レンジローバーは、ランドローバーのフラッグシップモデルとして1970年に登場しました。センターデフロック機構の付いたファーガソン式フルタイム4WDを採用した先駆者であり、オフロード、オンロード問わず優れた走行性能を発揮します。
レンジローバーは常に他社からベンチマークとされており、初代から現行モデルまで一貫して高級SUVの手本を示し続けています。その存在はイギリス王室でも重宝され、故エリザベス女王も愛してやまなかったほどです。
初代(クラシック)1970年〜1996年
初代は四半世紀にわたり販売された、レンジローバーのなかで最も長い歴史をもつ世代です。
一目で初代だとわかる丸目のヘッドライトが大きな特徴です。ごく初期のフェンダーミラーに三角窓、3ドアのスタイルは、まさに「クラシックレンジローバー」そのものといえるでしょう。クラシカルなスタイルが目をひく一方で、現行モデルの源流であることが随所よりうかがえるモデルです。
2代目(P38A)1994年〜2001年
クラシックレンジローバーの特徴であった丸目ヘッドライトが四角く変更するなど、より乗用車らしさを意識して製造されました。サスペンションに関しても、併売されていた後期クラシックと同様にエアサスペンションを採用。ボディタイプは、全グレード5ドアのみで、肉厚のボディからは、北米市場を意識したモデルであることがうかがえます。
また、ローバー製V8エンジンを搭載した最後の世代としても有名です。
3代目(L322)2002年〜2013年
グリルにインパクトがもたらされたほか、エンジンの大排気量化が実施されました。内装も贅沢になり、当時の世界のラグジュアリーSUVブームに負けないほど作り込まれた世代です。
4代目(L405)2013年〜2021年
SUVとしては世界初のオールアルミモノコックを採用し、先代と比べて約420kgもの軽量化に成功しました。大きなボディを操りやすくするべく着座位置は高くセッティングされ、路面状況に対応する電子制御もブラッシュアップされました。
5代目(L460)2022年〜
PHEVモデルが初投入され、外観も一気に近未来感のあるデザインに変更されました。しかし、横から見たスタイリングには初代を思い出す雰囲気が残されています。