白煙が上がる・エンジンの異音がする など これらの症状が起きたときはエンジントラブルが発生している可能性が高く、必要に応じて分解・部品交換・洗浄をする必要があります。 ただし、これらの症状が起きたからといって、必ずしもオーバーホールしなければならないというわけではありません。エンジントラブルが起きたときは、ディーラーや整備工場に車を持ち込み、トラブルの原因を明らかにしてから、修理するのかオーバーホールするのか判断しましょう。 まとめ 車のエンジンのオーバーホールは、エンジンを長持ちさせるために必要なメンテナンスの1つです。ただし、オーバーホールを実施するかどうかは、車の使い方や日頃のメンテナンス、エンジンの不具合やトラブルなどによって異なります。オーバーホールの必要性については、ディーラーや整備工場などに在籍しているベテラン整備士と相談して決めましょう。  

車の傷はタッチペンで直すことができる?直せる傷や手順を解説
旧車メンテナンス 2024.02.13

車の傷はタッチペンで直すことができる?直せる傷や手順を解説

車の引っかき傷や線傷をそのままにしておくと、見た目が悪かったり、部位によっては錆びたりすることがあるため、早めに直したいと考える方も多いのではないでしょうか。車についてしまった小さな傷は、タッチペンを使うことで手軽に修理できます。 今回は、タッチペンで直せる車の傷の種類や修理方法、よくある失敗例などについて詳しく解説します。費用を抑えつつなるべく早く修理したいがために、タッチペンで車の傷を修理をするときには参考にしてみてください。 タッチペンで直せる傷の特徴 車の傷にはさまざまなタイプがあり、タッチペンで直せるものと直せないものがあります。ここからは、タッチペンで直せる車の傷の特徴について解説します。 塗装部分だけが剥がれたもの 車の塗装部分が剥がれる程度に留まった傷は、タッチペンで直せる可能性が高いです。 車の塗装に使用する塗料は、いくつもの層で構成されています。そのため、塗装の表面部分の剥がれであれば、タッチペンで直すことができます。 もし、塗装が剥がれた部分からサビが発生してしまった場合は、サビを取り除いてからタッチペンで修理してください。また、サビが広範囲に広がってしまったり、穴が空くほどサビてしまっている場合には、タッチペンでは修理できません。ボディの鉄板部分まで傷ついている場合には、修理工場やディーラーなどに相談しましょう。 こすり傷・引っかき傷 こすり傷や引っかき傷の場合は、傷の深さによってタッチペンで修理できるかどうかが異なります。 塗装表面が傷つく程度の浅い傷であればタッチペンで修理できます。しかし、塗装表面だけでなく、ボディの鉄板部分や樹脂部分まで傷ついてしまった場合には、タッチペンでの修理は難しいでしょう。 タッチペン以外に必要な道具 タッチペンで傷の修理をする際には、タッチペンの他にも必要な道具があります。タッチペンで車の傷を修理する際に用意する道具は次のとおりです。 ・タッチペン(ボディカラーと同じ色)・マスキングテープ(修理部分以外が傷つくのを防ぐ)・シリコンオフ(脱脂するときに必要)・サンドペーパー(タッチペンで修理した部分の研磨に使う)・コンパウンド(修理した部分の磨きに使う)・ワックス(最終の磨き上げに使う)・タオルやマイクロファイバークロス(拭き上げや水気を取るときに使う) など いずれも、カー用品店やホームセンター、インターネット通販などで簡単に入手できます。 車の傷をタッチペンで消す手順 車の傷をタッチペンで修理する手順を紹介します。手順を省いたり、誤った順番で作業をすると、きれいに仕上がらなくなることもあるため注意してください。 1.下準備 下準備として、洗車をして車体の汚れをしっかり落とします。また、傷ついた際にできたささくれは取り除き、細かな傷はコンパウンドを使って消しておきましょう。 2.汚れやサビ落とし サンドペーパー(目安:600番)を折り曲げて傷の中の汚れやサビを落とします。このとき耐水サンドペーパーを使用するとしっかり汚れやサビを落とすことができます。 傷の中に汚れやサビが残っていると塗料がボディに乗らない場合があるため、汚れやサビはしっかり落としましょう。 3.脱脂 汚れやサビを落としたら、ボディの脱脂をします。シリコンオフを吹き付け、きれいなタオルなどでしっかり拭き取ってください。 4.マスキング タッチペンで塗装する部分以外を傷つけたり汚したりしないためにマスキングテープを使って傷の周囲をマスキングします。 5.タッチペンで塗装する いよいよタッチペンで塗装する工程となります。塗装するときは、タッチペンに付属している筆で点を打つように塗るのがポイントです。 また、一度に大量の塗料を塗りつけてしまうと液垂れや凹凸ができてしまう可能性があります。そのため、タッチペンで塗装する際は、一度塗ったら塗料が乾くのを待って、再び塗って乾燥させて、また塗るという重ね塗りをして、タッチペンで塗装した部分が周辺のボディより少し盛り上がるまでペイントするのがコツです。 少し盛り上がるまでペイントするべき理由は、塗料が乾燥すると体積が小さくなるためです。後で研磨してきれいに仕上げるためにも、重ね塗りをして周辺のボディより少し出っ張るくらいまでペイントしましょう。 6.乾燥 タッチペンで塗装した部分を完全に乾燥させます。 タッチペンを塗った部分の表面が乾くのにかかる時間は数十分程度です。ただし、季節や天候によって異なり、長ければ数時間かかる場合もあるため、時間に余裕をもって作業しましょう。 また、それだけの時間が経過しても、塗装の内部まで乾燥していないことがほとんどです。次の工程へ進むには、塗装した部分の内部まで乾燥するのを待つ必要があります。 塗装した部分が完全に乾燥するまでにかかる時間は、おおよそ1週間です。長いと感じるかもしれませんが、傷を修理するために必要な時間であるため、気長に待ちましょう。 7.マスキングを重ねる タッチペンで塗装した部分が完全に乾燥したら、最初にマスキングした部分にマスキングテープを重ねます。マスキングを重ねる理由は、この後の工程の研磨のガイドにするためです。重ねるマスキングの枚数は、3〜5枚が目安となります。 8.サンドペーパーでの研磨 サンドペーパーで研磨をしてタッチペンで塗装した部分の盛り上がりを重ねたマスキングの高さまで整えます。このときに使うサンドペーパーは、耐水ペーパーの1000番を使うとよいでしょう。また、サンドペーパーで研磨するときは、研磨パッド(硬めのスポンジ)を使うと均一に研磨できます。 9.コンパウンドで磨く マスキングテープを剥がし、細目のコンパウンドでタッチペンで塗装した部分とボディが平坦になるまで磨きます。平坦になったら、コンパウンドを極細に変えて再び磨き、最後に液体コンパウンド(鏡面)で磨いて仕上げます。 10.ワックスがけ 最後にワックスがけをして、塗装面の保護をしたら完成です。 タッチペンの選び方 タッチペンを選ぶときには、ボディカラーと同じ色を選びましょう。 シルバー、ブラック、ホワイト、ブルーなど、色の区分としては同じでも、パールが入っていたり、色の濃さが違ったりします。そのため、車に取り付けられているコーションプレート(車の詳細情報が記された金属の板)を見て、色番号を確認し、同じ色番号のタッチペンを選ぶことが大切です。 また、車のカタログや契約書などにもカラーコード(色番号)が記載されている場合もあるため、購入当時のカタログや契約書などを確認するのもよいでしょう。 タッチペンは、ディーラーやカー用品店などで購入できます。どちらで購入しても、カラーコード(色番号)が合っていれば問題ありません。金額は、ディーラーの方がカー用品店よりも高い傾向にあるため、少しでも出費を抑えたいのであれば、カー用品店で購入するとよいでしょう。 また、カー用品店であれば、タッチペンでの修理に必要な道具も合わせて購入できます。タッチペン以外の道具を持っていない場合は、カー用品店でタッチペンを含めたツール一式を揃えるのが効率的です。 車のタッチペンのよくある失敗 タッチペンを使った修理では、色がわずかに違っていたり、ペイントが完全に乾燥する前に研磨してしまったりするなど、失敗をすることもあるでしょう。 このような失敗をしたときは、塗料を薄める液剤を使ってペイントを落として塗装し直します。 ただし、塗料を薄める液剤を使いすぎると、直したい部分以外の塗装も落としてしまうことがあるため注意しましょう。また、液剤にはシンナーなどが使われているため、使用する際は通気性がよい場所で使用方法を守って使うようにしてください。 まとめ タッチペンは、車の塗装部分の傷の修理に使えるアイテムです。線傷や引っかき傷などを自分で直す際に使える便利なアイテムであるものの、使い方や手順を間違えると今まで以上に傷が目立ってしまうことがあるため、使用する際は、タッチペンの色や修理手順を間違えないようにしましょう。

ロードスターで故障しやすいのはどこ?故障してしまった時の修理費についても解説
旧車メンテナンス 2023.12.25

ロードスターで故障しやすいのはどこ?故障してしまった時の修理費についても解説

ロードスターは現在でも新車販売されている国産の小型スポーツカーとして、人気の高い車です。現行のND型でも登場は2015年で、すでに8年近くが経過しています。そろそろ長期使用による不具合も明らかになってきました。本記事ではロードスターの故障しやすい箇所と故障した際の修理費について解説します。 ロードスターのよくある故障箇所 ロードスターでよく見受けられる故障箇所は、主に以下の5箇所です。ここからは、よくある故障を一つずつ解説します。 エンジン 4代目ND型ロードスターでは、エンジン内部の汚れによる不調があるようです。。ND型ロードスターに搭載されるエンジンは直噴エンジンです。直噴エンジンは、燃焼効率が高い反面、ガソリンの燃焼によって発生するカーボンなどがエンジン内部に堆積しやすいことが欠点といわれています。。また、カーボンは吸気ポートやピストン室内に燃料を噴射するインジェクターなどにも堆積し、燃料の噴霧状態が悪化することによって、エンジン振動が大きくなったり、出力が低下したりするなどの現象が発生します。 3代目NC型ロードスターでは、冷却水に関するトラブルが頻繁に見受けられます。具体的には、電動ファン用のモーターが故障し、エンジンの冷却が正しくできなくなり、エンジンがオーバーヒートするといったケースがあります。 2代目NB型ロードスターでは、燃料ポンプの故障が多いようです。NB型ロードスターの燃料ポンプは寿命が短い傾向があります。この燃料ポンプが故障すると、正常な燃圧が得られなくなり、不具合が起きてしまいます。 エアコン エアコンの故障は、ND型ロードスターで頻繁に見受けられるといいます。 エアコンを構成するパーツの中でもコンプレッサーに異常が生じることは多くありません。しかし、コンプレッサー以外の部品の不具合によって異常が起こり、結果としてコンプレッサーの故障へと繋がっている事例があるようです。 このような故障の場合、コンプレッサーだけの交換では済まないために、修理費が高額になるケースもあります。 オルタネータ 車の発電機であるオルタネータは、エンジンの駆動力によって走行中に発電し、車の走行やライトの点灯、エアコン、オーディオなどが必要とする電力を発生させる重要なパーツの一つです。 そのため、オルタネータが壊れてしまうと発電ができなくなり、走行不能になる場合もあります。また、オルタネータで発電できなくなる前に、エンジンの回転をオルタネータに伝達するプーリー軸のベアリングが壊れることもあります。ベアリングが故障した場合、異音が発生するため、異常を感じたら早めに点検をしましょう。 他にもオルタネータには、スリップリングとブラシという消耗部品があります。これらの部品はいずれ故障やトラブルなどが発生することから消耗部品と考えておくとよいでしょう。 パワーウインドウ ロードスターのパワーウインドウのトラブルは、初代NA型からある不具合の代表例です。 ロードスターのパワーウインドウを動かすモーターやワイヤーなどのパーツは、ドア内部でむき出し状態になっているケースが多く、ドア内部に侵入した水分によって部品が錆びたり劣化したりしやすい環境となっています。そのため、突如パワーウインドウが動かなくなったり、ワイヤーが切れたり、異音が聞こえたりするという事例が多く報告されています。 ソフトトップの雨漏り ソフトトップは、布製の幌です。そのため、鉄板に塗装がされた他のボディパーツに比べれば外的環境に弱い部品といえます。 日差しが強い日中は紫外線に晒され、頻繁に開閉動作をすると擦れることがあるため、劣化は避けられません。 ソフトトップが劣化したり、切れたりすると、雨漏りが発生します。そのため、ソフトトップオープンカーであるロードスターを所有するときは、なるべく直射日光や雨風に晒される環境を避けて保管するとよいでしょう。 また、ソフトトップのオープンカーを楽しみたいのであれば、幌は、消耗品の一部として認識する覚悟も必要かもしれません。 ロードスター修理費の目安 ここまでに紹介した故障の修理費の目安は、以下のとおりです。あくまでも目安であるため、実際に修理が必要になった際には、修理を依頼するディーラーやサービス工場でまず見積もりをしてもらいましょう。 【エンジン】・NC型の電動ファンモーター交換:部品代3万円+工賃3万円=合計6万円低度・NB型の燃料ポンプ交換:部品代で3万円程度 【エアコン】・10万円〜20万円程度(交換部品によって修理費が異なります) 【パワーウインドウ】・1箇所につき2~3万円程度 【ソフトトップの雨漏り】・一般的な相場:約5万円~ ロードスターの維持費が高いと感じたら売却がおすすめ ロードスターの維持費が高いと感じたら、売却を検討するのも一つの方法です。 ロードスターは、世代によってリビルト品や中古部品などのパーツ確保が難しいことがあります。パーツの入手が困難で、修理代が高くなる場合には、売却を検討した方がよいでしょう。 旧車王(リペアマニア)なら故障者でも買取できる もし、故障したロードスターの修理費が高くなってしまい、手放そうと考えた場合、「リペアマニア」への売却がおすすめです。 リペアマニアは、旧車の買取を得意とするカレント自動車が自動車再生事業として運営しており、動かなくなった車も買い取ってもらえる点が大きな特徴です。 一般の自動車買取業者では、故障している車の価値は非常に低くなってしまいます。しかし、自動車再生を事業としているリペアマニアであれば、故障車であっても高く買い取ってもらえるため、故障したロードスターを売却するときにおすすめです。

車の塗装剥がれの修理費用と防止方法
旧車メンテナンス 2023.11.29

車の塗装剥がれの修理費用と防止方法

大切にしている車の塗装が剥がれてしまったら大きなショックを受けますよね。うっかり擦ってしまったり、ぶつけてしまったりと原因はさまざまですが、塗装が剥がれていると意外と目立ってしまうため、すぐに直したい!と思う人が多いことでしょう。しかし、車の塗装剥がれは自分で修理できるものなのでしょうか?それとも、専門業者に依頼するほうがいいのでしょうか?また、その場合、どこに依頼すればいいのでしょうか? この記事では、車の塗装剥がれについて、修理方法や専門業者、費用などについて詳しく解説します。 車の塗装剥がれの修理の依頼先と費用相場 車の塗装剥がれの修理の依頼先は、ディーラー、カーショップ、板金業者の3つです。それぞれの特徴や料金などについて詳しくみていきましょう。 ディーラー ディーラーの修理料金は高めに設定されているものの、塗装の仕上がりはよいでしょう。 ディーラーの主な仕事は自動車を売ることでありアフターケアやメンテナンスなどはサービスの一環で請け負っています。そのため、ディーラーは契約している板金工場に修理を依頼します。中間マージンがかかるため、修理費が高くなるものの、ディーラーが定める基準をクリアした腕の確かな工場で修理してもらえます。金額が高くなっても手間をかけたくない人におすすめです。 料金相場は、バンパーの部分塗装費で3万円〜6万円、バンパー全体は5万円〜1万円です。 カーショップ カーショップの多くは修理施設を併設しており、当日中に対応できる場合もあります。さらには、ディーラーや板金業者と比べて料金が安価な傾向があることもメリットです。 料金相場は、バンパーの部分塗装費で1万5,000円〜4万円、バンパー全体で3万5,000円〜7万円です。 板金業者 板金業者はカーショップよりも安価で修理可能な場合もありますが、塗装の仕上がりは板金屋の腕に左右されてしまうデメリットがあります。 ディーラーより料金が安い理由は中間マージンを取られないためですが、修理依頼する前に腕のいい板金業者を探す必要があります。1件だけでなく何件からも見積もりをもらったり、ネットの口コミなどで調べることをおすすめします。 なお、代車の貸し出しが可能かどうかは板金業者によって異なるため、事前に確認する必要があります。時間と手間はかかってしまうが、とにかく修理費を節約したいという方におすすめです。 料金相場は、バンパーの部分塗装費で1万円〜3万円、バンパー全体で2万5,000円〜5万円です。 車の塗装剥がれを自分で修理できるかどうかの判断基準 車の塗装修理には数万円以上の費用がかかる傾向があるため、多少の塗装剥がれなら自分で修理したいと考える方も多いでしょう。しかし、板金塗装は難しく、傷の程度や塗装の剥がれ具合によっては素人では修理できません。 飛び石で傷が付いた程度なら自分で修理できる可能性があります。 もし、クリア層より下のカラー層が剥がれてしまった場合は、ディーラーやカーショップ、または板金業者に依頼することをおすすめします。 車の塗装剥がれを自分で修理する方法 車の塗装剥がれを自分で修理修理する場合は、ダッチペン、マスキングテープ、サンドペーパー、スプレー、ローラーなどを使用します。それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。 タッチペン 細い傷や小さな傷であれば、タッチペンを使って補修できます。修理に取りかかる前に、タッチペン、マスキングテープ、耐水サンドペーパー、コンパウンド、清潔な布を用意してください。全部揃えても3,000円程度の出費で済むでしょう。ただし、タッチペンを使うと周りとの差が目立つ恐れもあるため、慎重な判断が必要です。 スプレー 大きな傷や塗装剥がれがある場合に向いているのがスプレーです。スプレーをする前にきちんと車体の汚れを落としておくことが大切です。そうしないと、色ムラができてしまったりブツブツができてしまったりします。スプレーの購入先はカーショップです。 ローラー・刷毛 スプレーと同様に大きな傷や広範囲の補修に向いているのがローラーと刷毛です。壁紙を塗っているのと同じ感覚で塗装できます。ただし、きれいに仕上げることが困難です。ローラーや刷毛で塗装すると、塗装剥がれがかえって目立つこともあります。 車の塗装剥がれを放置する問題点 車の塗装剥がれを放置すると、塗装が剥がれた部分から水分や汚れが侵入し、他の部分の塗装も剥がる恐れがあります。さらには錆などによって剥がれた部分がダメージを負い、最悪の場合はボディに穴が開いてしまいます。 大きなダメージを受けたボディはパーツ交換や板金が必要になるため、多額の修理費用がかかるでしょう。 また、車を下取りに出す際も査定のマイナス要因になります。 車の塗装剥がれの原因 車の塗装剥がれの主な原因は、傷、紫外線、汚れ、水滴の4つです。野外を走る車は当然ながら日光を浴びるため、紫外線の影響で塗装面が剥がれていきます。また、雨の日には水滴が付着し、水分が蒸発すると水に含まれる汚れのみが残るシミのようなイオンデポジットができます。このまま放置すると塗装を凹ませ、ウォータースポットと呼ばれる状態になってしまいます。 車の塗装剥がれを防ぐ方法 屋根付きガレージを所持しているのであれば、そこに駐車するだけで塗装剥がれを防げるでしょう。 屋根のない駐車場に停める場合は、ボディカバーをかけることによって紫外線、水滴、汚れがつかなくなるため、塗装を保護できます。しかし、それだけでは不十分なため、カーコーティングを行うことをおすすめします。カーコーティングをすることによって、コーティング被膜が塗装を保護し、劣化しにくくなるばかりではなく、汚れがついても落としやすくなります。 下回りの錆を防止するために、アンダーコートなどの施工をする方は多いかもしれませんが、鉄は一旦錆びてしまうと部品の強度にも影響を与えてしまうため、塗装剥がれによるボディのサビも防止することが大切です。 まとめ 車の塗装剥がれは、屋根付きガレージに駐車したり、ボディカバーをかけることによって防ぐことができます。しかし、100%防止できるわけではありません。もし、車の塗装が剥がれてしまった場合は状態を確認し、自分で修理ができない場合にはディーラー、カーショップ、板金業者から的確な専門業者を選び、修理を依頼しましょう。塗装が剥がれたまま放置してしまうとあとからさまざまなトラブルが発生してしまうため、迅速な判断と行動が大切です。

車のドアの修理はどこに依頼すればいい?依頼先や特徴を解説
旧車メンテナンス 2023.11.21

車のドアの修理はどこに依頼すればいい?依頼先や特徴を解説

車のドアがいつの間にか傷ついていたり、ぶつけられたりしていた経験がある方もいるのではないでしょうか。今回は、車のドアが傷ついた時の修理依頼先や修理費用の目安などを紹介します。車のドアを修理しようと考えている方は参考にしてみてください。 車のドア修理の依頼先 車のドアの修理は、ディーラーや修理業者、カー用品店などに依頼できます。ここからは、車のドアの修理依頼先の特徴やメリット・デメリットなどを解説します。 ディーラー ディーラーでは車のドアの修理を受け付けています。 ディーラーは、そのメーカー・車種を専門に取り扱っているため、質の高い修理が期待できます。また、ドアを交換する場合には正規の新品に交換するため、安心感や信頼性が高いこともメリットです。ただし、工賃や修理費用が高くなる傾向があります。 修理業者 修理業者でも車のドアの修理を実施しているところがあります。 修理業者は、ディーラーよりも工賃や部品代を安く抑えられる場合が多いことが特徴です。また、ドアの交換が必要になった場合に中古部品で対応してくれるケースもあります。そのため、予算が限られている場合に向いているでしょう。 ただし、正規品を使わずに修理した場合には、仕上がりが悪くなる可能性があります。修理業者にドアの修理を依頼する際は、技術が十分にあるか、これまで車のドアの修理をした経験があるかなど、入念に下調べをしましょう。 カー用品店 カー用品店でも車のドアの修理を受け付けているところがあります。 カー用品店では、汎用品を使った修理になるケースが多いため、ディーラーや修理業者より安い価格で修理できるでしょう。ただし、正規品を使わない修理の場合、他のパーツとのわずかなデザインの差が気になる可能性があります。 また、ドアの交換には対応していない場合があるため、ドアの破損状況を伝え、修理が可能かどうか確認しましょう。 車のドアの破損の種類 車のドアの破損には、さまざまなタイプがあります。ここからは、車のドアの破損の種類について紹介します。 傷 傷は、爪によるひっかき傷や洗車する際についてしまう線キズなどがあります。これらの浅い傷はドアの塗装表面であるクリア層だけに留まっているケースが多いため、自分で修理しやすいでしょう。 へこみ へこみは、走行中の飛び石や落下物・飛散物などによってできる傷のほかに、駐車中に隣の車にぶつけられることでできることもあります。修理費用は、へこみの範囲や深さによって異なります。また、無理にへこみを自分で戻そうとすると、凹凸になることもあるため、へこみができたときはディーラーや修理業者などのプロに任せたほうがよいでしょう。 車のドアの修理費用の目安 車のドアの修理費用はどのくらいかかるのでしょうか。ここからは、傷の種類別の修理費用の目安を紹介します。 傷 爪のひっかき傷や洗車する時にできてしまった線キズは、数千円〜数万円程度で直せることがほとんどです。また、塗装表面のクリア層にとどまっている傷であれば、自分で修理することもできます。 へこみ へこみを直す場合の費用の目安は、数万円〜数十万円がほとんどです。また、直し方によっても費用や時間が異なるため、ディーラーや修理業者などに見積もりを出してもらってから修理依頼を決めるとよいでしょう。 車のドアは自分で修理できる? 車のドアの修理は、自分でできるものもあれば、専用の道具がなければできないものもあります。そのため、車のドアの損傷具合に応じて、自分で直すか業者に依頼するかを決めましょう。 車のドア交換が必要になるケースと費用目安 車のドアの破損がひどい場合には、ドアの交換が必要となる場合があります。たとえば、車のドアの表面が裂けてしまっている場合や復元できないほど潰れてしまっている場合にはドアの交換が必要です。 ドア交換の費用は数十万円かかることもあります。また、ドアを交換すると売却時の査定にも影響するため、ドア交換をするかどうかは慎重に判断しましょう。 車のドア修理の費用を抑える方法 車のドアの修理費用を抑えたい場合は、複数の業者で見積もりを取ることがポイントです。また、ドア交換の場合には中古部品を使うことも費用を抑えるコツとなります。ここからは、車のドアの修理の費用を抑える方法を詳しく紹介します。 相見積もりを取る 車のドアの修理をする時は、複数の業者に見積もりを依頼しましょう。 ディーラー、近所の修理業者、口コミや評判が良い業者、カー用品店など、少なくとも2社以上の会社から見積もりを取り、どの業者に依頼するか検討することをおすすめします。 ドア交換の場合は中古ドアを使う ドア交換が必要になるほどドアが破損している場合には、中古部品での対応が可能かどうか確認しましょう。 中古部品であれば、新品より安く手に入れることができます。部品代が安くなれば、修理費用も抑えられるため、ドア交換の際は中古部品での対応の可否についても聞いておきましょう。 車のドアの傷を放置するとどうなる? 車のドアは、人が乗り降りする機能だけでなく、乗員を外部の衝撃から守るという役割も担っています。 そのため、車のドアが損傷したまま放置するのは避けましょう。また、ドアの傷を放置すると、酸化が進み、サビが広がってしまうことがあります。見た目では分からなくても内部でサビが進行している場合もあるため、車のドアの傷もそのままにしておくことは避けたほうがよいでしょう。 車のドアの修理にかかる期間 車のドアの修理にかかる期間は、傷やへこみ、損傷具合によって異なります。そのため、詳しい修理期間については見積もりを取る際に聞いておくとよいでしょう。 おおよその目安は、傷であれば数日から1週間程度、へこみやドア交換であれば1〜2週間程度です。あくまでも目安であるため、詳しくは各業者に問い合わせてください。 車のドアの破損の原因 車のドアに傷がついたり、破損したりする原因はさまざまです。ここからは、ドア破損の主な原因を紹介します。 飛び石 走行中の飛び石によってドアに傷やへこみができることがあります。飛び石を回避するのは難しいことではありますが、車間距離を長めに取ったり、2車線以上ある道路で隣の車と並走する時間を短くすると飛び石の被害を受けにくくなります。 洗車 洗車による線キズやひっかき傷は、洗車する際の道具または洗車機の種類や拭き上げする際のクロスの種類・圧力などが原因です。少しでも洗車による傷を減らすためには、力を込めて擦らないようにすることがポイントとなります。また、拭き上げの際には、傷がつきにくいマイクロファイバークロスなどを使うようにしましょう。 いたずら いたずらにより車やドアに傷をつけられてしまうことがあります。いたずらを避けるのは難しいことではありますが、人通りが多い場所への駐車を避けたり、人の立ち入りが最小限に抑えられる場所(立体駐車場、地下駐車場、パスがなければ入れない駐車場など)へ車を止めることで、いたずらによる被害を防ぐことができるでしょう。 まとめ 車のドアの傷の原因はさまざまです。車のドアの傷に気がついたときは、傷の深さや種類などに応じて適切に対処する必要があります。もし、車のドアの傷に気がついたときは、まずディーラーや修理業者などに相談し、今以上に被害が拡大しないよう早めに対処しましょう。    

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