福祉車両は、身体の不自由な人や高齢者の移動を目的として作られた車です。例えば、デイサービスの送迎車のように車椅子ごと乗れるリフト付き車両や介護タクシーで使われるスロープ付き車両などがあります。福祉車両は、大きく分けて2つのタイプがあります。一つ目は「介護式」で、身体の不自由な人の介護や送迎に利用する車で、助手席回転スライドシート車、昇降シート車、車椅子移動車（スロープタイプ）などがあります。二つ目は「自操式」で、身体が不自由な人が自分一人でも運転できるように運転補助装置が搭載されています。運転補助装置は、手だけで運転ができる「手動運転補助装置」が最も有名ですが、左足の前後回転運動によるステアリング操作を可能にした「足動運転補助装置」もあります。どちらのタイプも乗用車をベースに製作・改造されますが、補助装置に加えて車いすの固定器具や収納装置などが取り付けられます。また、運転補助装置が取り付けられていたり、車椅子のまま乗り降りができるスロープやリフトがついていたりすると、車両の購入の際に車両本体の消費税が非課税になる場合があります。
福祉車両の中古車における市場規模は、標準車に対しておおよそ1～2％程度くらいです。しかし、福祉車両は少子高齢化と深く結びついているため、市場が拡大基調にあることは間違いありません。買取相場は、標準車の約7割程度となりますが、普通の乗用車としても使える昇降シートなどを搭載した福祉車両よりも本格的に架装・改造された車椅子移動車（スロープタイプ）の方が高く買い取られる傾向があります。ただし、福祉車両の種類は豊富にありますので、一概にはいえない部分があります。また、福祉車両は、査定を依頼する業者によって価格差が生じます。理由は、そのお店にとって需要が有るか無いかという判断で決めらるからです。もちろん、価格差が生じることは福祉車両に限ったことではありませんが、福祉車両は特殊な車という性質上、この傾向が顕著になります。
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