1986年 フェアレディZ Z31 200ZR SR20DETエンジン載せ替え公認の紹介です。
このエンジンルームを違和感を覚える方は少ないのではないでしょうか。しかし、このエンジンルームには、本来であればRB20DETが搭載されていなければなりません。
今ではエンジン載せ替えは当たり前になっていますが、ここまで綺麗に搭載されてしまうと、もともと搭載されているエンジンを使い続けること自体が無駄という話しになりかねません。 しかし、エンジンの載せ替えは、そんな単純な話しではありません。
もちろん、技術の向上で載せ替えが簡単になった部分はあります。特にD1などは、メーカー・車種問わず2JZエンジンに載せ替えないと、まともに戦うことすらできなくなっています。ただし、D1車両は公道を走るわけではありませんから、制御系は比較的単純です。
一方で、今回のフェアレディZ Z31は、公道も走りますし、公認を取るためにあらゆる試験もクリアしなければなりません。具体的には、SR20DETに合わせた電装系のカスタマイズを行います。当然ながら、エアコン、ワイパー、ヘッドライト、メーターなどは、今まで通り作動するようにしなければなりません。その他にも、プロペラシャフトやエンジンマウントをワンオフで製作する必要があります。
つまり、何もかもが合っていないので、エンジンの載せ替えには想像を絶する苦労が待ち受けています。
そういう意味では、今回のフェアレディZ Z31は、非常に価値のある車と言えるでしょう。
[ライター/旧車王編集部]