MVSというメーカーを知っている方はいるでしょうか。日本ではほぼいないのではないでしょうか。では、ヴェンチュリーと言えばどうでしょう。MVSは、フランス語で『スポーツカーを製造するための会社』という意の - Manufacture de Voitures de Sport - の頭文字をとった社名で、著名なドライバー、設計者などにより設立されました。フランスから世界のスポーツカーと渡り合える車を！という大きな夢から1986年に本格ミッドシップスポーツカーであるヴェンチュリーを送り出し、のちにそれを社名としています。（現在は、2001年にモナコの投資家に経営が変わりEV製造会社として存続しています。）
初代のヴェンチュリーに始まり、各モデルともに数台から数十台レベルの生産台数となっており、メーカーが世に送り出した全モデルの合計でも700台程度となります。このため各モデルの買い取り実績もほぼない状態の為に、買い取り価格はそのモデルの希少性、コンディション（レストア状況）、ヒストリーにより大きく左右されます。ただし、世界的に見ると希少で人気のあるスポーツカーとなりますので、コンディションが良ければかなりの高額買い取りが期待できるブランド、モデルとなります。買い取り依頼の際には、レストア、メンテナンス状況がわかる書類を添付するとプラス査定になる可能性が高くなるでしょう。
2.5Lターボの「ヴェンチュリー」から始まり、初期のモデルにはクーペ／タルガ／オープンの３形態が楽しめる「ヴェンチュリー・トランスカップ」、2.85Lターボとしてエンジンパワーを向上させた「ヴェンチュリー260」などがあります。また、レース色を強めた後期のモデルでは、エンジンを3.0Lターボとし、大きなリアウィング、フルカーボンブレーキを搭載した見た目も本格的なワンメイクレース仕様の「400トロフィー」「400GT」「400GT-LM」「500GT」「600GT」があります。ただし、各モデルとも数台ずつ輸入されているとは思いますが、どれも探すのは困難です。現在わずかに流通がみられるのは、正規代理店から販売されたアトランティック程度となります。
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