マキシマは、1981年に北米で発売されたセダンです。日本で販売されていたのは1984年から1994年までの10年間のみ。スポーティーな味付けの走りが魅力的で、ジャーナリストの間でも評価の高いモデルです。
◆日本向けモデル◆
ブルーバードマキシマ/PU11型 1984年〜1988年
1984年10月、ブルーバードシリーズの最高グレードとして国内で発売されました。当時開発されたばかりだった2.0L V型6気筒 VG20ET型エンジンを搭載しており、最高出力は170psを誇ります。
V型エンジンが横置きにされた前輪駆動車として大きな話題を呼んだブルーバードマキシマ。トランスミッションやデファレンシャルもフロント側に設置されたために、エンジンルームが通常のブルーバードに比べて90mmほど長くなっていました。
電子制御式のサスペンションが採用されたことも注目ポイントです。ボディに装着された各種センサーを車載のマイクロコンピューター(8ビット)で操作して走行を安定させるという、当時としては画期的な先進システムでした。
ボディタイプは4ドアセダンに4ドアハードトップ、1987年には米国仕様で5ドアワゴンが追加されました。デザインに関しては既存のブルーバードと異なる意匠をもち、内外装ともに米国車らしい派手さをまとっています。
J30型 1988年〜1994年
1988年のモデルチェンジを機に、ブルーバードマキシマからマキシマとして独立しました。日産で初めてABSを搭載したモデルとして有名です。全幅1,760mmという3ナンバー相当の大柄ボディと広い室内空間も特徴的で、乗り心地のよさに定評があります。
ボディタイプは4ドアセダンのみで、先代に比べて外観は控えめなデザインになりましたが、フロントグリルにはマキシマ専用のエンブレムが与えられました。エンジンには3.0L V型6気筒 VG30E型エンジンが採用されています。
グレードのラインナップの変化が多く、当初はTYPE Ⅰ、TYPE Ⅱの2種類のみでしたが、1989年にスポーティ仕様のSEが追加。1991年1月には3000SVが登場します。同年8月のマイナーチェンジで、TYPEA、TYPEB、TYPEC、SEにグレードのラインナップが変わりました。
新車登録台数は2万7,000台ほどに上りましたが、1994年に販売が終了。日本向けモデルはセフィーロA32系に統合され、マキシマは輸出車専用の名前に戻りました。